災害時の備え!ペットと暮らす人の意識調査【ニュース】

災害時の備え!ペットと暮らす人の意識調査【ニュース】

 
近年、大きな被害を伴う自然災害が多発し、私たちはいつ被災するか分からないリスクに直面していることが改めてクローズアップされています。

災害が起きてしまったら、私たち飼い主はペットと一緒に避難生活を余儀なくさせられることもあるでしょう。

そんな今だからこそ、最新のアンケート調査結果をもとに、愛犬・愛猫のための防災対策について考えてみませんか?

 

ペットのための防災対策

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■愛犬と暮らす飼い主さんの場合

災害を想定し、実際に飼い主さんが行っている対策としては「『待て』や『おすわり』といった基本的なしつけ」が40.9%でトップとなりました。

次いで「普段からクレートやケージに入ることに慣れさせている」が25.1%、「長時間のお留守番をさせず誰かが一緒にいるようにしている」が22.9%と続いています。

家族以外の人やペットとも生活しなければならない避難所での暮らしに備え、しつけをしたりケージ内でも過剰なストレスを感じることがないように心がける飼い主さんが多いようです。

また「ペット用の防災グッズをそろえている」という人や、「マイクロチップを装着している」という人も2割前後みられ、行方が分からなくなってしまった場合など、具体的なシーンを想定して備えができてきている家庭もありました。

 

■愛猫と暮らす飼い主さんの場合

一方、愛猫と暮らす人では「とくに対策をしていない」人が58.7%と約6割と最多で、ワンちゃんと暮らす人より対策が進んでいないという傾向がわかりました。

何らかの対策をしている人では、「ペット用の防災グッズをそろえている」と「長時間のお留守番をさせず誰かが一緒にいるようにしている」の2項目が同率のトップで17.1%でした。

ネコちゃんの場合、普段からケージに入れたりしつけをするということが、そもそも一般的でないことも背景にあると考えられます。

しかし、非日常の中でネコちゃんが受けるストレスを少しでも減らすため、何らかの対策をあらかじめとっておくことが必要ではないでしょうか。

また「マイクロチップの装着」も8.3%で、ワンちゃんの18.9%に比べると半分以下という低い割合に留まっています。

 

防災グッズの備え

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ペットのために備えているものを尋ねた質問では、愛犬・愛猫のいずれも「フード・飲料水」がそれぞれ75.6%、72.1%で2位以下に大差をつけてトップとなりました。

2位は愛犬家で「リード」の55.5%、愛猫家では「トイレ用品(猫用トイレ砂含む)」の58.4%でした。

避難所では、ペット用品の備えがないところが多く、届けられる支援物資も人間のものが優先されるため、ペットフードの備えを重要視する方が多いようです。

また、ネコちゃんにはストレスによって排泄が出来なくなる子もいるため、普段使っているトイレ砂を用意しておくといいかもしれません。

 

避難場所のペット受け入れの把握

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続いて、最寄りの避難場所を知っているかの質問では、知っている人が78.3%で、前回2018年時の調査よりさらに6.0ポイント上昇し、約8割の人が認知しているという結果でした。多発する自然災害により、意識の高まりがみられます。

さらに最寄りの避難場所を知っていると回答した人に「そこへペットを連れて避難できるか知っているか」を尋ねたところ、「知らない」「知っているものの、連れていけるが、建物の中に一緒に入ることができるかは分からない」と回答した人の割合は愛犬家で67.1%、愛猫家では78.7%でした。

場所は把握していても、ペットとの避難が可能かをあまり理解されていない実態も浮かび上がりました。

とくに愛猫家での認知はごく限られており「建物内に一緒に入ることもできることを知っている」人は、わずか6.6%でした。

ペットを一緒に連れて行けるかによって、備えるべき防災グッズは変わってくるので、あらかじめ自治体に確認をしておくといいですね。

 

避難生活の心配事

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ペットとの避難生活を想定した際、どんな心配事があるかの質問では「他人や他のペットとのトラブル」と「慣れない場所でのトイレ」、「体調不良」の3つがとくに多くの回答を得ました。

愛犬家では、他とのトラブルが63.8%、トイレ問題が51.4%、体調面の不安が48.0%です。

一方、愛猫家ではトイレ問題がトップの59.2%で、次いで他とのトラブルが57.0%、体調面の不安が51.8%でした。多少の回答差はあるものの、主な心配事は共通しているようです。

また、理想の避難所環境についてはやや意見が割れたものの、愛犬・愛猫家とも「ペット飼育者と非飼育者の居住場所を分ける」タイプが最も高い支持を集めました。

他人や他のペットとのトラブルへの不安が多く寄せられていたように、ペットが苦手な人への配慮もしつつ、周囲とのトラブルを避けたいと考える人が多かったと考えられます。

しかし、人とペットが同じ空間で過ごすことを想定している回答者においては、居住場所を分けたり、ペット専用スペースを別に設ける案より「一緒に生活する」タイプへの支持が高く、やはり家族の一員なのだから一緒に過ごしたいという思いがみられる結果ともなりました。

 

「同行避難」と「同伴避難」の違い

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災害時におけるペットとの避難には「同行避難」と「同伴避難」の2つがあります。環境省発行の「人とペットの災害対策ガイドライン」では、このうちの「同行避難」が原則とされています。

しかしこの同行避難と同伴避難がどのように違うのか分かりにくく、混同されてしまうことも。

「同行避難」とは、愛犬や愛猫などと避難所まで一緒に、安全に避難することを指します。あくまでも避難時の同行であって、その後、該当避難所でともに避難生活を送ることは意味していません。

一方「同伴避難」は、避難先で愛犬・愛猫などと一緒に過ごすこと、同じ空間で同居することを指しています。

このように意味が大きく異なるのですが「飼養しているペットを同行し、指定緊急避難場所まで避難する」という文章を提示して、これが「同行避難」か「同伴避難」かを尋ねると「同行避難」と正しく回答できた人は51.8%、「同伴避難」と認識していた人が20.2%、「分からない」が28.0%という結果でした。

また、先のガイドラインで同行避難が原則と示されていることを知っているかどうかについては、「知っている」がわずか17.3%で、実に82.7%の人は「知らない」と回答しています。

つまり、災害時にはペットと一緒に避難所まで避難することを、環境省は推進しているのです。

 

まとめ

災害時におけるペットとの同行避難については、メディアやSNSでの情報発信により、徐々に周知されてきているようですが、まだまだ十分とは言えないようです。

自然災害はいつ、どこで発生してもおかしくありません。

万が一の時にも、ペットも含めた家族全員が安全な場所へ避難できるよう、日頃から必要な備えをチェックしたり、具体的な行動計画を立てておきましょう。

特にペットとの同行避難においては、混乱する中ペットを連れて避難しなくてはなりません。

避難場所への経路が安全であるか、防災グッズとペットを同時に運べる重量かなど、あらかじめ確認しておきましょう。

 
ブッチでは、災害救助犬を育成し、実際に被災地で活動をされてる日本レスキュー協会様の監修の下、災害時のペットの備えについてコラムにまとめました!

被災してからは間に合わないこともあるので、事前にしっかりとした準備をしておきたいですね。
ぜひ、併せてご覧ください。

(グラフはプレスリリースより)
 

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