街中で愛犬とゆっくり歩いている方や、一緒にジョギングしている方を見かけますよね。
皆さんはどちら派でしょうか。
実は、ワンちゃんの体の大きさや犬種、年齢によって必要な運動量や散歩の仕方には違いがあるんです。
そこで今回は、「適切な運動量を満たすためには、歩く散歩と走る散歩どちらを選べばいいのか」また「それぞれにはどのようなメリットがあるのか」を注意点と合わせてご紹介します。
ワンちゃんに必要な運動量は、体のサイズによって大きく3つに分けられます。
まずは、愛犬のサイズから運動量や運動の仕方を把握しましょう。
また、シニアや体力に自信のないワンちゃんは様子を見ながら、運動量を調整してあげてください。
チワワやタイニープードルといった体重4㎏以下の超小型犬、シーズーやパグといった体重10㎏未満の小型犬は、家の中で遊ぶだけでも十分に運動量が足りるとされています。
もちろん散歩が必要ないというわけではなく、気分転換やストレスの解消をするためにも歩く散歩に連れて行ってあげましょう。
また、ジャックラッセルテリアやミニチュアシュナウザーといった猟犬・牧羊犬を担ってきた犬種は、小型とはいえ多くの運動を必要とします。
運動好きで活発なワンちゃんには毎日の散歩に加えて、ボールやフリスビーのレトリーブ遊びを取り入れてあげるのもオススメです。
柴犬やボーダーコリーなど25㎏未満の中型犬には、走ることが大好きな犬種が多く、歩く散歩だけでは運動不足になってしまうワンちゃんもいます。
時にはドッグランやロングリードを活用して思いっきり走らせてあげたり、軽いジョギングをするなどして十分に運動させる必要があります。
歩くだけでなく、走ることを取り入れた散歩で、運動不足やストレス解消をしてあげてください。
成犬体重が25㎏以上の大型犬は体重が重いため、過度な運動をさせてしまうと体に負担がかかってしまいます。
そのため大型犬の場合には、時間と距離を長めにとり、ゆっくり歩く散歩で運動不足の解消をしてあげましょう。
体の大きさによって走る散歩をプラスすることが必要な場合もありますが、どのワンちゃんも歩く散歩が基本になりますよね。
実は、飼い主さんと屋外を歩くことは運動の面以外にも様々なメリットがあるのです。
外の景色を見ることやいろいろなニオイを嗅ぐことは、ワンちゃんの五を刺激し脳を活性化します。
まだ研究段階ではありますが、特にシニア期に入ったワンちゃんには、様々な良い刺激を継続的に与えることが認知症の予防に役立つともいわれています。
愛犬の歩くスピードが落ちてしまっても、体調を見ながら歩く散歩を日課にしていきたいですね。
私たちもそうですが、ずっと室内に閉じこもっていると外の空気を吸いたくなりますよね。
ワンちゃんも同じように、屋外を散歩することがストレス解消につながります。
家の外で他のワンちゃんや飼い主さんと触れ合うことで、犬同士だけでなく人とのコミュニケーション力を育むことができます。
また、車や電車の音などに驚いてしまわないよう、散歩を通して様々な生活騒音を学ばせることも大切です。
特に子犬期に社会性を身に付けておくと、無駄吠えや噛みつきなどの問題行動が起きにくいと言われています。
では次に、走る散歩にはどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
走る運動では、強い力を瞬発的に発揮する「速筋」という筋肉を鍛えることができます。
速筋は歩く運動では使わない筋肉なので、鍛えるには意識的に走ることが必要です。
また、走るのが好きな中型犬の場合には、運動不足やストレスの解消にもなりますよ。
ここまで、愛犬に合った散歩の仕方をお伝えしてきました。
さっそく、愛犬との散歩に行きたくなったという方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、散歩には注意しておきたいポイントもあるのです。
散歩に出る前に必ず確認しなくてはいけないのが、気温です。
夏場はアスファルトが高温になってしまうので、肉球のやけどや脱水などのリスクが非常に高くなります。
そのため、なるべく外気温の低い早朝や夕方以降に散歩をするようにしましょう。
また、冬の寒い時期にも注意が必要です。「ワンちゃんは寒さに強いだろう」と考えてしまいがちですが、暖かい室内で過ごすことに慣れているワンちゃんにとっては、気温が低い早朝や夜の散歩は気温差によって体調を崩す原因にもなりかねません。
冬場は日中の暖かい時間帯を選んで散歩に行ってあげるといいですね。
体の大きさによって運動量の違いを紹介しましたが、ワンちゃんの体調や体力には個体差があるので、愛犬に合った運動量を見極めなくてはいけません。
散歩中や散歩後のワンちゃんの様子をチェックして、1回の散歩時間や距離を調整してあげましょう。
毎日の習慣で気が付かないこともありますが、シニア期に入ってくると体力の低下や体調や機嫌の良くない日もでてきます。
散歩中、ワンちゃんに疲れが見られる場合には、散歩を切り上げましょう。散歩から帰った時の呼吸が非常に短くなったり、あまりにも短く舌の色が紫色になっている場合には呼吸不全を起こしている可能性があるので、すぐにかかりつけの獣医さんへご相談を。
また、若いワンちゃんでも途中で歩くのを嫌がる時は、無理に歩かせずに散歩を切り上げてしましょう。もしかするとどこかに痛みがあるのかも知れませんので、チェックしてあげてくださいね。
私たち人間と同じように、ワンちゃんも食後すぐの運動は、内臓に負担がかかってしまいます。
お散歩は食前に済ませてしまうか、食後は2~3時間の間隔をあけてから出発してあげると安心です。
走る散歩が必要なワンちゃんでも、走りすぎには注意が必要です。
動物の寿命は心拍数とつながっていると言われているので、心拍数が上がり過ぎないよう走る時間を長くとりすぎない、もしくは休憩をはさんで調整してあげましょう。
とくに若いころは元気に走り回っていた犬も、シニア期になれば筋肉や股関節が弱くなってきています。飼い主さんが調整しながら、無理なく走らせてあげると安心です。
ワンちゃんの歩く・走る散歩について、メリットと注意点をお伝えしました。
ワンちゃんは縄張り意識が強いので、飼い主さんと過ごす空間では、落ち着いて過ごすことができます。
ですが、外を散歩して様々な刺激を得ることや、広い空間を思いっきり走ることも犬にとっては必要なことです。
いつまでも健康でストレスなく過ごしてもらうためにも、愛犬の体格や犬種に合った散歩を日々続けていきたいですね。
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