ワンちゃんが歳をとるにつれてトイレの失敗が目立ってきたら、おむつを考え始めるいいタイミングかもしれません。
しかし、初めてシニアのワンちゃんと暮らす場合には、どんなおむつを選べばよいのか、わからないことも多いのではないでしょうか。
今回はおむつの選び方や、ワンちゃんに快適にはいてもらうためのポイントを紹介します。
おむつを使うことによって、飼い主さんの負担を軽減できるのと同時に、ワンちゃんを清潔に保つことができますよ。
ワンちゃんは大型犬が7~8歳、中・小型犬が11歳を迎えた頃に、人間の60歳以上に相当すると言われており、この頃から体にさまざまな衰えが表れはじめるとされています。
そのひとつとして挙げられるのがトイレの失敗です。
ワンちゃんに以下のような様子が見られたら、おむつが必要になるタイミングかもしれません。
ワンちゃんは歳をとるにつれて肛門や膀胱の筋力が低下し、尿漏れを起こしやすくなります。
また、シニア犬は過去に避妊手術を受けた経験や、膀胱炎・腎臓病・泌尿器系の疾患・ヘルニアなどの病気にかかることによって、尿漏れを起こしがちです。
尿漏れを繰り返す場合はおむつを考えるだけでなく、病気が潜んでいる場合があるため、単なる老化と決めつけないで動物病院を受診しましょう。
シニアになると足腰が弱くなったり、関節の痛みや違和感によってトイレへの移動に時間がかかってしまうことも。
途中で我慢できなくなり、おもらしを繰り返すようになったらおむつをとり入れましょう。
人間だけでなくワンちゃんも高齢化が進み、認知症を発症するシニアの子が多くいます。
認知症になるとトイレの場所がわからなくなり、いたるところで排泄してしまうため、飼い主さんの掃除の手間が増えてきます。
立ち上がることができず寝たきりになった時も、おむつを必要とするタイミングです。
トイレまで移動できないだけでなく、排泄スタイルがとれないため、ワンちゃんの体が排泄物で汚れてしまいます。
ワンちゃんを清潔に保てないだけでなく、皮膚炎にもなりやすくなるので注意が必要です。
おむつを購入する際は、パッケージに記載されている腰回りの長さ、体重、適応犬種などを参考に選びましょう。
とくに重要なのは、おむつを体に留める腰回りの長さです。
腰回りとはワンちゃんのおへそのあたりを指し、前足と後ろ足の間の長さを3等分した、後ろ足から1/3にあたる位置を指します。
おむつは伸縮性があるため、測る位置が多少ずれても問題ありません。
しかし、小さすぎると皮膚がこすれて皮膚炎を起こす原因になり、大きすぎると排泄物が外に漏れてしまう可能性があります。
ペットショップによっては試着ができる場合もあるため、一度試してから購入するのもおすすめです。
おむつを検討する上では、ワンちゃんが嫌がるのではないかという点も飼い主さんとしては気になりますよね。
ワンちゃんが快適におむつをはいてもらうためにも以下の点に注意してみましょう。
排泄物が漏れると汚れがワンちゃんの体の広範囲に及ぶため、ワンちゃんが不快に感じてしまいます。
そのような場合には、おむつのサイズを見直してあげる必要があるかもしれません。
万が一、犬用おむつでちょうどいいサイズが見つからない場合には、人間用おむつで代用するのも一つの方法です。
その場合には、しっぽ用の穴を開けてあげ、医療用のサージカルテープで穴の周囲を貼ってあげましょう。
そうすれば開けた穴から排泄物が漏れる心配もないので安心です。
また、おむつの吸収力が足りているかどうかも確認してあげましょう。
シニア犬は腎疾患や肝不全などの病気によって、多量の水を飲んで多量に排泄するようになり、おしっこの量が体重1kgあたり60mlを超える場合もあります。
吸収力が高いおむつに替えるほか、マナーベルトや尿とりパッドをおむつと組み合わせて使うのもおすすめです。
おむつがずれる場合には、サイズが合っていない以外に、適切な位置でテープが留められていない可能性が考えられます。
目安としてワンちゃんの腰回りに飼い主さんの指が1~2本入るように装着してあげましょう。
理想的な留め方は、ワンちゃんの腰回りや肢回りに飼い主さんの指が1~2本程度入るように装着することです。
テープで留める位置を調節しても、どうしてもおむつがずれてしまう場合には、おむつカバーやサスペンダーを併用してみましょう。
おむつの中でおしっこが蒸れたり、うんちが皮膚に付着してしまうことで、ワンちゃんのおむつかぶれの原因につながることがあります。
通気性の低いおむつは蒸れて皮膚が荒れてしまうこともあるので、できる限り通気性の高いものを選ぶほか、お尻周りの被毛を短くカットしてあげたりと、しっかりと蒸れ対策をしてあげましょう。
また、紙おむつはうんちを吸収できないため、ワンちゃんの皮膚や被毛に汚れが付着します。
うんちをした後はできるだけ早い段階でおむつを交換してあげることで、かぶれを防ぎましょう。
おむつをこまめに替えたとしても、おしっこやうんちの後は皮膚や被毛が汚れてしまいます。
しかし、排泄の度にシャンプーしてあげるのは、シニア犬に大きな負担がかかるとともに、飼い主さんも大変ですよね。
身体の大きな子であればなおさらその負担が大きくなります。
また、シャンプーをし過ぎると皮膚の油分を奪ってしまい皮膚炎の原因になることも。
ワンちゃんを清潔に保ってあげるためにも、汚れが軽い場合には以下の方法できれいにしてあげましょう。
温かいタオルでふきとる
ウエットティッシュで拭く
洗浄液を使って汚れを落とす
ふきとる刺激によってかぶれる場合があるので、優しいタッチで汚れをとり除きましょう。
ウェットティッシュはアルコールを含まないものを選んでください。
洗浄液は市販されており、保湿成分が含まれています。
ペットシーツを敷いた上にワンちゃんを立たせて、ぬるま湯で薄めた洗浄液をお尻にシャワーのようにかけて使いましょう。
ワンちゃん用のおむつを使用し始めるタイミングや選び方のポイントをお伝えしました。
シニアになったワンちゃんが、心地よくおむつを使うための参考にしてくださいね。
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