もしかして不安?愛犬が後追いする理由や対応を知ろう

もしかして不安?愛犬が後追いする理由や対応を知ろう

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ワンちゃんがいつも飼い主さんの後をついてきて、お風呂やトイレのドア前でじっと飼い主さんが出てくるのを待っているということはありませんか?

とても愛らしい姿ですが、毎日毎日続くと心配になりますよね。
ワンちゃんが家の中で飼い主さんの後追いをする行動には、さまざまな理由があります。

この記事では、ワンちゃんが後追いする理由や、その行動に至る原因・対策について詳しく解説します。

愛犬の行動を理解し、適切な対応を行うための参考にしてください。
 

ワンちゃんがどこでも後追いする理由

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ワンちゃんが飼い主さんを後追いする理由はさまざまです。
犬種や個体差、性格にもよりますが、多くは次のような例が挙げられます。

後追いをする愛犬にあてはまる可能性のあるものを探してみてください。

 

愛情表現

愛犬は飼い主さんが大好きで甘えたい、一緒にいたいという気持ちから、愛情表現のひとつとして後追いをすることがあります。

問題行動などがともなっていなければ、純粋な好意を示している行動ですので安心してください。

 

本能

ワンちゃんは元来群れで行動する生き物であり、その名残で飼い主さんを群れの仲間やリーダーと認識し、ついてくる場合があるようです。

生き残るために「上に従え」という野生時代のルールが、今でも飼い主さん家族との生活に反映されていると考えられます。

また、家族の安全を守る責任を感じ役割を果たすために、家族の危険を逃さないように監視しているという説もあります。

 

不安感

怖がりや寂しがり屋の性格の子、小型犬、常に保護を必要とするパピーやシニア犬などは、飼い主さんの姿が見えなくなると不安になります。
このため、飼い主さんの後を追って安心感を得ようとするのです。

また、ワンちゃんが飼い主さんと離れることに対して過度な不安を感じる、「分離不安症」と言う精神障害を発症している可能性もあります。
飼い主さんの姿が見えなくなると「もう戻ってこないのではないか」と思い、激しい後追い行動をしてしまいます。

「分離不安症」の場合は短時間飼い主さんと離れているだけでも大きなストレスを感じ、鳴き続ける、粗相をするなどの問題行動を起こしてしまう可能性もあるので注意が必要です。

 

要求

愛犬が何かを要求している場合も、飼い主さんの後を追うことがあります。
例えば、お腹が空いている、水が飲みたい、遊びたいなどの要求です。

運動不足だったり、退屈な時間が長いと、常に何かを探すようになったり、面白いことを見つけようと飼い主さんの後をついて回る可能性があります。

 

ワンちゃんが後追いすることのデメリット

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後追いするワンちゃんは、いつも飼い主さんの行動を気にして後追いをするので、飼い主さんは一箇所に長くいる間だけしかリラックスすることができないというデメリットが生じます。
このためにストレスが溜まり、飼い主さん自身の精神衛生に悪い影響をもたらすでしょう。

また分離不安症が重症化すると、愛犬は毛をむしったり血が出るほどドアを掻きむしったりする自傷行動やパニックを起こすことがあります。
愛犬自身も精神的・肉体的ダメージがより大きくなってしまうというわけです。

 

ワンちゃんが後追いする場合の対策

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愛犬が常に飼い主さんの後をついてくることに気づいたら、その原因を探り把握し、適切な対策をとる必要があります。
愛犬の問題行動が重症化する前に対応できると、愛犬と飼い主さんどちらのためにもなるでしょう。

対策といっても、強制的に離したり無視したり、ドアを閉めてしまったりするだけでは、ますます愛犬のストレスレベルを高めてしまいます。

しかるしつけやトレーニングではなく、コミュニケーションを充実させ心穏やかに向き合い、愛犬の状態にあった方法を見つけてあげましょう。

 

自立訓練をする

愛犬が「快適にひとりで過ごせる」ように、少しずつトレーニングをします。
ただし、クレートなどに入れると、狭いところが苦手、閉じ込められることが好きではない、狭いので遊ぶことができないなどのデメリットがあり逆効果になる可能性も。

「飼い主さんがいない部屋」で数分間そっとしておき、ひとりの環境に慣れさせることからスタートしてみましょう。
お気に入りのおもちゃや知育玩具など、楽しい気晴らしになるものを一緒に置いておくのもよいですね。

愛犬が落ち着いていれば、数分後に部屋に戻り、ご褒美のおやつを与えます。
短い時間から始め、徐々に愛犬1人ですごす時間を長くしていきましょう。(ドイツではワンちゃんに4時間以上お留守番をさせるのは好ましくないと言われています)

ただし、この訓練は単純に1人の状況に慣れておらず後追いをするワンちゃんに対してのもの。
分離不安症が疑われる場合、より専門的な知識が必要となるので獣医師さんへの相談も考えましょう。

 

運動不足を解消する

愛犬に十分な運動をさせてあげましょう。

後追いの原因が、遊び足りず飼い主さんにかまってほしい、体力が有り余っているというワンちゃんは、しっかりと疲れさせてあげることが1番の解決策。

毎日の散歩や遊びの時間で運動不足の解消、また捜索ゲームや知的好奇心を高めるおもちゃなどで精神的な刺激を与えることも効果的です。

 

飼育環境と生活リズムを整える

常に愛犬がリラックスできる、安全で居心地のよい飼育環境を整えてあげましょう。

ワンちゃんの飼育は、室内で行うことが推奨されています。
室内ではいつも家族と一緒にいれるところにハウスやベッドを置き(ただし、ひとりになりたい時もあるので、直接周りから見えない位置にハウスを設置するとよいでしょう。)静かで快適な温度を保つことを心がけることが重要です。

また食事、散歩、遊びの時間を規則正しくするようにしましょう。
ある程度の日課や日常のルール・流れがあると、愛犬が迷ったり、不安を抱いたりすることが少なくなります。

しかし最も大切なのは、普段から愛犬との信頼関係を築くことです。
日頃からコミュニケーションをしっかりとることで、愛犬は愛されている安心感を得ることができますし、飼い主さんも愛犬からの要求に気づき、体調の異常の早期発見にもつながります。
また、愛犬の問題行動が重症化する前に対処したり、問題行動そのものを防ぐ手立てが取れるかもしれません。

 

まとめ

後追いの対応策を実践し最善を尽くしても、愛犬が落ち着きのない行動を示し続ける場合は、分離不安症、もしくは別の病気などの体調不良を訴えている可能性があります。

獣医師さんやドッグトレーナーさんに相談することも検討し、愛犬にとって最適な方法を選択してあげてくださいね。

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