今やすっかり日本の食生活の定番となった豆乳。
大豆を原料とした栄養価の高さはもちろん、美容やアンチエイジングにも効果的な大豆イソフラボンが手軽にとれることでも人気がありますね。
そんな豆乳が、愛犬の健康にもいい効果を発揮するのではないかと考える飼い主さんもいるかもしれません。
しかし、ワンちゃんは元々肉食の祖先を持つ動物。
大豆製品である豆乳を与えても大丈夫なのでしょうか。
そこで今回はワンちゃんは豆乳を与えてもいいのか、さらに豆乳を飲むことで期待できる栄養効果や与える注意点を解説します。
結論からいうと、ワンちゃんに豆乳を与えても問題はありません。
豆乳に見た目が近い牛乳は、ワンちゃんの体では分解しにくい乳糖が含まれるため、下痢を引き起こしやすいとされています。
しかし豆乳は大豆を原料としているため、乳糖は含まれていません。
適量であれば与えても大丈夫なのです。
では豆乳に含まれる栄養素にはどのような効果が期待できるのか、まとめて紹介します。
・大豆タンパク質:筋肉や皮膚、骨など体を作る(※)
・大豆イソフラボン:抗酸化作用によるアンチエイジング効果など
・ミネラル:全身のバランスを整えると同時に骨や筋肉の強化に役立つ、抗貧血作用
・オリゴ糖と乳酸菌:腸内の善玉菌を増やし腸内環境を整える効果
・リン脂質(レシチン):細胞膜の主成分で細胞の働きを整える
・サポニン:動脈硬化やガンなどの予防が期待される
・炭水化物:エネルギー源になる
豆乳がワンちゃんの健康にいいということが分かりましたね。
では続いて、ワンちゃんへの与え方について紹介します。
豆乳には調製豆乳と無調整豆乳の2種類があるのはご存知でしょうか。
調製豆乳は糖分や塩分、油分などが添加されているため、ワンちゃんの健康に害を及ぼしかねません。
ワンちゃんに与える際には、必ず水と大豆だけで作られた無調整のものを選んでください。
ワンちゃんに与えていい量は、体重3㎏の子なら10~30ml、体重5㎏の子なら40~60ml、体重10㎏の子なら70~90ml程度です。
1日に摂取するカロリーの10%以内に留めるといいでしょう。
豆乳は90%が水分でできているので、いつもの食事にかけてあげることで、消化吸収を助ける効果も期待できます。
ワンちゃんによっては、そのままの豆乳を好まない子もいます。
その場合は、手作りの食事やおやつに混ぜてみるのもおすすめです。
食事であればワンちゃんの好きなお肉やお魚、野菜と一緒に煮込んで、リゾットやスープにしてもいいですね。
おやつであれば、豆乳を使ったクッキーを作ってみてもいいかもしれません。
ただし人間用の豆乳加工品は糖分や脂肪分の摂り過ぎになるため、与えないでくださいね。
体に良く、手軽に与えられる豆乳ですが、いくつか注意しなくてはいけない点があります。
愛犬に当てはまらないか確認してから与えるようにしましょう。
消化器官が未発達なパピーや、衰えがあるシニア犬には、量に注意が必要です。
パピーには離乳するまでは与えず、離乳後は2倍ぐらいに薄めてから少しずつ飲ませて様子を見ましょう。
お腹の調子を崩さなければ大丈夫です。
腎臓が弱っている可能性があるシニア犬には、豆乳に含まれるタンパク質が腎臓に負担を与える恐れがあるので、少量にとどめておきましょう。
豆乳に含まれるタンパク質は、過剰摂取すると肝臓や腎臓に負担をかけてしまうことも。
腎臓や肝臓の持病があったり弱ったりしている状態の子には負担となる危険性があるので、まずかかりつけの獣医師に相談しましょう。
また、ミネラルが豊富に含まれているため、結石を起こしやすい子には与えない方が良いでしょう。
食物アレルギー発症の原因の多くがタンパク質と言われています。
豆乳も大豆のタンパク質を含んでいるため、食物アレルギーを引き起こす可能性があります。
初めて与える際にはアレルギーの心配もあるため、ティースプーン1杯程度から与えて様子を見るようにしましょう。
体調を崩すようなら豆乳を与えるのをやめて、獣医師の診察を受けてください。
豆乳は与え方やアレルギーなどに気をつければ、ワンちゃんにとっても有益な飲み物であることが分かりました。
少量でもバランスよく栄養が摂れるのは嬉しいですよね。
ワンちゃんの好みに合わせて調理できるのもまた魅力です。
安全においしく食事にプラスできるよう、飼い主さんがしっかり注意点を守って与えてあげてください。
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