小児がんや重い病気を患う子どもたちは、長い入院治療生活で大きなストレスや不安と闘っています。
そこで認定NPO法人シャイン・オン・キッズ(以下、シャイン・オン・キッズ)は、長く辛い入院治療中でも、子どもたちが笑顔を忘れずにいられるように、動物介在療法活動「ファシリティドッグ・プログラム」を展開しています。
国内では、静岡県立こども病院、神奈川県立こども医療センター、東京都立小児総合医療センターに続き、7月1日から世田谷区にある国立成育医療研究センターと医療型短期入所施設もみじの家でも本格的に導入されています。
ファシリティドッグはパピーの頃から特別な訓練を積み、医療施設でセラピー犬として活躍するワンちゃんのこと。
ワンちゃんの扱い方について専門知識を持つハンドラーと共に、闘病中の子どもたちを訪問します。
重い病気を患う子どもたちは、 心身共に負担がかかる検査や処置を受けなければなりません。
ファシリティドッグ・プログラムではファシリティドッグが毎日同じ病院に勤務し、医療の専門知識を持つハンドラーが各家族のニーズに合わせて活動します。
闘病中の子どもたちや家族にとって、病院内で触れ合えるファシリティドッグは心を癒やし勇気づけてくれる存在なのです。
国立成育医療研究センターでハンドラーとして勤務しているのは、小児看護専門看護師で約25年の臨床経験がある権守礼美氏。
2012年にファシリティドッグが導入された神奈川県立こども医療センターに勤務しており、そこでベイリーとハンドラー森田優子さんの活動に関心を持ったことがきっかけでハンドラーになることを目指しました。
また、権守さんと一緒に働くのはファシリティドッグのマサは、ラブラドール・レトリーバー2歳の男の子。
働くワンちゃんに特化してブリーディングを行うキャリア・ドッグス・オーストラリアで生まれ、シャイン・オン・キッズにより育成されました。
オーストラリア生まれ、日本育ちのファシリティドッグです。
入院中の子どもたちにとって、感染症は命を脅かすものです。
コロナウイルスの感染拡大により1回目の緊急事態宣言時には、慎重を期して活動の抑制が図られましたが、その後は各病院の感染対策室と連携・協力により、一度も中断なく活動が継続できています。
今年6月には全ハンドラーのワクチン接種も完了しているとのことです。
また、ワンちゃんが病院にいることに対し、コロナウィルス以外の感染症についても不安視されることがありますが、感染対策の徹底により、日本で導入されてから11年間、事故やトラブルは一度も起きていません。
入院中の子どもたちにとって、ファシリティドッグの存在は、非常に大きなものです。
検査や手術に不安を抱える子どもが「ワンちゃんに一緒にいてほしい」とリクエストすることもあり、ファシリティドッグが付き添うことで安心感を与えられるとされています。
また、人が大好きな性格を持つファシリティドッグにとっても、子どもたちと触れあえることが楽しみになっているようです。
参考リンク
PRTIMES
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