古くから日本人に愛されてきたうどん。
赤ちゃんの離乳食としても食べられる体に優しい食材ですが、ワンちゃんにもあげていいのでしょうか。
もしかしたらワンちゃん用の手作りレシピなどでうどんが使われているものを見たことがあるかもしれません。
結論から言うと、うどんは適量であれば食べさせても問題のない食材。
ただし、いくつか注意すべき点もあります。
今回は、ワンちゃんにとってうどんを与えるメリットや、与え方、注意点、うどん以外の麺類についても解説します。
麺類を好きなワンちゃんも多いので、ぜひ参考にしてくださいね。
うどんに含まれる栄養成分は、生命活動のエネルギー源となる炭水化物、筋肉や内臓などを構成し免疫力を高めるタンパク質、ビタミンやミネラル、食物繊維などがあります。
栄養バランスがいい上に脂質も少なく、癖のないシンプルな味なので、好むワンちゃんも多いでしょう。
また、うどんは柔らかく比較的消化に良い食べ物なので、食欲が落ちているワンちゃんやお腹や胃の調子が悪いワンちゃん、歯の状態が気になるシニア犬にも与えることができます。
加熱時間を変えるだけで飲み込みやすい柔らかさになることも、うどんの特徴のひとつですね。
適切な量を適切に調理すれば、ワンちゃんの健康にもメリットが十分にある食材です。
ワンちゃんにとってもメリットがあるうどんですが、人間用と同じように与えても良いのでしょうか。
以下、ワンちゃんにうどんを与える際の注意点もしっかり確認しましょう。
ご存知の通りうどんのつゆには塩分が多く含まれています。
ワンちゃんには塩分過多となるため、つゆのついたうどんをあげてはいけません。
また、うどんと一緒に食べることの多いネギはワンちゃんにとっては中毒を起こす危険食材として知られていますね。
たとえトッピングされているだけでもつゆの中に中毒成分が溶け出しているため、つゆがついたうどんは与えないようにしましょう。
うどんに含まれる塩分を少しでも減らすため、乾麺などはたっぷりのお湯で茹でてから流水に通します。
流水をかけながら手でうどんを揉むように洗い、表面についたぬめりを落とすと塩分を減らすことができますよ。
小麦が主原料のうどんは、小麦アレルギーのワンちゃんには与えてはいけません。
しかし、小麦にアレルギーがない子であっても突然発症することもありますので、初めて口にさせる場合は少量から与えて様子を見ましょう。
アレルギー症状は食べてから時間をおいて現れることもあるため、食後の様子をしっかりチェックしましょう。
体を頻繁に掻いたり下痢や嘔吐をするような場合には、アレルギー症状の可能性があるため、動物病院を受診してください。
乾麺はそのまま食べると喉や胃などを傷つけ、消化不良を起こすこともあるので、茹でてから与えましょう。
また、ワンちゃんは麺をすすることができないため、長いままではうまく食べられずむせてしまうことも。
小さくカットしてから与えましょう。
うどんには炭水化物が多く含まれるため、食べすぎると肥満の原因となる可能性があります。
そのため主食としてではなく、ごはんの一部やおやつ程度に与えるようにしましょう。
また、ワンちゃんの体の大きさに合わせた適度な給与量を紹介します。
1日の摂取カロリーの、1割程度を目安にしましょう。
・超小型犬(成犬体重 4kg未満 チワワ、トイ・プードル、ポメラニアンなど)・・・約1/8玉
・小型犬(成犬体重 10kg未満 シーズー、柴犬、ジャック・ラッセル・テリアなど)・・・約1/5玉
・中型犬(成犬体重 25kg未満 ビーグル、フレンチ・ブルドッグ、コーギーなど)・・・約1/3玉
・大型犬(成犬体重 25kg以上 ゴールデン・レトリーバー、シベリアン・ハスキー、秋田犬など)・・・1/2玉強
では、うどん以外の麺類はどうでしょうか。
一般的に販売されているような麺類であれば概ね与えても問題ありません。
与える際の注意点は、上記で挙げたうどんの場合とほとんど同じです。
そのほかにも麺の種類ごとに注意すべき点を簡単に紹介します。
人用にはコシが美味しさともなる蕎麦ですが、ワンちゃんにはなるべく柔らかく茹でてあげましょう。
また、蕎麦は塩分は比較的少ないですが、食物繊維がうどんの約2倍含まれるので給与量はうどんより少なくなります。
蕎麦アレルギーの子にはもちろんあげてはいけませんが、打ち粉として小麦が含まれているものもあるので、小麦アレルギーがある子にも注意が必要です。
そうめん・ひやむぎはカロリーが高いので、あげすぎに注意しましょう。
小麦、塩、水の3つでできているため、小麦アレルギーの子に与えてはいけません。
パスタは硬めの食感のため、ワンちゃんにはしっかり柔らかくなるまで茹でてから与えてください。
私たちが食べるために調理する場合、塩を入れたお湯で茹でますが、ワンちゃん用には塩を入れずにお湯だけで茹でましょう。
マカロニやペンネなどのショートパスタを与える際は、子犬や小型犬、シニア犬は喉に詰まらせてしまう可能性があるため、小さくカットし食べやすくしてあげてください。
また、パスタの原料であるデュラムセモリナも小麦ですので、小麦アレルギーの子にはあげられません。
最近では麺に野菜などを練りこんだものも見かけるので、ワンちゃんに与える際は原材料を確認してくださいね。
ラーメンの麺も与えて大丈夫ですが、ラーメンのつゆは塩分が高く、トッピングのネギも危険ですので、麺をお湯で茹でただけのものしかあげてはいけません。
また、こちらも小麦アレルギーの子は食べられません。
今回はうどんやその他の麺について紹介しました。
ワンちゃんの健康のためには、栄養バランスを考えて作られたドッグフードを主食とするのが基本です。
適量であればうどんを食べさせても問題ありませんが、たくさん与えたり毎日与えることは好ましくありません。
うどんは手作りごはんの具のひとつとして、もしくはいつものごはんのトッピングやおやつ程度に与えるようにしましょう。
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