じゃれあいとの違いとは?ワンちゃんが喧嘩する理由と対処法

じゃれあいとの違いとは?ワンちゃんが喧嘩する理由と対処法

White Golden Retriever young dogs playing biting outside. Puppie

 
お散歩中やドッグランなどで、愛犬がよその家のワンちゃんと喧嘩になってしまいヒヤッとしたことはありませんか?
飼い主さんとしてはほかのワンちゃんと穏やかに接してほしいと思いますが、喧嘩についてコントロールするのは難しいものです。

では、なぜワンちゃん同士が喧嘩になってしまうのでしょうか。
今回はワンちゃんが喧嘩してしまう理由や、その対処法についてお伝えします。

 

なぜワンちゃんは喧嘩するのか?

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本来、犬という動物は争いを好まない動物です。
それなのに散歩中やドッグランなどワンちゃんが複数集まる場所では、ワンちゃん同士の喧嘩を目にすることも少なくありません。

ワンちゃんはどのような心理状態から、喧嘩に発展してしまうのでしょうか?

 

逃げる場所がない

ワンちゃんは散歩中リードで拘束されているため、ほかのワンちゃんから逃げたくても逃げることができない状態にあります。

またドッグランなどで追い詰められ逃げる場所がない場合や、リードをどこかにくくりつけられている場合も同様です。
限られた範囲でしか動けず、逃げたいけど逃げられない状況であると、攻撃のスイッチに切り替わってしまうことがあります。

 

犬同士のコミュニケーションが苦手

ワンちゃんは「ボディランゲージ」という体を使う方法で感情や伝えたいことを表現します。
犬社会のマナーやボディランゲージは、母犬や同腹のパピー同士との遊びを通して学ぶのが一般的です。

しかしそういう経験を積む前に家族から離されてしまうと、コミュニケーション能力が十分でないままによそのワンちゃんと出会うことになります。
そのため、遊んでいても相手の出す「もうやめて」といったサインを理解できず、しつこくじゃれてしまい喧嘩に発展することがあるようです。

 

オモチャやオヤツをめぐっての喧嘩

大好きなオモチャやオヤツをよそのワンちゃんに奪われそうになると、喧嘩に発展することがあります。
これは飼い主さんにとっても、分かりやすい理由ですね。

 

相性が悪い

人間でもそうであるように、ワンちゃん同士でもどうしても相性が合わないことがあります。
普段はフレンドリーな子でも相性が合わない子には吠えてしまうことがあるので、初対面のワンちゃんとは少しずつ距離を詰めて様子を伺いましょう。

 

縄張り意識

ワンちゃんは毎日散歩をする道や自宅周りなどを、自身の縄張りであると認識しています。
その縄張りを自分が知らないワンちゃんや認めていないワンちゃんが通ると、吠えてしまい喧嘩になることも。
どちらかと言えば縄張り意識が強い、未去勢の男の子に多い行動です。

 

ほかのワンちゃんが怖い

臆病な子はほかのワンちゃんに出会った時に強い警戒心を表します。
たとえ相手が友好的に近づいてきたとしても、臆病な子にとっては恐怖の対象となるため「これ以上近づくな!」と、一方的に威嚇してしまうのです。
すると相手のワンちゃんも攻撃的な態度を返すため、喧嘩に発展してしまいます。

 

喧嘩とじゃれあいのちがい

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ワンちゃん同士の遊びは、お互いに噛みつくフリをしたり、のしかかるといった激しいじゃれあいが起こりやすいものです。
初心者の飼い主さんからすると遊びと喧嘩の見極めが難しく、引き離すべきかどうか困ってしまいますよね。

ここではじゃれあいと喧嘩を見極めるポイントを解説します。

 

牙をむき出しにしている

ワンちゃん同士のじゃれあいは、ワンちゃん同士のプロレスごっこに例えて「ワンプロ」と呼ばれています。
このワンプロはじゃれあって転げまわったり、飛びかかったりしてまるで喧嘩しているように見える激しいもの。

遊びの場合は噛みつくフリをして相手の毛や皮を軽く噛んだり、いつもの調子でワンワンと吠えながら尻尾を振っている様子が見られます。
どちらか一方がやられるというよりも、お互いに飛び掛かったり距離をとったりしながら上手に遊ぶので、いつもの様子を知っている飼い主さんなら簡単に判断できるかもしれません。

一方、本気の喧嘩の場合には歯茎が見えるほど牙をむき出して攻撃します。
一点に集中して噛みついたり、時には出血するほど強く噛んで相手に怪我を負わせてしまうことも。

 

唸り声をあげる

じゃれあいながら、「ワンワン」「ガウガウ」「キャンキャン」と高い声で鳴いているうちは遊んでいるだけのことが多いです。
しかし喉の奥から「ウーッ」と、低い声で唸りだしたら喧嘩に発展する可能性が高いので注意が必要です。

 

毛が逆立っている

じゃれあいから喧嘩に発展しそうな時や、警戒していたり、本気で怒っていたりする時には背中や尻尾の毛が逆立ちます。
最初は遊んでいるように見えても、毛が逆立ってきたら喧嘩に発展する可能性があるので止めに入った方が良いでしょう。

 

尻尾が下がっている

尻尾をフリフリブンブンしている時は、遊んでいて気持ちに余裕があります。
しかし尻尾が下がり股の間に挟まっている様子が見られれば、そのワンちゃんは恐怖心や緊張から防衛体制をとっている状態です。
さらに体が震えていたら極度のストレス状態である可能性が高く、攻撃に転じてしまうことも。

 

喧嘩になった時の対処方法

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愛犬がほかのワンちゃんと仲良く挨拶したり、楽しそうに遊んでいるのを見るのはとても嬉しいことです。

ですがワンちゃんにも苦手な相手はいますし、嫌なことをされれば怒ることもあるでしょう。
もし、散歩中やドッグランなどで愛犬がほかのワンちゃんと喧嘩になってしまった場合は、飼い主さんはどのように対処すれば良いのでしょうか?

 

大きな音を出す

ワンちゃん同士が喧嘩を始めた時、あわてて首輪をつかんで引き離そうとすると飼い主さんまで怪我をする可能性があります。
そのため、大きな音を出してワンちゃんの注意をそらす方法がおすすめ。

散歩中の場合には、マナー水のペットボトルを地面に落としたり、トイレ用の袋に空気を入れて割ってみてください。
音にワンちゃんが驚いてはっとしたタイミングで、素早く引き離します。
驚いたワンちゃんが急に動いたり逃げようとすることもあるので、リードを離さないようしっかりつかんでおきましょう。

 

水をかける

大きな音を出すのと同じように、水をかけて気をそらすことも効果的な方法です。
とくに大型犬同士の喧嘩など、ワンちゃん同士を引き離すのに危険が伴う場合におすすめ。
ワンちゃん達が驚いてひるんだ隙にリードを引っ張り相手が見えないところに移動しましょう。

 

視界を遮る

ワンちゃんは視界から相手がいなくなると吠えなくなります。
そのため、二匹の間に木の板などを挟む対処法も効果的。
散歩の際は透明ではない傘を持ち歩き、喧嘩が起きてしまった時に開いて相手が見えないよう障害物として使用できます。

 

喧嘩を未然に防ぐコツ

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ワンちゃんの喧嘩では興奮状態に陥るため、怪我だけでなく脱走のリスクにも注意が必要です。
そんな危険を伴う喧嘩は、できるだけ未然に防ぎたいですよね。

ではどんなことに気を付ければ、喧嘩をさせずに済むのでしょうか。

 

相性の悪い相手は避ける

相性の悪いワンちゃん同士は、できるだけ近づけさせないようにするのが得策です。

相手の存在に気付いた時点で、立ち止まる、唸る、尻尾が下がるといったサインを出していたら要注意。
進路を変えて、相手のワンちゃんと近づかないように移動しましょう。
曲がり角で鉢合わせて喧嘩になることも多いので、曲がり角ではカーブミラーを確認したり、一時停止して様子を伺うといいですね。

 

飼い主さんがリラックスする

飼い主さんが緊張状態にあると、ワンちゃんもそれを感じ取ります。
ほかのワンちゃんに接する時は、まず飼い主さんがリラックスして笑顔で接するようにしましょう。

 

テンションが上がる前にクールダウンする

仲良く遊んでいるうちに、興奮しすぎて喧嘩に発展することもあります。
テンションが上がりすぎる前に一度遊びを中断させてクールダウンさせることで、未然に喧嘩を防ぐことができます。

 

まとめ

楽しいはずのお散歩や外遊びで喧嘩になってしまうと、ワンちゃんも飼い主さんも辛いですよね。
日頃から飼い主さんに注意をむけられるようにしつけをしておくことや、注意深く愛犬の行動を観察することで、未然に喧嘩を防ぐことができます。

怪我や命に係わる激しい喧嘩になってしまう前に、今回の対処法を参考にして愛犬を守ってあげましょう。

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