ワンちゃんは散歩が大好きなイメージがありますが、実際には散歩に行くのを嫌がったり、歩いている途中で立ち止まってしまう子もいます。
とくに、いつもは嫌がらずに散歩しているのに突然愛犬がそんな行動をとってしまうと、飼い主さんは心配になりますよね。
その心配の通り散歩を嫌がる行動には、ケガや病気、ストレスなどの理由が隠れていることがあります。
そこで今回は、ワンちゃんが散歩を嫌がる理由と対処方法を紹介します。
愛犬の散歩イヤイヤ行動にお悩みの飼い主さんは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
愛犬の体調や性格にもよりますが、室内飼育であっても散歩を毎日の日課としている家庭が多いようです。
まずは、散歩の必要性について改めて確認していきましょう。
ワンちゃんの散歩は運動不足やストレス解消のために欠かせないものです。
人間も一日中家に引きこもっていては運動不足になり、ストレスがたまりますよね。
ワンちゃんも同じように、ずっと家の中で過ごすことは心身ともに良くありません。
運動不足になると筋力が徐々に衰えてしまい、自分で歩いたり排泄をすることができなくなってしまう場合も。
また、ストレスをためすぎると攻撃的になったり、体に不調が現れたりしてしまうことがあります。
そのため愛犬の年齢や体力を考えながら、適切な運動をさせることが大切です。
散歩は、愛犬にとって社会性を養う機会にもなります。
外へ出れば、さまざまな匂いや音を感じることができますよね。
また、多くのワンちゃんや人に会い、コミュニケーションをとる機会が増えます。
家では経験できない刺激を毎日受けることで、ワンちゃんは社会性を学ぶことができるのです。
社会性を養うことはワンちゃんの自信につながり、散歩中に通行人にいきなり吠えたり、騒音に怖がったりすることが徐々に減っていくでしょう。
散歩は愛犬としっかり向き合える大切な時間です。
歩き方や歩くスピード、疲れ具合などで、愛犬の体調の変化に気付くことができます。
例えば片足をかばって歩いていたり、いつもよりゆっくり歩いている場合には、外からは見えにくい脱臼や関節炎になっている可能性も考えられます。
散歩中は何気なく歩くだけではなく、しっかり愛犬の様子を観察するようにしましょう。
毎日の散歩はワンちゃんにとってたくさんのメリットがあることが分かりました。
しかし、愛犬が散歩に行きたがらなくなってしまうこともあるでしょう。
そこでここでは、ワンちゃんが散歩を嫌がる理由をいくつかご紹介します。
当たり前のことですが、ケガや体調不良は愛犬が散歩を嫌がる原因になります。
普段は散歩が大好きな愛犬が急に嫌がる素振りを見せたら、何か体に異常が起きていることを疑いましょう。
中には、散歩を嫌がるようになってから数日後に歩けなくなり、病院に連れて行くと腫瘍や椎間板ヘルニア関節炎と診断されるケースもあります。
散歩に行く際にいつもと違う反応をする場合は、ケガや病気をしていないか確認するようにしましょう。
愛犬が散歩のコースの中で通るのを嫌がる場所や道がある場合は、その先で怖い経験をした場所という可能性が考えられます。
その場所を通る時に痛い思いをしたり、苦手なワンちゃんとケンカした、もしくは大きな音がして驚いたことがあるなどの経験がトラウマになっているかもしれません。
トラウマになっている場所に近づけることは愛犬のストレスになります。
同じ場所で嫌がるそぶりを何度も見せるようであれば、散歩ルートを変更してあげましょう。
リードやハーネスのサイズや重さがワンちゃんに合っていないことが原因で散歩を嫌がることもあります。
また、リードやハーネスの固い部分やひもで擦れ痛みを感じていたり、ひどい場合には靴擦れのような炎症を起こしている場合も考えられます。
こういった痛みを感じると、散歩の途中で急に動かなくなることがあります。
リードを無理やり引っ張るとけがをしたり、リードやハーネスなどが抜けたりして大変危険です。
愛犬が動かなくなったら、安全な場所に移動しリードやハーネスの状態を確認してみてくださいね。
ワンちゃんの中には、天気や温度を不快と感じると歩く気分になれない子もいます。
雷や雨がひどい場合は、散歩に行くのは一旦やめて天候がおさまってから行くことをおすすめします。
また、夏場の暑い時期は陽が照っている時間帯に散歩に行くのは避けましょう。
ワンちゃんは体温調節が苦手なので、比較的涼しい早朝や夜に行くのがベストです。
雨の時に愛犬が濡れないようレインコートや靴を着せる飼い主さんも多いでしょう。
そういった雨具が苦手なワンちゃんは、着用した時点で嫌がる様子を見せ、散歩に行くことをためらってしまいます。
また、雨具を着けて散歩に出てから途中で立ち止まる場合には、レインコートの留め具のジッパーが毛を噛んでしまったり、マジックテープのザラザラした部分が皮膚にあたり痛みを感じている場合もあります。
愛犬のストレスにならないよう、レインコートなどは普段から少しずつ慣らすようにし、着せる時には体にあたる部分が痛くないよう確認しましょう。
愛犬が散歩に行きたがらなくなった原因が分かったら、今度は「散歩に行きたい」と思えるように誘導してあげましょう。
ここでは、ワンちゃんを散歩を好きになってもらうためのコツをご紹介します。
散歩中に同じ場所で歩かなくなるようであれば、時間帯や散歩のコースを変えるのが手っ取り早い方法です。
特定の場所にトラウマを持っている場合、克服させるには時間がかかるため、その場所を避けてあげることでストレスを減らしましょう。
また、いつも同じ散歩コースだと風景や道に飽きてしまい楽しみが減っている場合もあります。
時には散歩コースを工夫してワンちゃんの好奇心を刺激してあげると、散歩を楽しんでくれるでしょう。
ケガや体調不良により抱っこで散歩することはワンちゃんのためになります。
しかし、元気な状態で甘えて抱っこをせがまれても応えてはいけません。
一度飼い主さんが抱っこしてしまうと「甘えたい」や「抱っこをしてほしい」という理由で、歩かなくなり座り込んでしまうことがあります。
けがや病気でない限り、散歩中の抱っこはなるべく避けるようにしましょう。
飼い主さんは、ワンちゃんが動くまで待ってあげることが基本です。
ワンちゃんが苦手としているものを克服すためには、楽しみで上書きしてあげることが必要です。
食べることが大好きな子ならおやつを、遊ぶことが大好きな子ならおもちゃを使って気持ちを紛らわしましょう。
散歩自体が苦手なワンちゃんの場合は、まずリードを着ける時に大好きなおやつやおもちゃを与えます。
おもちゃを使う場合は数分で終わらせ、愛犬の目に届かないポケットやバッグにしまいましょう。
その後、愛犬が立ち止まったり帰りたがるそぶりを見せたタイミングでまたおやつやおもちゃを鼻先に持ちながら歩かせます。
ある程度歩いたところで飼い主さんも立ち止まりアイコンタクトをとったら、おすわりや待てをさせてから与えましょう。
何度も立ち止まってしまう場合には、少しずつ歩く距離を伸ばし、時間をかけて慣らしていきます。
自分で歩く距離が長くなったら、散歩から帰った時だけにおやつをあげたり、おもちゃで遊ぶ時間を設けるようにしましょう。
注意点は「嫌がったらすぐにもらえる」と思われるとますます歩かなくなるので、ある程度距離を歩いてから与えることです。
楽しいものやおいしいもので散歩を克服してあげるようにしましょう。
愛犬が散歩を嫌がるのは、けがや病気、トラウマなど普段の生活では気が付かないことが原因かもしれません。
そんな時は、無理に散歩に連れて行かず、まずは原因を探ってみてください。
そして散歩のコースを変えるなどの工夫をして、大切な愛犬と楽しく散歩をしましょう。
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