じっくり考えしっかり準備を!ワンちゃんの多頭飼いについて知ろう

じっくり考えしっかり準備を!ワンちゃんの多頭飼いについて知ろう

two Zverg Spitz Pomeranian puppies posing on grass

 
ワンちゃんと暮らしている飼い主さんの中には、複数のワンちゃんを飼うことに憧れている人も多いのではないでしょうか?

かわいい家族が増えることは、単純に嬉しいことですよね。
さらに、ワンちゃん同士だからこそ通じ合えることもあるでしょう。

しかし安易に多頭飼いをすることで、飼い主さんやワンちゃんに思わぬマイナスな結果を招くことも少なくありません。

そうならないように、今回はワンちゃんの多頭飼いで大事な心得についてお伝えします。

 

多頭飼いをする前に考えたいこと

group_feeding02
 
多頭飼いは同時に複数のワンちゃんを迎えるよりも、先住犬がいる家庭に新しくワンちゃんを迎えるパターンが多いようです。

家族が増えることはとても喜ばしいことですが、先住犬との相性や、ワンちゃんが増えることでの医療費の心配など私たち飼い主があらかじめ覚悟しておかなくてはいけないこともあります。

責任を持ってワンちゃんを迎えるために、多頭飼いにおける注意点などを家族と話し合うことが大切です。
ここでは、多頭飼いを始める前に考えるべきことを紹介します。

 

飼い主さんと先住犬の信頼関係

飼い主さんと先住犬との信頼関係が十分にできていない状態で、新しいワンちゃんを迎えるのは極力避けましょう。
そのような場合、先住犬が不信感を抱き攻撃的になったり、ストレスで体調を崩してしまうこともあります。

出来る限り先住犬が成犬になり、飼い主さんとの意思疎通がしっかりできるようになってから、新しい子をお迎えしましょう。

 

性別の相性

もちろん性格にもよりますが、先住犬と新しく迎えるワンちゃんの性別については、男の子と女の子の異性の組み合わせが最も相性がよく問題が起こりにくいと言われています。
しかしこの場合は、繁殖予定がなければ去勢と避妊が欠かせません。

一方、同性同士の場合は、縄張り争いや順位づけをめぐって競争が起こりやすく相性が悪くなりやすいとも言われています。
とくに未去勢の男の子同士は問題を起こしやすいですが、上下の関係性が確立できればその後は争わなくなる傾向があるようです。

しかしながら、いずれにしてもワンちゃんの性格面での相性によるところが大きいことには変わりありません。
まずは先住犬の性格を考慮した上で、新しいワンちゃんの性別を考えるといいでしょう。

 

体格差

それぞれの犬種を迎えて多頭飼いをする場合、体格差にも注意が必要です。

大型犬と小型犬を同居させる場合には、遊んでいるうちに大型犬が小型犬に怪我をさせてしまうという事故が起こることもあります。

散歩の歩調や運動量が合わないなどの問題も起こり得るため、先住のワンちゃんの運動量や、別々に散歩に行ける時間をとれるかなどをよく考慮した上で犬種を検討しましょう。

 

経済的負担

飼育するワンちゃんが増えるということは、その分飼い主さんの経済的負担も増えるということです。
当然ながら、食費や医療費やトリミング代などすべて負担が大きくなりますね。

迎えるワンちゃんを不自由なく生活させることは、飼い主の義務です。
金銭面の問題でワンちゃんに対するケアを諦めて、何か起こってからでは取り返しがつきません。
多頭飼いをするには経済的な負担も考慮し、自身が飼育できる頭数をしっかり考える必要があります。

 

多頭飼いのメリット

group_feeding03
 
多頭飼いをするには、事前にさまざまなことを考えなくてはいけないことが分かりました。
それをクリアした上でやはり多頭飼いをしてみたいという飼い主さんのために、次は多頭飼いにはどんなメリットがあるのかを見ていきましょう。

 

社会性が身に付く

社会性とは、ワンちゃんが私たちと生活していく上で欠かせない素質のことです。
人間との関係性やワンちゃん同士での関わり方、環境への適応など、ワンちゃんが学んでおくことで、ストレスを最小限に生活できるようになります。

多頭飼いをするとワンちゃん同士の交流が生まれるとともに、先住犬の行動からさまざまなことを学び社会性が身に付くでしょう。

 

ルールやマナーを早く覚えられる

後から迎えたワンちゃんがパピーの場合、先住犬がお世話をしてくれたり、パピーが先輩を見習ったりするのでルールやマナーなどを早く覚えることができます。

おすわり・待てなどのコマンドや、トイレの場所を覚えるのが早いなど、飼い主さんのしつけが楽になる傾向があるというメリットも。

 

仲間がいる安心感

ワンちゃんは本来群れで行動する生き物なので、仲間と時間をともにすることで安心感が生まれます。
とくに留守番の時も寂しさが軽減され、分離不安などの問題行動が起こりにくいと言われることも。

 

飼い主さんの満足感

愛犬家の飼い主さんにとって、複数のワンちゃん達に囲まれて生活することはとても幸せな気分になることでしょう。

ワンちゃん同士がお互いを思いやる姿や、一緒に遊ぶ姿を見ていると気持ちも癒やされることはもちろん、家族の時間やコミュニケーションが増えるのも嬉しいメリットです。

 

多頭飼いによる懸念点

group_feeding04
 
多頭飼いにはたくさんのメリットがある一方で、うまくいかないこともあるでしょう。
新しいワンちゃんを迎える前に、そういった点があることを知っておくといいですね。

 

相性が悪い

ワンちゃんによっては、どうしても相性が合わないこともあります。
こればかりは飼い主さんが頑張ってもどうにかなるものではありません。

相性がよくなければお互いのストレスが増え喧嘩をしたり、激しく吠える声が近所迷惑になったりすることも。

あまりにも相性が悪い時には、別々の部屋での生活が必要になるかもしれません。
そういった点も考慮しておきましょう。

 

悪い行動の真似をする

ルールやマナーを覚えるのが早いメリットがある反面、悪い行動も真似をして覚えてしまうというデメリットも。

たとえば、盗み食いの癖や、禁止された場所に飛び乗ることを真似したり、通行人や来客に過剰に吠えたりするなど、先住犬のいたずらや悪い習慣を、後から来たワンちゃんも一緒に行うようになってしまうことがあります。

 

先住犬のやきもち

新しくワンちゃんを迎えると、しつけや生活に慣れてもらうために飼い主さんがその子と過ごす時間が多くなってしまいますよね。
すると、先住犬がやきもちを焼いてしまうことも。

中には、飼い主さんの気を引こうと問題行動を起こしたり、ストレスから体調を崩すこともあるため、先住犬との時間も大切にしましょう。

 

災害時の移動

災害時にはどうやって複数のワンちゃんと非難をするか、あらかじめシミュレーションしておく必要があります。

また、防災グッズも頭数に合わせて準備しなくてはいけません。
実際に防災グッズを持って、どこにどのように移動するか、家族で避難訓練をしておくと安心ですよ。

 

事前準備はしっかりと

group_feeding05 
さまざまなデメリットもありますが、やはり多頭飼いは魅力的ですね。
いざ始めると決めた時には、後悔しないようにしっかりと事前準備をしてから始めましょう。

 

事前に顔合わせをする

人間に好き嫌いがあるように、ワンちゃん同士にもやはり好き嫌いや相性というものがあります。
とくに同性同士の場合はそれが顕著に表れることが少なくありません。

ペットショップやブリーダーさんから、新しいワンちゃんを迎えようとしている場合は、お家に迎える前に先住犬も同伴して顔合わせをしてみると良いでしょう。

保護団体から保護犬を迎える場合などは、性格や先住犬との相性、環境になじむかどうかなどを観察するトライアル期間というものを設けていることがほとんどです。

 

個別の空間の確保

環境面では、それぞれのワンちゃんがお家の中でくつろげる自分だけの空間が用意できるスペースがあるかどうかということにも配慮が必要です。

ワンちゃん同士が慣れるまでも、ベッドやクレート等の別々の落ち着ける場所が必要になります。
もちろん仲良しで、いつも一緒にくっついていたがるような関係性になればその限りではありませんが、最初は別々に用意するのが望ましいでしょう。

 

まとめ

飼い主さんにとって多頭飼いは大変でもありますが、それ以上に愛犬達との生活をとおして楽しい出来事や発見をもたらしてくれる素晴らしいものです。

またワンちゃん達にとっても、仲間を思いやる気持ちや一緒に遊ぶ楽しさなど、さまざまな経験ができます。

しっかりと事前準備をして、ワンちゃんも飼い主さんも幸せになれる楽しい多頭飼いライフを実践できれば良いですね。

この記事が気に入ったら
いいね !しよう

この記事はいかがでしたか?みんなにシェアしていただけると嬉しいです♪

ブッチ・ジャパンによる愛犬・愛猫との毎日を応援するペットのためのコラムページ『PECOLA(ペコラ)』。犬・猫に関する豆知識や、ペットの健康・しつけなどのお悩みに関する情報をご紹介します。

上へ戻る