シュウ酸は大丈夫?ほうれん草を与える時の注意点

シュウ酸は大丈夫?ほうれん草を与える時の注意点

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緑黄色野菜のなかでも抜群の栄養価を誇る「ほうれん草」。
その栄養面から、人の食事にも積極的に使用したい野菜です。

そんな体に良いイメージのあるほうれん草は、愛犬の健康にも良いのではないかと思う飼い主さんも多いのではないでしょうか。

しかし、アクの強いほうれん草をワンちゃんに与えても大丈夫なのか、どのようにして与えたら良いのかなどの疑問が出てきますよね。
今回は、ワンちゃんにほうれん草を与えても良いかどうか、また与え方や注意点を解説します。

 

ほうれん草は犬に与えてもいい?

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結論からお伝えすると、ほうれん草は一般的にワンちゃんにとって安全な食材ですので与えることは問題ありません。

ほうれん草にはビタミンやミネラルが豊富に含まれており、ワンちゃんの健康維持に貢献します。

具体的に、ほうれん草に含まれる栄養と効果・効能を見ていきましょう。

・鉄:貧血予防
・βカロテン:免疫力の向上、皮膚や被毛、目などを健康な状態に保つ
・ビタミンC:抗酸化作用
・カリウム:ナトリウムを排出、心臓や筋肉の機能を調節
・たんぱく質:筋肉や臓器、皮膚、毛髪などの細胞をつくる
・食物繊維:腸内環境改善
・ビタミンB群:疲労回復
・マンガン(根っこの赤い部分):骨の形成や健康維持
・マグネシウム:歯や骨をつくる、血圧や体温を正常に保つ
・カルシウム:骨や歯の健康を維持する
・葉酸:造血作用 など

 

ほうれん草には栄養が豊富に含まれていることが分かりました。

一方で、ほうれん草には「シュウ酸」と呼ばれる成分が含まれています。
このシュウ酸は、尿路結石を引き起こすリスクを増加させることで知られている成分です。
尿結石症を起こすと尿が正常に体の外に排泄されなくなり、最悪の場合、尿毒症を起こして死亡してしまうことも。

ほうれん草をワンちゃんに与える際には、摂取量や与え方などに注意しましょう。

 

ほうれん草の与え方

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まず茎の部分を沸騰したお湯に入れて、約30秒茹でます。
その後、葉先も入れて全体を1分~1分半ほど茹でたあと、流水で洗って水分を絞ります。

消化を促すために1cm程度に細かく刻んで、いつものフードに混ぜると良いでしょう。

なお、シュウ酸を除去するために、愛犬には生のほうれん草ではなく必ず茹でてアク抜きをしたものを与えましょう。
電子レンジで加熱しても、シュウ酸はあまり除去はできませんので必ずお湯でアク抜きをしてください。

シュウ酸はカルシウムと一緒に摂取すると腸内で結びついて便と一緒に排出されるため、カルシウムを多く含んでいる食品と一緒に与えるのがおすすめです。

販売されている一度茹でたものを冷凍したほうれん草も、シュウ酸含有量が減少しているため愛犬に与えても大丈夫。
解凍する際には、流水などの水を使うとシュウ酸含有量をさらに減らことができて安心ですね。
なお、塩ゆでされている商品は、ワンちゃんにとって塩分が高すぎるものとなるため避けましょう。

 

ほうれん草を与える際の注意点

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栄養価の高いほうれん草ですが、与える際にはいくつかの注意点があります。
愛犬に食べさせる際は必ずチェックしておきましょう。

 

適正量を与える

ワンちゃんが食べることのできるほうれん草の量は、一般的に1日の摂取カロリーの10%未満の割合が推奨されます。

ほうれん草の過剰な摂取は、ワンちゃんの消化器系の問題を引き起こす可能性がありますので、愛犬の体重や大きさに合わせて、適切な量を与えるようにしましょう。

 

病気や犬種によって注意する

腎臓病を持つワンちゃんには、ほうれん草に含まれるカルシウムの含有量が問題となる可能性があります。

また、シュウ酸の影響を受けやすい犬種や、そもそも尿路結石を抱えている子は、ほうれん草の摂取を避けましょう。

尿路結石を発症しやすい犬種

・シー・ズー
・ミニチュア・シュナウザー
・ビション・フリーゼ
・トイ・プードル
・チワワ など

 

食物アレルギーという観点からは、ほうれん草に対するアレルギー反応はまれですが、個々の特性にも留意する必要があります。
少しでも不安な際には、必ずかかりつけの獣医師のアドバイスを受けましょう。

 

パピーやシニア犬には少量ずつ与える

基本的に、健康なパピーやシニア犬にもほうれん草を与えることはまったく問題ありません。
ただし、パピーやシニア犬は食べたものを消化する力が弱かったり低下したりしている可能性があります。
初めて与える場合は「少量ずつ」を意識し、健康状態や特性に応じて適切な配慮を心がけましょう。

 

まとめ

ワンちゃんにほうれん草を与えることで、栄養を補給し、健康的な生活をサポートすることができることが分かりました。
しかし与え方や量には細心の注意を払いましょう。
安全かつ健康的な食事習慣を確立するために、愛犬の体調を鑑みながら、不安があれば獣医師の指示に従うことが重要です。

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