冷え込む日や寝る前に温かいものを飲むと、体も心も温まりほっと一息つけますよね。
私たち人間には、緑茶やコーヒー、ココアなど、温かくておいしい飲み物がたくさんあります。
同じように、寒い日には愛犬にも温かいお湯を飲んでほしいと思う飼い主さんもいることでしょう。
でも、そもそもワンちゃんにお湯を与えてもいいのでしょうか。
そこで今回は、ワンちゃんにお湯を与えることの是非や、与え方の注意点について解説します。
お湯以外にもオススメの温かい飲み物も紹介しますよ!
普段は水道水やペット用の飲料水等、冷たい状態で与えている飼い主さんが多いでしょう。
ですが、あまり水分を摂ってくれない時や寒い日には、人肌程度のぬるま湯を用意してあげるのもおすすめです。
冷水でなくお湯にしてあげることで、内臓の温度を下げることなく、血液の巡りをよくするといった効果が期待できます。
とくに胃腸の弱いワンちゃんや、体温調節が難しいシニア犬やパピー等には、お湯を与えるとよいでしょう。
中には、冷水や常温よりもお湯を好む子もいるので、ワンちゃんの好みを見て与えてあげてくださいね。
最近では、ペットの飲み水の温度を一定にキープしてくれる給水器や、熱を逃がしにくい素材でできたペット用ボウル等も登場していますよ。
人間が口にするものでも、白湯(さゆ)は体にいいとよく耳にすることがありますよね。
ですが、そもそも白湯はお湯と何が違うのでしょうか。
じつは沸かし方に大きな違いがあるのです。
お湯を沸かす場合、水を火にかけて沸騰したら火からおろします。
しかし白湯を作る場合には、ヤカンや鍋の蓋を開けた状態で沸騰させ、そのまま10~20分程火にかけます。
グツグツと沸騰した状態を長く保つことで、水に含まれるカルキ等の不純物を除去することができるとされています。
日本の水道水は世界の基準と比較しても、含まれる不純物の基準はとても低く安全とされているので、一度沸かしただけのお湯をワンちゃんに与えても問題はありません。
しかし、愛犬の口にするものをより安全に、と思う飼い主さんには白湯をおすすめします。
また、お湯や白湯を与える際は、必ず人肌程度に冷ましてからにしてください。
人間の場合は50℃程度が飲み頃とされていますが、ワンちゃんは猫舌のため35℃前後まで冷ましてから飲ませましょう。
しかし、せっかく適温に冷ました白湯でも、時間がたてば冷めてしまってただの水になってしまいます。
散歩やごはんの後など、ワンちゃんがいつも水を飲みたがるタイミングで与えてみるのが良いでしょう。
お湯や白湯のほかにも、ワンちゃんが飲める温かい飲み物にはどんなものがあるのでしょうか。
ここではワンちゃんも飲める温めておいしい飲み物を紹介します。
ヤギミルクは温めることで甘い香りが際立ち、食欲をそそります。
私たちが口にする牛乳には、ワンちゃんには消化の難しい乳糖(ラクトース)が多く含まれているため、下痢や嘔吐を引き起こすことがあります。
しかし、ヤギミルクはワンちゃんの母乳に近い成分のため、そういった症状を引き起こすリスクが低く人気を集めています。
ただ、栄養価が高いため与えすぎると肥満の原因になることも。
パウダータイプのものであれば、濃くなりすぎないように調整することもできるので便利ですよ。
甘酸っぱくて美味しい甘酒も、アルコール・塩分・糖分が使用されていないものなら、ワンちゃんが飲んでも問題ありません。
とくに米麹を原料にしたものがおすすめです。
甘酒は発酵成分による整腸作用が期待でき、腸内環境を整える働きがあります。
また、消化酵素や必須アミノ酸や、ビタミンB群などの栄養素も豊富に含まれており、「飲む点滴」とも言われていますね。
そのため体力がおちたシニア犬におすすめです。
ワンちゃんに与える時は、人肌に温めたものをスプーン1杯くらいから試しに与えてみましょう。
肉好きのワンちゃんには、鶏や牛のガラを煮込んで作るスープがおすすめ。
手軽に作るのであれば、肉を茹でた茹で汁でもいいですね。
脂の少ない鶏のササミを使えば、低カロリーに作れるので、食欲旺盛なワンちゃんにもぴったりです。
それでは次に、ワンちゃんの体に悪影響を与えかねない飲み物について確認していきましょう。
紹介するものはどれも飼い主さんがホットにして飲むことが多いと思います。
温めることで香りが立ちワンちゃんの食欲を刺激してしまいますが、欲しがっても与えないようにしましょう。
冬のホットドリンクの定番のココアは、ワンちゃんにはNG。
ココアにはチョコレートと同様に、中毒症状をひきおこすテオブロミンという危険な成分が含まれています。
中毒症状が悪化すると最悪命に関わることもあるので、絶対に与えないようにしましょう。
コーヒーに含まれるカフェインも、ワンちゃんが飲むと中毒症状をひきおこす危険な成分。
下痢や嘔吐、けいれんや不整脈をおこすなどワンちゃんに害を及ぼし、大変危険です。
おなじくカフェインを含む、紅茶や緑茶、ウーロン茶やほうじ茶などもワンちゃんには与えないようにしましょう。
ヤギミルクのところでも解説しましたが、牛乳にはワンちゃんが消化しにくい乳糖(トレハロース)が豊富に含まれています。
ワンちゃんによっては牛乳によって下痢や嘔吐を引き起こすこともあるため、あまりおすすめできません。
ワンちゃんにとっても、冷水よりもお湯や白湯が体に優しいことを紹介しました。
寒さに弱いワンちゃんやシニア犬には、ぜひ人肌程度のお湯や白湯で体を内側から温めてあげてくださいね。
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