年に一度は、定期健診や狂犬病予防注射、ワクチン接種などのために、ペットを連れて動物病院を訪れる飼い主さんも多いかと思います。
トリミングサロンやペットフードの販売が併設されている動物病院であれば日常的に通っている方もいるかもしれません。
日々の予防からいざという時まで、頼れる動物病院の存在は必要不可欠ですね。
今回は、愛犬・愛猫と獣医さん、飼い主さんの関係について行われた最新のアンケート結果を紹介します。
まず、かかりつけの獣医がいるかどうか尋ねたところ、「はい」とした飼い主さんが96%、「いいえ」はわずか4%で、ほとんどの飼い主さんがかかりつけ医の必要性を認識し、ここと決めた動物病院・獣医を持っていることが分かりました。
続いて、ワンちゃん・ネコちゃんの飼い主さんにとって、どのような獣医さん、どのような動物病院が「いい」と言えるものなのか、調査しました。
すると最多回答は「近所にある、交通の便が良い」と「触診や聴診などきちんと診察してくれる」の2つで、同率の67%でした。
やはりかかりつけ医には、気軽に相談できる、必要な時にすぐ頼れるという通いやすさなどの利便性と、診療の確かさ、丁寧さが強く求められると判明しました。
3位には「飼い主の話をきちんと聞いてくれる」の64%、4位は「動物に愛情をもって接してくれる」と「説明が分かりやすい」の61%、6位が「検査や施術の説明をしてくれる」の56%がランクインしています。
以下、「飼い主を安心させてくれる」と「治療方法の選択を相談してくれる」の45%、「診療費の説明をしてくれる」の35%、「夜間・休日に対応してくれる」の33%などと続きました。
上位に入った項目としては、ワンちゃん・ネコちゃんのことを大切に扱ってくれる、理解してくれる、飼い主さんへの説明も丁寧であるなど、対応の良さに重きがあることが特徴的でした。
医療技術や専門性の高さよりも、まずかかりつけ医には、なんでも気軽に相談できる雰囲気や環境、ワンちゃん・ネコちゃんも飼い主さんも、皆で安心してかかることができるような要素が必要とされているようです。
飼い主さんは理想の獣医さんに出会うため、どういった情報源を用いているのでしょうか。
情報源を尋ねたところ、「知人・友人」が39%で最も多く、2位が僅差で「動物病院に通って自分で判断」の38%という結果になりました。
飼い主さん同士で日頃から情報交換をしている親しい友人や、身近な知人の意見は信頼性が高いと感じられているのでしょう。
また、やはり大事な判断であるからこそ、自分の目で判断するという飼い主さんも多くいることが伺われました。
3位は「インターネットの口コミサイト」の17%で、参考にする飼い主さんもいるものの、1位・2位に比べるとダブルスコア超の差がついていました。
この他では「ペットショップやブリーダー」の4%、「トリミングサロンやペットホテル」の2%といった声がみられています。
うちの子に合う「いい獣医さん」を選ぶとなると、プロも含め、親しい知人・友人を除く第三者の意見には、慎重な飼い主さんが多いようです。
また、いい獣医さんに巡り合えたと思えるエピソードとしては、以下のような声が寄せられました。
「愛犬の名前を覚えてくれて、ワクチン接種のたびにわが子の成長を一緒に喜んでくれました」
「先生が一方的に治療方針を押し付けるのではなく、さまざまな可能性の中から飼い主と一緒に決めてくれます」
「ケガをした時に休日にもかかわらず対応してもらい、緊急用に携帯電話の番号を教えてもらいました」
「手術は最終手段、飼い主にできることをまず探しましょうと提案され、飼い主の心のケアまでしてくれました」
「治療が終わるまで、偉いね~、頑張ったねー、怖かったねーと、ずっと話しかけながらペットを安心させてくれて、飼い主もあったかい気持ちになりました」
診察を受ける当のワンちゃん・ネコちゃんは、動物病院や獣医さんについて、どんなふうに感じているのでしょうか。
飼い主さんに愛犬・愛猫が動物病院を好きかどうか回答してもらったところ、「好きだと思う」は19%、「獣医によって好きだと思う」が10%でした。
最も多いのは「どちらでもなさそう」の36%ですが、「嫌いだと思う」も34%と多く、「獣医によって嫌いだと思う」も1%にみられました。
やはり動物病院が好きな子は少数派で、飼い主さんからみても嫌いであるように思えるケースが多いという結果でした。
ワンちゃん・ネコちゃんは動物病院について、やや嫌いな子が多いようですが、「病院」という言葉にどんな反応を示しているのでしょうか。
愛犬・愛猫が「病院」の言葉を理解していると思うか、飼い主さんに回答を求めたところ、「はい」が18%、「どちらかと言うと、はい」は24%で、合計42%の飼い主さんは、理解していると感じていました。
「どちらでもなさそう」は4分の1の25%、「どちらかと言うと、いいえ」は13%、「いいえ」は19%で、後者2つの合計は32%となり、理解しているとみられる割合の方が約10ポイント高くなっています。
病院が嫌いな子は、「病院に行くよ」と声をかけただけで落ち着きがなくなるため、あえて声がけをしない、おやつをあげる、お出かけだと言ってごまかすといった工夫をされている飼い主さんもいました。
「病院」という言葉で理解していなくても、飼い主さんがとる行動から察しているワンちゃん・ネコちゃんも多いと考えられます。
実際に「キャリーケースやネットを準備する」、「車に乗せようとする」といった流れから、病院に連れて行かれると感じ、逃げる、隠れる、震えるといった明らかな拒否反応を示すという飼い主さんからのコメントもあったことが報告されました。
多くの飼い主さんはかかりつけの獣医さんを持ち、大切なワンちゃん・ネコちゃんの日頃の健康管理や、いざという時の備えを準備していることが分かりました。
獣医さん選びには、信頼できる知人・友人の意見か、自分自身の目で見た判断か、いずれかを重視しようとする飼い主さんが多く、その真剣さから愛犬・愛猫たちへの愛情の深さを感じる結果となりました。
やはりワンちゃん・ネコちゃん自身は、あまり動物病院が好きではない子も多いようですが、少しでも安心してかかれる先、気になる症状を相談できる専門家が身近にいることは、大いに心強いものです。
病気がひどくなってから慌てるのではなく、普段の健康状態や特性も知ってくれている獣医さん、愛犬・愛猫もある程度落ち着いて診察・治療を受けられる病院を作っておくことが望ましいですね。
参考リンク
PRTIMES
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