愛犬とお散歩やドッグランで遊んだり、撫でたりブラッシングをしたりして、コミュニケーションをとる飼い主さんが多いかと思います。
また、コミュニケーションの一環で、おやつの時間を設けている飼い主さんも少なくないでしょう。
与え過ぎは良くないと分かりつつ、いつものごはん以外でおやつや食べ物を欲しがる姿を見てしまうと、ついつい与えてしまうなんて方もいるのではないでしょうか?
トレーニングや特別なご褒美の時だけ、などであれば問題ないかもしれませんが、あまりにも頻繁に与える場合には注意が必要です。
ワンちゃんのダイエットは飼い主さんと愛犬の二人三脚の取り組みとなり、とても大変なことです。
同居のご家族がいる場合、自分自身が気を付けていて、知らない間に家族がおやつを与えていたなんてこともあるかもしれません。
しかし、愛犬が肥満気味なのかどうなのか判断が難しいですよね。
今回は飼い主さん自身が思う愛犬の肥満具合と、ペットのプロ達が感じる肥満のワンちゃんの割合を調べた結果をご紹介します。
飼い主さんに、愛犬が小型犬・中型犬・大型犬のどれであるかを聞いたところ、「小型犬」が70.0%と圧倒的に多く、「中型犬」が26.5%、「大型犬」は3.5%でした。
日本のライフスタイル事情や、近年の小型犬ブームもあり、小型犬と暮らしている方が多いようです。
続いて、その家族として一緒に暮らすワンちゃんについて、太っていると思うか、痩せていると思うかを尋ねました。
すると「太っていると思う」は6.1%、「少し太っていると思う」が25.2%で、「標準体型だと思う」が56.4%となりました。
「少し痩せていると思う」は9.4%、「痩せていると思う」は2.9%と少数です。
およそ標準体型と考える飼い主さんが最も多く、過半にのぼったものの、「少し太っている」かもと考える人も少なくなく、3割強の飼い主さんが、我が家のワンちゃんの“太め”を意識していました。
飼い主さんは、愛犬にあげるおやつのカロリーや栄養素について、どれくらい気にしているのでしょうか。
尋ねたところ「とても気にしている」とした人が20.2%、「やや気にしている」人が45.6%で、合計65.8%と、約3分の2の飼い主さんは、カロリーや栄養素を気にしていることが分かりました。
これに対し「あまり気にしていない」という飼い主さんは26.1%、「まったく気にしていない」という人は8.1%にとどまっています。
パッケージの表示やオンラインで得られる情報など、情報を得やすい環境が整ってきていることもあり、ある程度カロリーや栄養素について、気にしながらおやつを与えている飼い主さんが多いと考えられました。
前述の問いで飼っているワンちゃんが「太っていると思う」、「少し太っていると思う」とした飼い主さんは3割強となっていましたが、ダイエットの実施状況はどうでしょうか。
全員に尋ねるとダイエットを「させている」と回答した飼い主さんは14.9%にとどまり、「させていない」人が85.1%でした。
どのようなダイエットをさせているか具体的なダイエット法を尋ねた結果では「ドッグフードやおやつを低カロリーのものにする」という回答が73.7%で最も多く、次いで「おやつを与えすぎない」が56.6%となりました。
3位には「頻繁に散歩に連れていく」という運動スタイルが32.9%で入り、4位は「おもちゃなどで遊ばせる」の26.3%となっています。
昨今はさまざまなフードが販売されており、ダイエットに特化した低カロリータイプのものも多く登場しているため、それらを利用している飼い主さんも多いと推察されます。
続いて、獣医師やペット栄養士、ドッグトレーナーなどのペットに携わる仕事をしているプロの方達に、「日本で飼育されている犬はどれくらいの割合で肥満だと思いますか?」と尋ねたところ、「2割未満」とする人は7.8%と少なく、「2割~3割」が31.7%、「4割~5割」が最多の39.7%になりました。
「6割~7割」とした人も16.4%でこれに続き、「8割~9割」は2.8%、「9割超」が1.6%でした。
約6割の人は、日本のワンちゃんの4割以上が肥満とみている計算になります。
肥満になる原因は何か、複数回答可で尋ねると、「高カロリーな食事」が64.3%で最も多く、次いで「おやつの与えすぎ」が59.1%、「運動不足」も56.7%となりました。
「一日に必要な摂取カロリーを飼い主様が理解していない」と指摘する向きも30.7%にみられています。
基本的なことですが、ワンちゃんの肥満に関しては、やはり摂取カロリーと運動量のバランスに問題があると考える専門家が多いと分かりました。
ワンちゃんに関わる仕事に就いているプロフェッショナル501人に、肥満がもたらすリスクにはどのようなものがあるか回答してもらったところ、「関節の疾患」が最も多く55.5%、次いで「心臓の疾患」の49.7%となりました。
3位には「椎間板ヘルニア」の48.5%が入り、4位は「糖尿病」の47.7%、5位に「呼吸器の疾患」が43.3%で続いています。
以下、「免疫力の低下」の30.7%、「膵炎」20.2%、「その他」0.4%となりました。
関節の疾患や椎間板ヘルニアのような外科的疾患への影響と、心臓疾患、糖尿病、呼吸器疾患といった内科的疾患への影響の両方が高い割合で挙げられており、ワンちゃんの肥満によって高まる病気のリスクは思う以上に多岐にわたるものとなるようです。
美味しそうにフードやおやつを食べ、喜んでくれる姿は見ていても幸せになるものですが、食べ過ぎや運動不足は危険な肥満を招いてしまいます。
少し太めでも可愛い、のびのび好きな暮らしをさせてあげたい、そう感じる気持ちももっともですが、健康を預かる飼い主として適正な体重の管理とケアをしてあげることはとても大切です。
ワンちゃんはいったん肥満になると、減量させるのが難しくなることも知られていますから、きちんと愛犬の適正体重を把握し、食事の量を計算したり、ときには低カロリーなフードを選んであげたりするように心がけましょう。
肥満防止として普段のごはんやおやつの一部を、ヘルシーな野菜やおからに置き換えるといったことも有効です。
そしてお散歩やおもちゃ遊びなど、適度な運動量を保つことも重要な要素になります。
摂取カロリーと消費カロリーのバランスを意識し、健康的な食事と運動からなる毎日を楽しく送れるようにしましょう。
参考リンク
PRTIMES
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