老化防止に役立つ?ビタミンEの役割や与え方

老化防止に役立つ?ビタミンEの役割や与え方

 
ワンちゃんに必要な栄養素はたくさんありますが、ビタミン類もそのひとつです。
とくにビタミンEは、抗酸化作用などがありワンちゃんの健康維持に欠かせません。
ビタミンEが欠乏すると、ワンちゃんの体のトラブルの原因にもつながるので、しっかりと摂取するのが望ましいと言われています。

今回はワンちゃんにとってのビタミンEの必要性や、効果などをお伝えします。

 

ワンちゃんにとってのビタミンEの役割

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ワンちゃんにとって大切なビタミンE。
具体的にビタミンEは、ワンちゃんの体でどのような働きをするのかを見ていきましょう。

 

抗酸化作用

ビタミンEの最も大きな役割は、活性酸素による体の酸化ダメージからワンちゃんの細胞膜を保護すること。
体の細胞膜が酸化してしまうとさまざまな健康トラブルの原因になりますが、ビタミンEを摂取することで細胞膜の損傷を予防することができるのです。
抗酸化作用は老化防止に役立つこともよく知られていますね。

 

血流を良くする

ビタミンEには血流を良くする働きがあり、動脈硬化を予防するとされています。
血流が良くなることで、体のコリや冷えなどの改善も期待できますよ。

 

病気予防

ビタミンEには免疫機能を高める働きもあり、ガンの予防にも効果があるとされています。
そのほかにも、皮膚病や糖尿病、肝臓病や腎臓病の予防にも役立つため、健康に過ごしてもらうため欠かせない栄養であると言えるでしょう。

 

ビタミンEを摂取させるには

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ビタミンEをはじめとするビタミン類は動物にとって大切な栄養素ですが、体内で生成することができません。
そのため外部から取り込まなければなりませんが、ワンちゃんにはどのように摂らせたらよいのでしょうか。

 

食材から摂取するのがおすすめ

ビタミンEを効率的に摂取するには、ビタミンEが豊富な食材を与えることが近道です。

サプリメントでビタミンEを摂ることもできますが、ビタミンEは体外に出にくい栄養素のため、長期間与えると過剰摂取となってしまうこともあります。
そのため獣医師からの処方がないのであれば、サプリメントではなく食材で補給することがおすすめです。

 

ビタミンEが豊富な食材

では、どんな食べ物を与えるのが効率的なのでしょうか。
ビタミンEが豊富に含まれる食材を紹介します。

ひまわり油
アーモンド
西洋かぼちゃ
モロヘイヤ
赤ピーマン
トマト

きな粉
卵黄
レバー

 

1日に必要なビタミンEの量は?

ワンちゃんの1日に必要なビタミンEの所有量は、健康な成犬で体重1kgあたり1日1.1mg程度。
先ほど紹介した食材を見てみると、ひまわり油100gには39mg、西洋かぼちゃ100gなら4.9mg、モロヘイヤ100gなら6.5㎎程度のビタミンEが含まれています。

ですが市販のドッグフードには多少のビタミンEが含まれていることを考慮して、食材を足さなくてはいけません。
たとえば、いつものごはんに時々ひまわり油を少量かける、おやつに茹でたかぼちゃ2~3口与えるというのでも十分ビタミンEの補給になります。

なかでもビタミンEは油に溶ける性質があるため、ひまわり油なら吸収率がアップするのでオススメです。

 

摂取量の過不足による影響

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体にいい栄養であっても過剰摂取をしてしまうと逆効果になることもあります。
一方、不足してしまえば病気を引き起こしてしまう場合も。
ビタミンEの過不足によるワンちゃんへの影響を見ていきましょう。

 

ビタミンE欠乏症

ビタミンEが長い期間不足してしまうと、ビタミンE欠乏症となり「筋委縮」「退行性骨格筋疾患」を引き起こしかねません。
また男の子のワンちゃんの「精子形成障害」女の子の不妊の原因にもなる場合も。
そのほかには「肝臓壊死」などの肝臓トラブル、神経系のトラブルや皮膚疾患などの症状があらわれることもあります。

ビタミンEは水に溶けにくく油に溶けやすい「脂溶性ビタミン」。
そのためビタミンEの吸収は、脂質の吸収状態に影響されます。
ワンちゃんに肝臓の機能トラブルなどがある場合、脂質の吸収率が低下して同時にビタミンEも取り入れにくくなることがあるため、普段から良質な脂肪を適量与えるようにすると、脂肪が吸収・代謝されやすくなり、同時にビタミンEも取り込みやすくなります。

 

ビタミンE過剰摂取

一般的なドッグフードを適量与えていれば、ビタミンEの欠乏や過剰になることはほぼなく、ビタミンEは脂溶性のビタミンの中では最も毒性が低いとも言われています。

ただし、万が一ワンちゃんに過度な量のビタミンEを与えてしまうと、ビタミンA・ビタミンD・ビタミンKなど、ほかの脂溶性ビタミンの吸収が減り、肝臓中のビタミンAの不足、骨形成の異常、血液凝固をブロックしてしまうなどの悪影響を及ぼします。

 

積極的な摂取が望ましいケース

過剰摂取は避けなければなりませんが、通常より多めにビタミンEを与えた方が良いケースもあります。
たとえばドッグスポーツなどをしている運動量の多い子や、シニア、妊娠中や授乳中のワンちゃんなどです。

また肝臓病や皮膚疾患、手術後のワンちゃんには、ビタミンEのサプリメントが動物病院で処方されることがあります。
その場合は動物病院の指示に従って与えるようにしてください。

 

まとめ

ワンちゃんの健康を維持するためにビタミンEは大切な成分ですが、体内で作ることができず食材やフードから摂取するしかありません。
ワンちゃんにとって毎日の食事はとても重要です。
栄養が偏らず必要な成分を補給できるように、栄養素はバランスよく与えてあげるよう心がけましょう。

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