趣味や毎日の健康のためにランニングを行っている人なら、愛犬と一緒にランニングを楽しんでみたいと思うことがあるのではないでしょうか?
本格的なランニングをワンちゃんとすることができたら、ランニングの時間がより有意義になりそうですね。
今回は、ワンちゃんと一緒にランニングを楽しむ方法について解説します。
外の新鮮な空気と健康な体を手に入れることができるランニングですが、飼い主さんやワンちゃんにとって、どのようなメリットがあるのでしょうか?
人がランニングやジョギングなどをすると、最初は辛くてもだんだんと気持ちよくなってくる、俗にいう「ランナーズ・ハイ」という状態になることがあります。
また毎日の日課として走る習慣ができてくると、走らないと逆に気分がもやもやして落ち着かず、走ると落ち着いて気分が良くなることもあります。
これは、走ることで神経伝達物質の1つである「内因性カンナビノイド」の血中レベルが高くなることが原因だと言われています。
「内因性カンナビノイド」は体の中でつくられるマリファナに類似した物質の総称で、脳に快感を伝達します。
さらに人間が単独で走るよりも、ワンちゃんと一緒に走ることでネガティブな感情が減少し、持久力が上がるというデータも出ています。
ワンちゃんも走ることで人と同じように「内因性カンナビノイド」の血中レベルが上昇します。
人もワンちゃんも進化の過程では、長距離を走り狩りをしていました。
それにより、走ることが苦痛ではなく快感と感じるようになったと言われています。
歩くだけでは神経物質が上昇せず、走ることでより多く上昇し報酬を受け取ったと感じるため、ワンちゃんは走るたびに、脳内に報酬を受け取ることができる動物なのです。
ワンちゃんも飼い主さんも、ランニングをすることで、普段使わない筋肉や脚力がアップし、さらに心肺機能も鍛えられます。
気分転換やストレス発散にも効果があります。
飼い主さんが一人で走るランニングなら、「今日はやめておこう」と、サボってしまうこともあるかもしれません。
けれど、愛犬が楽しみにしていると思うと、自然とサボることが少なくなり、結果毎日続けることに繋がります。
ワンちゃんと一緒に走るときは、速度やペースを合わせないと、ワンちゃんだけが先に進んだり、逆に置いてきぼりにしたりしてしまうこともあります。
そのため、ワンちゃんへの声かけや、アイコンタクトなどのコミュニケーションが大切です。
慣れてくると、お互いの呼吸がわかりスムーズに走れるようになり、走りながら愛犬と信頼関係を築くことができます。
飼い主さんにもワンちゃんにも、さまざまなメリットがあるランニング。
注意事項に気を付けて、少しずつ始めてみましょう。
ランニングを始めるにあたって、まず動物病院でしっかりとした健康診断を受け、獣医さんに愛犬がランニングをしても支障がないか診てもらいましょう。
まずはランニングに慣れさせるためのトレーニングから始めていきます。
愛犬とコミュニケーションが取りやすく、追いかけて息が切れることがないようなペースで3~5kmくらいを、週3~4回ほど走ってみます。
トレーニングを始めて1週間ほど経ったら、距離を1km、もしくは時間を10分ほど増やしていきます。
ワンちゃんに余裕があるようなら、週3〜4回のうちの1回は、ペースを上げたり、長く走ってみたりしましょう。
1か月ほど続けてみて、ワンちゃんが余裕で走れるようになったら、1日の距離を6~8kmに伸ばしましょう。
慣れてきたらそのペースで続け、週に2日は体を休めるために走らない日を作ります。
ワンちゃんとのランニングを楽しい時間にするために、大切な注意点がいくつかあるので把握しておきましょう。
飼い主さんの足がもつれたり、つまずいたりしないためにもワンちゃんの位置は重要です。
ワンちゃんと一緒に走るときは、常に飼い主さんの足元近くの同じ側を走らせるようにしましょう。
その際は、リードを緩めて飼い主さんが引っ張られないような速度で走ります。
ワンちゃんとランニングをするときは、常に外気温に気を配りましょう。
ワンちゃんが快適に過ごすことができる外気温は、-10~+15℃の間だと言われています。
夏の暑い日などのランニングは厳禁です。
肉球が火傷することもあるので、熱くなっているアスファルトや砂地なども避けましょう。
夏場は日陰のある場所や、早朝や夕方以降の涼しい時間に行うのがベストです。
水分には体の臓器や細胞の保護、関節の潤滑・体温調節などの大切な役割があります。
ランニング中に必要な水分を補給できないと、脱水症状をおこす危険性があるので、ワンちゃんも飼い主さんも必ず水を飲めるように携帯しておきましょう。
また、ランニング前は散歩などでワンちゃんの体を温め、ランニング後はクールダウンをする時間を数分間取ってください。
骨や筋肉が未発達なパピーのワンちゃんや、7歳を超えたシニアのワンちゃんはランニングには向いていません。
そのほか、犬種的にはパグやフレンチ・ブルドックなどの短頭種は、呼吸器官が発達しておらずランニングには向きません。
走り回ると呼吸困難や過呼吸があらわれることも。
犬種的には、ジャック・ラッセル・テリアや、ボーダー・コリーなどの運動能力が高いワンちゃんが向いていますが、個体差があります。
飼い主さんとワンちゃんが一緒に楽しめる「ドッグマラソン」は、毎回多くの人が愛犬とともに参加する人気のイベントです。
ランニングに慣れてきたら、ぜひドッグマラソンにチャレンジしてみましょう。
ドッグマラソンはヨーロッパが発祥と言われる、ワンちゃんと飼い主さんのためのスポーツです。
日本でも春や秋に全国各地で催され、毎年多くの参加者で賑わいます。
スポーツといってもがっつりとした運動というイメージではなく、愛犬と楽しむイベントという位置づけと考えて良いでしょう。
ドッグマラソンの中には、伴走者の人数に制限がなく、家族全員で走れたり、愛犬が走るのを嫌がれば飼い主さんが抱っこしたりすることが可能なものも。
勝ち負けやタイムを競うというよりも、ワンちゃんと飼い主さんが体を動かして絆を深めたり、愛犬家同士が交流することを目的としている、楽しいイベントです。
ワンちゃんと一緒にランニングを日課にすると、健康維持や愛犬との絆を深めるなどの素晴らしい効果が期待できます。
注意点やマナーを守って、楽しくランニングができると良いですね。
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