愛するワンちゃん・ネコちゃんたちは、飼い主さんにとって大事な家族の一員です。
いわゆる「ペット」や、法的な「もの」としての枠には収まりきらない存在なのだという見解は、近年広く理解されるようになってきました。
しかし実際の社会生活でもそうした見方が定着しているか、その見方に基づく制度が整っているかというと、そうではないことを感じさせられる面も少なくないのが現実です。
そうした「家族」意識と、現実との狭間で、辛い思いをした経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、飼い主さんの職場環境をめぐる実態について探った調査結果を紹介します。
仕事をしている時、自身がともに暮らすワンちゃん・ネコちゃんが同じ空間にいるかどうか尋ねたところ、「毎日いる」とした方は22%で、「たまにいる」が9%、「いない」が圧倒的に多く、69%を占めました。
長く一緒にいたいけれど、仕事のシーンでは常に離れざるを得ない状況にいる方がかなり多いとみられ、約7割がそばには「いない」と回答しています。
昨今は働き方が変わってきており、リモートワークを実施する企業が増えています。
しかし、事業内容や職種によってはリモートでは対応できないこともあるでしょう。
そういった場合でも、ペットと一緒に出勤できる企業はまだまだ少ないようです。
続いて、仕事中も愛犬・愛猫と一緒にいたいと思うかどうか、職場環境にかかわらず回答してもらうと、「とても思う」方が68%と約7割を占め、最も多くなりました。
次いで「たまに思う」が20%、「病気など必要な時だけ一緒に居たいと思う」が10%という結果に。
一方で、「思わない」と回答した飼い主さんは、わずか3%にとどまっています。
愛犬愛猫の性格や生活習慣によっては、それぞれの時間を大切にすべき場合もあります。
ですが、やはり愛犬愛猫と同じ空間で過ごしたいという方がとても多く見られました。
仕事中も一緒にいたいと思うかどうかの問いに対し、「とても思う」、「たまに思う」と回答した方を対象に、その理由を選んでもらうと、「ペットの様子がすぐわかり、安心しながら仕事ができるから」が、他の項目を倍以上引き離し、圧倒的に多い結果となりました。
2位は「ペットがそばにいることで、リラックスしながら仕事ができるから」で、3位に「仕事の休憩時間など、ペットに触れ合えるとストレス軽減になるから」がランクインしています。
以下、「ペットと一緒にいると仕事へのモチベーションが上がるから」、「ペットと一緒にいると仕事がはかどるから」などが続きました。
同じく、「たまに思う」のみか、「思わない」とした方にもその理由を選んでもらうと、圧倒的に多かったのは「そばにいるのに、かまってあげられないとペットが可哀そうだから」という声でした。
2位は「ペットがそばにいると、仕事に集中できない」、3位に「ペットが側に居ると、仕事に支障が出てしまう(打ち合わせ中に吠えるなど)」となっています。
2位・3位は仕事への影響を心配したものですが、群を抜いて多かったトップは、むしろワンちゃん・ネコちゃんのことを思って離れている方が良いと考えた理由になっており、飼い主さんたちの愛情の深さが伺われました。
続いて、働きながら愛犬愛猫と暮らす上で不安なことがあるかどうかを全員に尋ねました。
すると「ペットを理由に仕事を休めない/休みづらい」が69%で最も多く、約7割を占める結果に。
次いで「不在中のペットの体調不良に気づけないこと」が18%で、3位は「不在中のストレスによる異常行動」で9%、4位は「残業などでお世話の時間が確保できないこと」の2%となっています。
現実の職場はペットの体調不調などを理由に休める雰囲気ではない、そうした理由は許されないといった状況で、自身にとってはかけがえのない家族なのに……と悩んだり、不安になったりする方が多いと推察されます。
ペットと暮らしながら働きやすさを求める飼い主さんが、会社に期待していること変わってほしいと思うことがあるかを全員に尋ねました。
すると、「人間の子どもと同じように、ペットも家族であることを認めた制度や対応をしてほしい」が圧倒的に多く、約7割の69%にのぼる結果に。
また、2位にランクインしたのは「ペット同伴出勤」を認めてほしいという17%で、3位が「在宅勤務化」の10%、4位は「残業時間の削減」の4%でした。
まだ小さく手がかかるうちは、しっかり休みがとれたり、体調に合わせて柔軟に休みをとれる仕組みが整っているなど、安心できる職場環境を求める声が高まっています。
また、同伴出勤や在宅勤務で目の届くところにおいておきたい、それによって安心を得たいという声も多くありました。
愛犬・愛猫の生活を支えるには、金銭の収入が欠かせません。
そのために日々、働いていると言っても過言ではない方もいるでしょう。
ですが、大好きだからこそ一緒に過ごしたい、体調が心配だからそばにいたいという気持ちもありますよね。
そうした思いの中で揺れている飼い主さんは多いはず。
今回の調査結果からも、できるならば職場に配慮してほしい、家族として認め、制度を整えてほしいと考えている方が多いと分かりました。
これから少しずつ理解が広がれば、新たな働き方改革の波として、ペットと暮らす方のための福利厚生の仕組み整備や、選択可能なワークスタイルの多様化が進んでいく可能性も十分にあるでしょう。
まずは積極的に情報を収集し、自分でもそうしたワークライフバランスの理想形に近づけられるよう工夫と努力を重ねたり、見守りアイテムを上手く使用するなど、身近なところで愛犬愛猫をそばに感じながら働く環境を作っていくことが現実的でしょう。
互いがより豊かに、気持ちよく幸せな毎日を送れるよう、できる工夫から始めてみてはいかがでしょうか。
参考リンク
PRTIMES
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