愛犬と一緒に過ごしていると、「寝る時間が長いな」と感じることがありますよね。
実は、ワンちゃんは私たち人間よりも多くの睡眠を必要とします。
質の良い睡眠は体調を整えるとともに、成長、免疫力などにも良い効果が期待でき、ワンちゃんの健康に欠かすことができません。
今回は、そんなワンちゃんの睡眠時間についてご紹介します。
必要な睡眠時間は、ワンちゃんの年齢により異なります。
ここではライフステージ別の睡眠時間についてご紹介します。
およそ1歳までのパピー期は、18~20時間程度の睡眠時間が必要です。
パピー期は好奇心が強いため活発に動き、また、様々なことを学習しようとするため多くのエネルギーを消費します。
エネルギーを消費した後は、十分な睡眠と食事により体力を回復する必要があります。
子犬を迎え入れたばかりの時期は、愛犬との時間を少しでも長く持ちたいと思いがちですが、愛犬が寝ている時は、成長の妨げにならないようそっと寝かしてあげてくださいね。
また、成犬期に近づくにつれ睡眠時間は短くなっていくので、愛犬の生活リズムの変化を把握できるようにしておきましょう。
成犬期には、12~15時間程度の睡眠時間が必要です。
成犬期であっても、人間の2倍程度の睡眠時間を必要とします。
飼い主さんと一緒に寝起きするワンちゃんの場合、飼い主さんの生活リズムが乱れてしまうと、その影響を受けてしまうことも。
愛犬の健康のためにも、飼い主さん自身がしっかりとした生活リズムを保つことが大切です。
小型犬なら7~8歳から、大型犬なら5~6歳からのシニア期には、18~20時間程度の睡眠時間が必要です。
年齢を重ねるごとに睡眠時間が長くなっていくため、1日のほとんどを寝て過ごすようになります。
シニア犬にとって睡眠は体力の回復、免疫力の向上、病気などと戦うためにも大切な時間。
しっかりと睡眠が取れるように安心して眠れる環境を作ってあげましょう。
睡眠時間は、その日の運動量や生活環境、体調などの要因により異なるため、睡眠時間がいつもより長くなっていても1〜2日は様子をみましょう。
睡眠時間以外にも元気がない、いつもよりご飯を食べてないなどの体調不良が見られる場合や、なにか気になることがある場合は、かかりつけの動物病院で相談してみましょう。
ワンちゃんの睡眠は、活動するためのエネルギーを回復するためにも必要な時間です。
私たち人間でも、睡眠不足により判断が鈍ったり、集中力が落ちてしまうといった問題が生じますよね。
では、ワンちゃんにはどのような影響が出てしまうのでしょうか。
睡眠不足になるとワンちゃんはストレスを感じます。
さらに、体の疲れがとれないことで精神的にも不安定になり、ますます睡眠の質が低下してしまうことも。
精神的に不安定になると攻撃的になり、物を壊すなどの問題行動を起こす可能性もあります。
睡眠不足になると、自律神経のバランスが乱れ、体力や免疫力が低下します。
これにより疲れやすくなり、病気にかかりやすくなったり、一度病気にかかると重症化してしまうことがあります。
睡眠不足になるとたくさんのデメリットがありますが、だからといってたくさん寝ていれば問題ない、というものでもありません。
ここでは睡眠が長すぎるときの注意点についてご紹介します。
甲状腺機能低下症、関節や骨の異常、糖尿病などの病気は進行すると眠気を引き起こし、糖尿病では重症化すると昏睡状態になることもあります。
ワンちゃんの睡眠時間について気になることがあれば早めに動物病院を受診しましょう。
体を動かすことを避けて寝ているようであれば、体調を崩したり、ケガをしている可能性も考えられます。
長時間寝ている以外に、元気がない、食欲不振、同じ場所を舐め続けるといった症状がある場合には、かかりつけの動物病院へ相談することをおすすめします。
ワンちゃんの健康維持には良質な睡眠が欠かせません。
そして、愛犬に良質な睡眠をとらせるには飼い主さんのフォローがあってこそ。
ここではワンちゃんが気持ち良く寝ることのできる環境づくりについてご紹介します。
まずはワンちゃんがリラックスできる環境が必要になります。
家の中でもワンちゃんが「ここにいれば安心」と思えるような環境を整えてあげます。
ワンちゃんが寝ているときはテレビの音量などを下げ、安眠できるようにしてあげましょう。
ワンちゃんの質の良い睡眠のためには、季節に応じた室温管理も重要です。
夏場はだいたい22~26度、冬場は20~25度程度を目安に、室温を設定しましょう。
愛犬が寝付けないときは、体が熱くなっていないか、または冷え過ぎていないかを確認し、必要に応じて室温を調整しましょう。
また、お留守番をさせる際は、ワンちゃん自身が体温を調節するために、部屋から部屋へ移動できるようドアを開けておくといいでしょう。
音や光に過敏なワンちゃんは、ケージやサークルなどに布をかけて、外からの刺激を遮断できるようにしましょう。
ケージを利用しない場合には、ワンちゃんがいる部屋の照明を暗くしたり、雨戸や窓を閉めてあげると◎
今回はワンちゃんに必要な睡眠時間についてご紹介しました。
愛犬が寝ている姿はとても可愛らしく、つい、写真を撮ったり撫でたくなることもありますよね。
しかし、ワンちゃんにとって睡眠はとても大事なもので、1日に必要な睡眠時間を取ることができないと体に悪影響を与えかねません。
睡眠は活動するためのエネルギーをためるためにも必要な時間です。
質の良い睡眠を取ることができるようにフォローしてあげましょうね。
この記事はいかがでしたか?みんなにシェアしていただけると嬉しいです♪
ブッチ・ジャパンによる愛犬・愛猫との毎日を応援するペットのためのコラムページ『PECOLA(ペコラ)』。犬・猫に関する豆知識や、ペットの健康・しつけなどのお悩みに関する情報をご紹介します。