厳しい夏の暑さが和らぎ、過ごしやすくなる秋は食欲も増してきますよね。
スーパーの青果コーナーには、おいしそうな果物が陳列されるようになりました。
自宅で果物を食べる時に、ワンちゃんにお裾分けしているという飼い主さんも多いでしょう。
秋に旬をむかえるおいしい果物を、愛犬と一緒に味わえたら嬉しいですよね。
そこで、今回はワンちゃんが食べられる秋の果物についてまとめました。
与える際の注意点も一緒に紹介します。
また、どんなに栄養のある果物でも与えすぎには注意が必要です。
体の大きさに合わせて、ほんの一口二口くらいを目安にしましょう。
秋の果物と言えば柿を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
そんな秋の代表格の柿は、酸味が少なく癖のない味でワンちゃんにも人気のある果物です。
柿には整腸作用のある植物繊維や、皮膚や粘膜の健康維持に効果的なビタミンCやβカロテンが豊富に含まれています。
βカロテンは体内でビタミンAに変わる栄養素です。
また、柿に含まれるタンニンという植物性ポリフェノールには抗酸化作用があり、生活習慣病や老化を予防が期待できます。
柿は種が大きく皮も消化しにくいので、ワンちゃんには果肉だけを刻んで与えるようにしましょう。
また、渋柿はワンちゃんに有害な成分を含むため、飼い主さんが先に食べて甘柿であることを確認してくださいね。
砂糖等の添加がされていない干し柿は少量であればワンちゃんも食べられますが、乾燥している分栄養がギュッとつまっているので、与えすぎには注意してください。
すっきりとした甘みとシャリシャリとしたみずみずしい食感がおいしい梨も秋に旬をむかえます。
その口触りやすっきりとした味わいから、好んで食べるワンちゃんも多いのではないでしょうか。
梨は解熱作用や消化を助ける効果や、クエン酸・りんご酸・アスパラギン酸・カリウムなどの栄養素による、疲労回復効果が期待できます。
また、梨に多く含まれるカリウムには利尿作用があるため、食べた後にはおしっこの量や回数が多くなることも。
与えすぎはもちろん、お出かけの前には食べさせない等、食べるタイミングにも気を付けたいですね。
皮や芯は消化がしにくいため、果肉の部分のみを与えるようにしましょう。
また丸ごと与えてしまうと喉に詰まらせてしまうことがあります。
一口サイズにカットするか、細いスティック状にして与えるのがおすすめです。
近年は保存方法も発達し一年を通してスーパーやコンビニでも見かけるりんごですが、旬の時期は10~2月。
日本で収穫される果物の中では、みかんの次に収穫量が多いとても人気のある果物です。
飼い主さんにとって身近な果物である上に、甘い香りとシャクシャクとした食感で、ワンちゃんにも食べてもらいやすいですよね。
りんごは栄養豊富な果物として知られていますが、中でも整腸作用のあるペクチンという水溶性植物繊維が多く含まれています。
ほかにも、疲労回復効果のあるリンゴ酸やクエン酸も含まれているので、愛犬が疲れている時に与えてもいいかもしれません。
消化不良になりやすいため、種や芯は取り除き、実の部分だけを与えるようにしましょう。
また、皮に近い部分には抗酸化作用のあるポリフェノールが豊富。
皮ごと食べられる無農薬のものを選んだり、薄く皮を剥いて食べさせるとより体にいいですよ。
野菜のイメージもある栗ですが、2年以上栽培される草本植物に実を付けるため果物にあたります。
栗はホクホクとした食感とほんのり優しい甘みが特徴的。
そんな栗を加熱した時の香ばしい匂いは、ワンちゃんを惹きつけるようです。
栗の栄養の大半は、体を動かすためのエネルギー源となる炭水化物。
また、ビタミンCも豊富に含まれています。
栗に含まれるビタミンCはデンプン質に包まれているため、加熱しても壊れにくいのが嬉しいポイントですね。
栗は生のままでは消化不良を引き起こしやすいため、必ず加熱したものを与えましょう。
また、外側の鬼皮はとても硬いため、必ず取り除きましょう。
内側の茶色い渋皮も消化しにくいため、できるだけ種実のみを与えるようにしてください。
栄養素の項目で紹介したように、炭水化物が豊富なため、食べ過ぎは肥満の原因になることも。
食べさせるのは少量にとどめましょう。
近年、南半球からの輸入食品として人気の高いキウイフルーツですが、日本での旬は秋から冬にかけて。
栄養価の高いスーパーフルーツとして注目され、国内での人気も高まってきていますね。
酸味があるためワンちゃんに与えたことがない飼い主さんもいると思いますが、甘味の強いものであれば好む子も多いようです。
キウイフルーツはさまざまな栄養素がバランスよく高密度に含まれていることを指す「栄養素充足」が果物の中でトップクラス。
中でも整腸作用のある食物繊維と、皮膚や粘膜の健康維持に効果的なビタミンCが豊富に含まれています。
また、グリーンキウイは食物繊維が、ゴールドキウイはビタミンCが比較的多く含まれているという特徴も。
皮は消化に優れないため、果肉だけを一口サイズにカットして与えてください。
旬をむかえる果物が多い秋には、ワンちゃんに食べさせてはいけない果物も見かける機会が多くなります。
ここでは、ワンちゃんに与えてはいけない果物を紹介します。
ワンちゃんに与えないようにするのはもちろん、盗み食いされないよう保管にも注意してくださいね。
ぶどうも秋の果物ではよく知られていますが、ワンちゃんに与えるのは絶対にNG。
ワンちゃんがぶどうを食べると中毒症状をおこし、最悪の場合は命を落としてしまうこともあります。
原因ははっきりと解明されていませんが、農薬・カビ毒・ぶどう由来の未知の成分などが疑われています。
ワンちゃんが食べると中毒症状から急性腎不全をおこすこともあるので、ワンちゃんには絶対に与えないようにしてください。
生のぶどうだけではなく、干しぶどうにも気をつけてワンちゃんが欲しがっても与えないように注意しましょう。
いちじくは8~10月頃までが旬の果物ですが、ワンちゃんに与えるのはNGな果物です。
ワンちゃんがいちじくを食べるとソラレン、フィシンという成分が中毒症状をひきおこすと言われています。
秋は人間も動物も食欲が増す季節。
おいしくて栄養価の高い秋の果物を愛犬にもおすそ分けしたくなる飼い主さんもいるでしょう。
ですが、与えすぎは体に悪影響を与えます。
愛犬の様子を見ながら適量を与えて、秋の味覚を楽しめると良いですね。
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