愛犬のクローンはありorなし?人間のエゴという意見も【ニュース】

愛犬のクローンはありorなし?人間のエゴという意見も【ニュース】

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日本ではあまりなじみがありませんが、海外の一部の地域ではビジネスとして成立しているペットのクローン。

クローンとは生物の細胞から外見が全く同じ生物を作り出すもの。
海外には亡くなった愛犬にまた会いたいという思いから、クローンを望む飼い主さんがいます。

しかし日本に住んでいる飼い主さんたちは、どう考えているのでしょうか?
今回は全国の現・元ワンちゃんの飼い主さん180人に聞いた「愛犬のクローン」に関するアンケート結果を紹介します。

 

愛犬のクローンが作れることを知っている?

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最初に「愛犬のクローンが作れることを知ってますか?」という質問をしたところ「知らなかった」と回答した方が大半を占めており81.7%、「知っている」と回答した方が18.3%にのぼりました。

ペットのクローンが初めて作られたのは2001年。
クローンビジネスが行われるようになったのは2008年と言われていますが、日本では普及していないこともあり、大半の方は知らないことがわかりました。

新型コロナウィルスの影響でペットブームが起こったことにより、ここ数年は日本でもDNA保存といったクローン関連のビジネスが増えてきているようです。

 

8割は愛犬のクローンを望まない

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「愛犬のクローンを作ってみたい?」という質問では、「作りたくない」が78.9%、「わからない」が15.6%、「作りたい」が5.6%という結果になりました。

「作りたくない」と回答した方のコメントには、自然の摂理に反していることや倫理的に問題があることを指摘する意見が見られました。

「愛犬の死をなかったことにするような行為に思えて悲しい」(女性 / 30代)
「命を自由に作ることは、人間のエゴです。倫理に反します」(女性 / 40代)
「全く同じ子はこの世に存在しない。唯一無二の存在であって、だから尊いし、たまらなく愛おしい。いくら遺伝子をコピーしようとも、その子と過ごした時間がその子を形成するのであって、クローンとして生み出された子は全く別の個体。重ねてしまうのもかわいそう」(女性 / 30代)

作りたいかどうか以前に、クローンを作ることは間違えているという考えが広く根付いているのかもしれません。

一方で「作りたい」と回答した方からは、愛犬が好きだから、別れがさみしいからなどのコメントが集まりました。

「家族であるペットが戻ってくる気がするから」(女性 / 50代)
「実際に犬を飼うというのは命を実感するいい機会だったり、唯一無二の友としてかけがえのない存在になりえます。しかし、犬は犬で人は人です。寿命が大幅に違うため多くの場合、愛犬が先に旅立ってしまうのは明白。なのでなるべく長く愛犬と一緒に暮らしたいと考えたときクローン技術を利用したいと思いました」(男性 / 20代)

 

約5割がクローンの費用を高いと感じる

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現在ペットのクローンビジネスが行われている中国や韓国、アメリカにおいて、愛犬のクローンを作るための費用は、約5万ドル(約685万円)~10万ドル(約1,370万円)と言われています。

この金額を聞いた上で行われた「クローン犬を作るのにかかる費用をどう思う?」という質問では、「高いと思う」という回答が最多で49.4%、「妥当だと思う」が35.0%、「安いと思う」が15.6%という結果になりました。

金額だけで見るとかなり高額なことから、高いと思うという回答が最多になったのだと考えられます。

またクローン犬の成功率は2~10%と低く、一匹のクローン犬を作るために、多くのワンちゃんの命が犠牲とされているのが現状です。

この現状を知った飼い主さんからは、クローンは人間のエゴでしかない、犠牲を伴う再生に意味はあるのか、虐待ではないのかといったコメントが見られました。

ペットのクローンについては、他に救いを求めている命があることや倫理的な観点などの理由から、世界中の動物愛護団体や専門家から危惧されています。

 

リスクや犠牲を知った結果、クローンを作りたくないという回答が増加

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さまざまなリスクや犠牲のある現状が伝えられた後「これまでのリスクや犠牲を知った上で本当に愛犬のクローンを作りたい?」という問いかけをしたところ「作りたくない」が最初のアンケート時と比べて17.2%増、「わからない」「作りたい」という回答がそれぞれ減少するという結果になりました。

最初に作りたい、わからないと回答した大半の方の意見が変わったことから、リスクや犠牲を伴うのであればクローンを作りたくないと考えている方が多いことがわかりました。

「作りたくない」と回答した飼い主さんからは以下のようなコメントが寄せられています。

「クローンが作れるという事実を知りませんでした。今回その事実を知って衝撃を受け、悲しい気持ちになりました。動物でも心はあります。失った寂しさから、またその犬と同じ犬に会いたい気持ちも共感出来ますが、犠牲になる犬を増やしたくないです。見た目は同じでも心が違うのであれば、どうか、クローンではなく、既に誕生している他の犬と、また新しい思い出を作って頂きたいです」(女性 / 40代)
「最初は姿形が同じだけの違う犬でも生まれる事で心が満たされるなら個人の自由だと思った。しかし人間のエゴで犬達が犠牲になり、命を軽く考える人たちが増えるというリスクから、やはりクローンは作らない方が良いと思う」(女性 / 30代)
「命は限りがあるからこそ、大切に思えるのです。だからクローンなんて作ってはいけないのです」(女性 / 40代)

 

まとめ

 
アンケートの結果、リスクや犠牲を伴うのであればクローンを作りたくないと考えている方が多いとわかりました。

愛犬にもう一度会えるのであれば会いたくなってしまう気持ちはわかりますが、ペットのクローンは多くの命の犠牲の上に成り立っているのが現状です。

ペットを失った苦しみに耐えられないのであれば、ペットのクローンを作るのではなく、保護施設などで引き取り手の訪れを待っているワンちゃんたちを迎えるという選択肢もあるかもしれませんね。

 

 

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