寄生されたらどう対処する?ノミ・マダニから愛犬を守ろう!

寄生されたらどう対処する?ノミ・マダニから愛犬を守ろう!

Labrador dog scratching in the garden a sunny day

 
大好きな飼い主さんとする散歩やお出かけは、ワンちゃんにとって楽しみのひとつ。
そんな室外へ出かける際に気を付けなくてはいけないのが、ノミやマダニといった寄生虫です。

意外な感染経路で寄生されてしまうこともあるので「うちの子は草むらに入らないから大丈夫」と油断してはいけません。

今回は大切な愛犬をノミ・マダニから守るために、飼い主さんが注意すべきことを紹介します。

 

ノミ・マダニそれぞれの特徴

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ノミとマダニはどちらも血液を吸うため、ひとまとめにして扱われることが多い寄生虫です。

ここでは、それぞれの特徴や噛まれてしまった場合の症状の違いについて紹介します。

 

ノミの特徴

ノミは1~3ミリ程度の大きさで縦に平たい褐色の寄生虫。
成虫は動物の血液を好みますが、幼虫はフケや食べこぼしなどを食べて成長します。
大きな特徴としては跳躍力が挙げられ、驚くことに30~40センチものジャンプをして動物の体に寄生することもあるようです。

ノミが寄生すると強い痒みが生じるため、ワンちゃんがその箇所を噛んだり、足で掻いたり、地面にこすりつける行動が見られます。
ノミはワンちゃんの背中や脇の下、下腹、内股など皮膚の柔らかいところに寄生することが多く、こういった行動により皮膚の化膿や脱毛を引き起こすことも。

また、大量に寄生された場合には貧血を引き起こしたり、ノミアレルギーを持っている場合には非常に強い痒みを生じるといった症状も見られます。
重症化してしまうと、食欲不振・下痢、嘔吐からの体重減少といった症状が見られることもあるため、愛犬の体調は常にチェックするようにしましょう。

ノミの寄生が疑われる時には、ワンちゃんの毛に黒いフケのような塊がついていないかを確認してください。
黒い塊をティッシュペーパーの上に置き、少量の水をかけて赤みが確認できるようならノミの糞であると確認できます。

ノミは山や林だけでなく都心の公園や、ちょっとした草むらにも生息しています。
13℃以上あれば繁殖できるため、3月頃から注意が必要です。

 

マダニの特徴

ダニにはたくさんの種類がありますが、その中でもワンちゃんへの寄生を注意したいのがマダニ。
マダニは2~4ミリ程度の大きさで固い外皮に覆われています。
栄養源となる動物の血液を吸うと、体の大きさが100~200倍に膨れ上がるのが大きな特徴です。

マダニが寄生するとノミの同じように強い痒みをが生じ、ワンちゃんの自傷行為につながります。
また、ノミよりも血を吸う量が多いため、貧血症状を引き起こすことも。
その他にもアレルギー症状を引き起こしたり、神経障害という非常に怖い症状を生じることもあります。

さらにマダニはさまざまな感染症を媒介することもあり、その中でもバベシア病やエールリヒア症などは命にかかわることもある危険な病気です。
人に感染もする人畜共通感染症の紅斑熱やライム病などもマダニを媒介して感染することがあります。

ノミと同様に山や林だけでなく都心の公園や、ちょっとした草むらにも生息しています。
特別な活動時期はなく、年中活動しているため常に注意が必要です。

 

寄生されたらどうすればいいの?

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愛犬の体にノミやマダニがついているのを発見すると、飼い主さんは大きなショックを受けるかもしれませんが、落ち着いて対処しましょう。
間違った対処法をすると、悪化してしまうこともあるため正しい対処法を知っておいてくださいね。

 

ノミに寄生された時

ノミは寄生してから卵を産むため、ワンちゃんの体に寄生すると家の中で繁殖する可能性があり、私たち人も吸血の対象となります。
さらに、ノミの死骸や糞は人のアレルギーや喘息の原因となることも。

散歩やお出かけから帰ってからワンちゃんの毛をかき分けてみると、ノミを目視で発見できることがあるかもしれません。
この場合は見つけたノミを潰さないようにしましょう。
潰してしまうと体内の卵が飛び散り、その場所で繁殖してしまうからです。

愛犬がノミに寄生されていると気付いたら、なるべく早く動物病院にかかり駆除剤を投与してもらうようにしましょう。

 

マダニに寄生された時

マダニは吸血する際、寄生する動物の皮膚に口部を食い込ませます。
そのため、マダニを見つけたからといって引っ張ってしまうと口部が残ってしまい、かゆみや炎症の原因になることも。
無理に引っ張って取り除こうしてはいけません。

愛犬がマダニに寄生されていることに気付いたら、なるべく早く動物病院にかかり駆除薬を投与してもらいましょう。
ノミも一緒に駆除できる薬もあるので、異変を感じたらすぐに動物病院に行くことが大切です。

ただし、マダニが血を吸わずに毛に付着しているだけの場合には、すぐに取り除くようにしましょう。

 

環境からも駆虫を徹底する

もし、愛犬の体にノミやマダニが寄生しているのを見つけたら、ワンちゃんの体から駆除するだけではなく、家の中からも徹底的に追い出しましょう。

掃除機をしっかりかけ、ワンちゃんの寝具や部屋の中のじゅうたんやカバーなど洗える物は洗濯して天日干しします。

徹底的に環境の中からノミ・マダニを追い出さなければ、再び寄生されることもあります。
そのため、可能であれば噴射式の駆除剤などを使用するのもおすすめです。

 

予防する方法は?

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ノミやマダニは寄生してしまうととても厄介でワンちゃんの体にも負担をかけるため、飼い主さんがしっかり予防することが重要です。

最もポピュラーな予防は、動物病院で処方される予防薬を定期的に投与すること。
現在はスポットタイプや錠剤、チュアブル(おやつ)タイプが主流です。

スポットタイプはワンちゃんが舐めることができない首の後ろあたりに滴下し、1ヵ月~3ヵ月に渡って効果を発揮します。

また、錠剤やチュアブルタイプの場合、1ヵ月に1度投薬したり、食べさせることで摂取させます。
錠剤が苦手なワンちゃんには、おやつのようにフレーバーが付いているチュアブルタイプが人気なようです。

どのタイプにも種類によっては、同時にフィラリア症の予防ができる物もあります。
予防薬は種類も価格も幅広く流通しているため、かかりつけの動物病院に相談し、愛犬に合ったものを選んであげましょう。

このような予防薬がいちばん効果的ですが、普段からお部屋の環境や愛犬の使用する物を清潔に保つことも予防につながります。
また、愛犬のシャンプーやブラッシングをまめに行うことで早期発見につながります。
とくに散歩から帰ってきた時にブラッシングをすることで、寄生される前にノミやマダニを取り除くことが期待できますよ。

 

まとめ

ノミやマダニは身近にひそんでいるため、私たち飼い主がしっかり予防してあげないといけません。
とくに暖かい季節はノミもマダニも活動が活発になるため、早めの対策が必要です。

ひどい痒みだけでなく感染症のリスクもあるため、予防を怠らず愛犬の健康を守りましょう。

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