暑い夏は、体毛でおおわれたワンちゃんにとって油断大敵な季節。
気づいたら愛犬が夏バテや熱中症になってしまっていた、なんてことが起きてしまう場合も。
ワンちゃんは言葉を話せないため、飼い主さんが体調の異変にいち早く気づき、対処してあげる必要があります。
少しでも早い気づきが、大切な愛犬の命を守ることにつながるかもしれません!
そこで今回は、ワンちゃんの夏バテや熱中症について改めて見直すだけなく、その対策法を紹介します。
また、夏の季節にオススメな野菜についてもまとめてみました。
ぜひ参考にしてくださいね。
ワンちゃんの夏バテや熱中症の症状はどんなものかご存知でしょうか。
「人間の症状は情報番組などで多く紹介されてるけれど、ワンちゃんも同じ?」という疑問を持つ飼い主さんもいるかもしれません。
まずは、それぞれの症状の特徴を確認しましょう。
ワンちゃんの夏バテは、
①食欲不振
②元気がなくなる、寝てばかりいる
③胃腸の不調
の3つが主な症状としてあげられます。
暑い時期になり、急にごはんを食べる量が減った、お散歩に行きたがらず寝ていることが多い、下痢や便秘、嘔吐を繰り返すなどの症状が現れたらご注意!
暑くなってからの愛犬の様子が明らかにこれまでと違う場合や、紹介した3つの症状が長引く場合、かかりつけの獣医師さんに相談したほうがよいでしょう。
ごはんを食べないだけで普段は元気なワンちゃんが実は夏バテしていた、なんてこともあるので注意深く愛犬の様子を確認してあげてください。
熱中症の初期段階は、
①呼吸があらい
②動きたがらない、ぐったりしている
③ふらふらしている
などの症状が現れます。
重症化すると、呼びかけても反応しない、嘔吐や下痢、筋肉の痙攣や震えなどの状態となり、命の危険に関わることも。
熱中症と夏バテの大きな違いは、急激に症状が変化してしまうことです。
「このぐらいなら大丈夫」という自己判断は禁物!
初期段階の症状が現れたら、ワンちゃんの体に水をかけて風を当てるなどの応急処置を行い、すぐに獣医師さんにみてもらいましょう。
暑さが苦手なワンちゃんにとって、夏は厳しい季節。
ここでは、夏バテや熱中症を防ぎつつ、愛犬が夏を快適に過ごすためのポイントを紹介していきます。
日本の猛暑では、室内にいても熱中症になってしまうことがあります。
冷房器具を使用してしっかりと温度管理をしましょう。
理想の目安は、温度25度以下、湿度60%程度です。
大型犬や、短頭種のワンちゃん、北国原産のワンちゃんなどは、もう少し温度を下げてもよいかもしれません。
地域や住まいの環境により温度や湿度が違うので、それぞれの環境にあった調整をするようにしてください。
また散歩をする時は、熱せられたアスファルトやコンクリートに要注意!
地面に近いほうが温度が高くなっているため、体高の低いワンちゃんにとってかなりの高温環境になっている可能性があります。
日の当たる時間帯は避け、地面の温度の低い朝や夜などに行くようにしましょう。
暑い夏は脱水症状にならないよう、愛犬に適度な水分補給をさせてあげましょう。
ワンちゃんに必要な水分量(フードを含む)の目安は、次の計算式で出すことができます。
・重さ(kg)×0.75乗×132(ml)
※0.75乗の電卓での計算方法
まず「重さ×重さ×重さ = 」の計算をします。(3回体重をかけた後、=をはさんで一度計算を終了します)
その答えに「√」を2回押し、最後に「132」をかけて最終的な水分量を求めます。
iphoneの場合、横向きにすると「2√x」という表示があり、これが「√」となります。
この式に当てはめて計算をすると、5~10kgくらいのワンちゃんであれば441ml~742ml程度、15~20kgくらいのワンちゃんであれば1,006ml~1,248ml程度の水分量が必要ということになります。
ただし、これはあくまでも目安の数値。
ワンちゃんの年齢や食べているフードのタイプによって、飲水量は異なってくるでしょう。
普段からワンちゃんがどのくらいのお水を飲んでいるのか、飼い主さんがしっかりと確認することが大切です。
飲水量がいつもより少ないと感じた時は、ウェットタイプのフードに変更したり、フードにワンちゃん用のミルクを追加するなど、工夫できるといいですね。
体の疲れを残さないためには、質の良い睡眠をとることが大切です。
人間も熱帯夜ではよく眠れないことがありますよね。
これはワンちゃんにとっても同じこと。
クーラーや扇風機などを活用し、眠る環境を整えてあげましょう。
また、飼い主さんは夜遅くまで起きていて部屋の中は明るいまま、なんてことはよくありますよね。
明るい中では、ワンちゃんも眠りづらく生活リズムがくずれてしまうことも。
夏バテ防止のためにも、ワンちゃんは22時頃には寝かせるのが良いでしょう。
寝ない場合は、暗い部屋に連れて行くだけでも効果的。
疲労回復が夏バテ対策になるので、ワンちゃんがゆっくり眠れる環境を作ってあげると良いですね。
夏野菜は、体を冷やしたり多くの水分を摂取したりと、夏バテや熱中症の予防にぴったり。
そんな夏野菜、実はワンちゃんも食べれるものがあることをご存知でしたか?
ここからは、ワンちゃんにとっての夏野菜の効果と食べるときの注意点をご紹介していきます♪
きゅうりの注目ポイントは、その水分量。
全体の約95%が水分でできているので、暑い夏の水分補給にピッタリです。
また、体を冷やす効果も期待されるので、愛犬が夏バテ気味の時、ごはんのトッピングやおやつとしてあげるのがオススメ!
しかし、水分が多いために食べ過ぎるとおなかをゆるくしてしまう可能性があるので、注意しましょう。
愛犬には、食べやすい大きさにカットして与えてくださいね。
トマトは水分が豊富なので、夏の水分補給にもってこいの野菜です。
また、体のさまざまな機能の老化を予防する働きを持つリコピンや、体内の水分調節・血圧を下げる作用のあるカリウムなどが含まれており、栄養面からみてもオススメ。
愛犬に与えるときは、必ず真っ赤に熟れたトマトを選びましょう。
熟れていない青いトマトを与えてしまうと、中毒症状を引き起こしてしまうため注意が必要です。
また、ワンちゃんにとってトマトの「葉」「茎」「花」はより強い毒になるので、必ずとりのぞく必要があります。
スイカにも水分が豊富に含まれており、水分補給にオススメです。
食欲がない時などにおやつとしてあげると食欲増進の効果も期待できます。
人間は冷やしたスイカが大好きですが、ワンちゃんには冷たすぎておなかをゆるくしてしまうことがあるので、常温に戻してから与えてください。
皮と種は消化不良をおこしてしまう可能性があるので、とってあげてくださいね。
スイカには利尿作用があるので、与えた日はいつもより散歩の時間を長くしたり、ペットシーツを多めにひいてあげたりなど工夫してあげましょう。
オクラは栄養価が高く、夏バテや熱中症対策に効果的な野菜と言われています。
オクラのネバネバには「ペクチン」という食物繊維が含まれ整腸効果があるため、愛犬のおなかの調子が悪い時にもオススメ。
細かく刻んでごはんのトッピングやおやつとして愛犬にあげましょう。
新鮮なものであれば柔らかいので生でも食べることができますが、そうでなければ茹でてあげるのがオススメです。
レタスは約95%が水分でできており、水分補給に効果的な食材としてオススメ。
体を冷やす効果もあり、シャキシャキとした食感が好きワンちゃんには夏場の良いおやつになること間違いなしです。
また、レタスにはラクチュコピクリンという成分も含まれています。
これはポリフェノールの一種で、リラックス効果や安眠効果が期待できるんです。
レタスでリラックスできるだなんて、意外ですよね!
レタスはスーパーなどで、サラダに加工されたものも販売されています。
愛犬に与えるときは、塩やドレッシングなどの味付けがされていないか注意してくださいね。
今回はワンちゃんの夏バテ・熱中症対策と、夏にオススメな野菜についてご紹介しました。
夏バテや熱中症の対策を実行しつつも、暑くなり少しでも愛犬の様子がおかしいなと思ったら無理をせず獣医師さんへ相談してくださいね。
暑い夏は水遊びやキャンプなど愛犬にとって楽しい季節でもあります!
夏バテ・熱中症予防をしっかりとして、愛犬と元気に夏を乗り切りましょう!
この記事はいかがでしたか?みんなにシェアしていただけると嬉しいです♪
ブッチ・ジャパンによる愛犬・愛猫との毎日を応援するペットのためのコラムページ『PECOLA(ペコラ)』。犬・猫に関する豆知識や、ペットの健康・しつけなどのお悩みに関する情報をご紹介します。