栄養価が高く自然の甘味を持つはちみつは、私たちにとって健康に良い食べ物として定着していますね。
体に良いだけでなく、とても甘くて美味しい特徴を持つため、愛犬にもおすそ分けしたいと思う飼い主さんもいることでしょう。
とはいえ、ワンちゃんははちみつを食べても大丈夫なのでしょうか?
普段はあまりワンちゃんに与えることがないので、はちみつの成分などがワンちゃんに適するのかどうかなどの疑問がありますよね。
今回は、はちみつがワンちゃんに与える影響や適量などについてお伝えします。
さまざまな栄養素を含むはちみつは、基本的にはワンちゃんにも与えることができる食品です。
はちみつの栄養素は、約80%がブドウ糖と果糖。
そのほかにも、ミネラル・ポリフェノール・グルコン酸など数多くの栄養素が含まれています。
はちみつに含まれるブドウ糖は脳や赤血球に必須なエネルギー源です。
ごはんの食べ方にムラがあるワンちゃんや、小食なワンちゃんのごはんに少量トッピングすると、お手軽に栄養補給ができますよ。
ブドウ糖や果糖は単糖類で、ワンちゃんの体内に入ると胃腸に負担をかけずに速やかにエネルギーに変換されるので、元気のないワンちゃんの疲労回復にも役立ちます。
また、はちみつに含まれるグルコン酸は、腸内の善玉菌であるビフィズス菌を増やしてくれます。
さらに吸湿性が高いことで腸の潤いを補い、便通を良くする効果が期待できます。
そのほかグルコン酸の効果には、殺菌作用や皮膚を保護する保湿作用も確認されており、ワンちゃんの毛艶の改善にも効果があると言えるでしょう。
嬉しい効果がたくさんあるはちみつですが、中には与えるべきではないワンちゃんもいます。
それはどんなワンちゃんなのでしょうか?
蜂が花の蜜から集めて作ったはちみつには、ボツリヌス菌という菌が含まれている可能性があります。
ボツリヌス菌は土の中に広く存在している細菌で、熱に強いため加熱しても死ぬことがありません。
腸内環境が健全であればボツリヌス菌が体内に入っても問題ありません。
しかし腸内環境が未成熟のパピーや菌への抵抗力が落ちているシニアの場合は、ボツリヌス症という中毒症状が起きることがあります。
腎不全など腎臓に疾患を持っているワンちゃんに、はちみつを与えるのは避けましょう。
腎臓に問題を抱えている場合にも、ボツリヌス症を発症する危険性があるからです。
高カロリーで糖分が多いはちみつは、膵炎や糖尿病があるワンちゃんに与えると、病状が悪化する危険性があります。
とくに薬を処方されているワンちゃんには、絶対に与えないようにしましょう。
甘いはちみつを好むワンちゃんは多いですが、肥満気味の子には与えない方が良いでしょう。
はちみつは蜂が花の蜜を集めたものを巣に持ち帰り、酵素を使って作られた後に加工した食品です。
そのため、蜂が蜜を集めるときに花粉が一緒に紛れている場合があります。
もともと花粉症などの症状があるワンちゃんがはちみつを摂取すると、花粉アレルギーの症状が起こることがあるので注意が必要です。
はちみつを与えることができるワンちゃんでも、適量を知ることは大切です。
愛犬の体重に合ったはちみつの量を適切に与えるようにしましょう。
1日に与えても良いはちみつの量は、下記を参考にしてくださいね。
体重1kg・・・はちみつ1g
体重3kg・・・はちみつ4g
体重5kg・・・はちみつ6g
体重10kg・・・はちみつ10g
体重15kg・・・はちみつ14g
体重20kg・・・はちみつ18g
体重30kg・・・はちみつ24g
体重40kg・・・はちみつ30g
はちみつは疲労回復や栄養補給など、体に良いとされる食品です。
ですが、中には食べることで病気の発症に繋がるリスクを抱えている子がいることを覚えておきましょう。
今回の注意点を参考にして、飼い主さんがしっかりと適切に与えることで、ワンちゃんの健康に役立てば良いですね。
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