夏に旬を迎える果物はたくさんあり、そんなフルーツを愛犬と一緒に楽しみたいと思う飼い主さんも多いのではないでしょうか?
この記事では夏が旬の、ワンちゃんにおすすめの果物について、与え方や注意点と一緒にご紹介します。
水分が豊富に含まれる果物は、ワンちゃんのおやつとして与えれば夏バテの防止に役立ちます。
果物を好む子も多いので、おいしく食べられて健康にも良ければ飼い主さんとしても嬉しいことですよね。
ですが、当然のことながら与えすぎにはご注意を。
果物に多く含まれる水分や糖分、食物繊維を多く摂りすぎることは、下痢や肥満の原因となりかねません。
また、ワンちゃんに食べさせるのはフレッシュな果物だけにしてください。
ドライフルーツや加糖された缶詰はNGです。
そして何より重要なのが、ワンちゃんは私たちと体の構造が異なるため、食べてはいけない果物があるということ。
この後に紹介する食べてOKなもの、NGなものをしっかり把握しておきましょう。
夏の果物の代表と言えば、一番にスイカを思い浮かべるのではないでしょうか?
スイカは5月頃から出回りはじめ、7・8月が旬。
カリウムが豊富で利尿作用があるので、夏の水分補給にもぴったり。
約90%が水分のため、ローカロリーで愛犬にもお裾分けしやすいですよね。
ただ、食べ過ぎるとお腹が緩くなることもあるので、食べさせる際はほどほどに。
・カリウム:余分な塩分を体外排出する
・ビタミンA:皮膚や視力の健康状態を維持する
・ビタミンC:酸化防止やコラーゲン生成を助ける
・リコピン:老化や視力低下を予防
・シトルリン:血管の若返りと血行促進作用
ワンちゃんには皮と種を取り除いて与えましょう。
また、お腹が敏感な子やパピー、シニアのワンちゃんには、体が冷えすぎないよう常温がおすすめ。
もちろん、塩などは振らずにそのままの味を楽しんでもらいましょう。
赤い部分は甘みが多く好むワンちゃんは多くいますが、食べさせ過ぎに注意が必要です。
また、白い部分は甘みはほとんどありませんが水分が豊富。
気にせず食べてくれるようなら、糖分の摂り過ぎが気になる場合や、水分補給したいときには白い部分を与えてみてもいいですね。
甘酸っぱくてジューシーな桃も、7月から8月に旬を向かえる夏に人気の果物。
ワンちゃんによっては柔らかいものよりも、実の硬い品種を好む子もいるようです。
腸内環境を整えてくれる水溶性食物繊維が豊富なのも嬉しいポイントですね。
・カリウム:余分な塩分を体外排出する
・食物繊維:便秘解消を助ける
・ビタミンC:酸化防止やコラーゲン生成を助ける
桃の種はその形状から、誤飲してしまうと消化管につまりやすくとても危険です。
また、種にはワンちゃんに有毒であるシアン化合物が含まれています。
小型犬はもちろんですが、中型・大型犬の場合にも必ず種は必ず取り除いてから与えましょう。
種だけでなく桃の葉や茎には、ワンちゃんへの中毒性があると報告されているので、実だけをカットしてから食べさせてくださいね。
スイカと同様に約90%が水分といわれる梨は、7~10月頃まで長く楽しむことができる夏の果物。
酸味が少なくシャキシャキとした食感が、ワンちゃんにも好まれやすいようです。
カロリーも少ないので、ワンちゃんにも食べさせやすいですね。
・カリウム:余分な塩分を体外排出する
・食物繊維:便秘解消を助ける
・アスパラギン酸:疲労回復や皮膚や被毛の健康維持
梨は皮と芯、種を取って一口サイズにしてワンちゃんに食べさせてあげましょう。
おろし金やフードプロセッサーなどですりおろすと、シニアの子でも飲み込みやすくなりますよ。
輸入物のパイナップルは旬はとくになく一年中手に入りますが、国産のパイナップルは4月下旬から8月初旬までが旬と言われています。
酸味が強いイメージもありますが、昨今は甘味の強いものも多く、ワンちゃんにも人気の果物です。
・クエン酸:疲労回復をサポート
・ビタミンC:酸化防止やコラーゲン生成を助ける
・タンパク質分解酵素:食物の消化をサポートする
・食物繊維:便秘解消を助ける
皮や芯、葉は硬く消化しにくいので、必ず取り除いてください。
まれにアレルギー反応を起こすワンちゃんもいるので、初めて与えるときは少量ずつ与えましょう。
南国を原産とするマンゴーも、ワンちゃんが食べられる夏の果物です。
国産マンゴーの旬の時期は5月から8月。
酸味が少ないので、ワンちゃんも食べやすいですね。
・βカロテン:ビタミンAに変換され皮膚や視力の健康状態を向上させる
・ビタミンC:酸化防止やコラーゲン生成を助ける
・ビタミンE:免疫力を高め老化を防止する
・葉酸:赤血球の生産や、細胞の再生を促す
・カリウム:余分な塩分を体外排出する
甘みが強くカロリーが高めなので、量に気をつけてワンちゃんに与えるようにしてください。
果肉は柔らかいですが、喉に詰まらせる可能性もあるので、種は必ず取り除き小さく切って与えましょう。
ワンちゃんが食べられる夏の果物を紹介しましたが、逆に絶対に食べさせてはいけない果物もあります。
誤って口にしてしまうと、中毒症状で後遺症を負ったり、最悪の場合には命を落としてしまうこともあるのです。
だからこそ私たち飼い主が「与えてはいけないもの」をしっかり把握しておかなくてはいけません。
ここでは、ワンちゃんに与えてはいけない夏の果物を3つ紹介します。
ぶどうはワンちゃんが食べてはいけない果物としてよく知られていますね。
大量に食べてしまうと、急性腎不全になるリスクがあり、少量でも食欲減退、嘔吐といった中毒症状を引き起こすことがあります。
ワンちゃんが盗み食いをしてしまわないように、ぶどうの保管場所には気をつけましょう。
また、旬である夏場には家庭菜園で実を付けるぶどうの木もあります。
畑や住宅地のまわりを散歩する際は、落ちた実を食べてしまわないように注意しましょう。
7月中旬から秋にかけて旬を迎えるプルーン。
ドライフルーツのイメージが強いですが、最近では生のプルーンもスーパーなどで見かけるようになりました。
栄養価が高く美容や健康に良いといわれるプルーンですが、豊富なカリウムはワンちゃんにとっては高カリウム血症につながる恐れがあります。
また、プルーンの毒性は乾燥する過程でより強くなるため、プルーンのドライフルーツは特に危険です。
絶対に与えないようにしましょう。
独特な食感と芳醇な香りで人間にはとてもおいしいイチジクですが、ワンちゃんに食べさせてはいけません。
イチジクに含まれるフィシンとソラレンという成分は、アレルギー症状を引き起こすとされています。
フィシンは、人には整腸効果がある成分ですが、ワンちゃんには毒になるほど強く作用してしまうのです。
今回はワンちゃんが食べられる夏の果物、食べられない夏の果物についてお伝えしました。
果物は甘みが多く大好きなワンちゃんも多くいますが、あまり食べ過ぎないようにおやつ程度の量を与えるようにしてくださいね。
夏バテ予防の水分補給とワンちゃんの楽しみとして、ときには飼い主さんと一緒に旬の果物を食べて、暑い夏を乗り切れると良いですね。
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