皆さんは愛犬の採尿をしたことがありますか?
体調不良や健康診断で動物病院へ行った際、検査のために尿を持ってくるように言われることがあります。
尿検査は腎臓や泌尿器の異常を見つけるために有効なものです。
ですが、どのように採尿すれば良いのか分からない飼い主さんも多いのではないでしょうか?
本記事ではどのような場合に尿検査が必要なのか、おしっこの採り方、採尿の際の注意点を解説します。
初めて採尿する人や、採尿がうまくできない人はぜひ参考にしてみてくださいね。
ワンちゃんのおしっこは健康のバロメーター。
血液検査や尿検査はワンちゃんの病気の原因や経過を探る上で、健康診断の必須項目とされています。
貴重な診断ツールである尿検査は、腎臓、膀胱、尿道などの泌尿器や肝臓など、体内の異常を調べるのに有効です。
ワンちゃんによく見られる膀胱炎や糖尿病、腎臓病などのいろいろな病気を発見するのに非常に役立ちます。
疾病によっては、血液検査よりも尿検査の方が早く異常を示すこともあるのです。
尿検査は定期的な健康診断時のほか、以下のような症状がある場合に行うことが推奨されます。
・尿の量の変化:頻尿(排尿回数が多いこと)や多尿(1回の尿量が多いこと)
・尿の色の変化:いつもと比べて濃いまたは薄い尿が出ている
・血尿:尿に血が混じる
・元気がない
・食欲が低下している
・排尿時に尿がでにくい
・排尿後に砂状の異物が出る
獣医師に採尿を指示されても「どう採尿したらいいのか?」「なかなか上手く取れない」と困る飼い主さんもいるのではないでしょうか。
ここでは、庭でできる採尿方法を3つ紹介します。
以下の方法を参考にしてできるだけ簡単に、愛犬にストレスなく、正しく尿サンプルを採取しましょう。
お散歩時に戸外で排尿する際に、男の子であれば足を上げたらすぐに清潔な紙コップやプラスチック製の容器などで直接尿をキャッチしましょう。
女の子がしゃがむ場合には、平らで底の低い容器を使用し、愛犬がしゃがみ始めたら、下に滑り込ませて採尿します。
手袋を着用し、最初の1滴から採取することが重要です。
料理で使うおたま(レードル)を使えば手が汚れないので、100円ショップなどで購入して使用するのも良いかもしれません。
ペットシーツの裏側がおしっこを吸収しないことを利用して、尿を簡単に採取することができます。
方法はとても簡単で、いつも使用しているペットシーツを裏側にしておいて、排尿後に尿をスポイトで採取し容器に移すだけ。
ペットシーツの上にラップを敷くという方法も、ペットシーツが無駄にならないのでおすすめです。
ただしトイレがいつもと違うと、ワンちゃんが排尿をしないこともあるため、様子を見ながら行ってください。
より簡単に採尿ができる専用のアイテムも市販されるようになってきました。
先がスポンジになっていて尿を染み込ませるだけで採尿できる専用キットや、獣医師開発の採尿シートが購入できる動物病院もあるので、獣医師に相談してみましょう。
採尿が上手くできないと正確な診断結果がでないこともあります。
せっかく採尿したのに無駄になってしまわないよう、採尿の際は以下の注意点に留意してください。
採尿の際に埃や外部細菌が混入してしまったり、時間が経ってしまったりすると変性してしまい、検査の結果に影響を及ぼす可能性があります。
尿を採取する容器や手は清潔であることを確認し、採尿後はできるだけ早く病院へ提出しましょう。
尿は新鮮な状態であるほど、検査結果が正確に出るため、採れた尿は3時間以内に動物病院へ持って行くか、冷蔵庫で保存します(常温や冷凍は不可)。
気温が高い場合は、保冷パックに保冷剤を入れて持参すると良いでしょう。
一般的に尿検査には2ml程度が必要とされています。
ですが慣れない採尿では、うまく量を採れない場合もあるかもしれません。
もし排尿の量が少なかった場合でも、0.5mlほどあれば検査ができる場合もあるので、少ないと感じた場合は動物病院に相談してみましょう。
愛犬の性格によっては採尿の際にストレスを受けてしまい、排尿しなくなることもあるので注意が必要です。
ワンちゃんがリラックスしている状態で尿を採取し、無理な場合は動物病院で採尿をお願いしましょう。
採尿はワンちゃんの健康状態を把握するための重要な手段です。
体調やおしっこに変化が見られたら、紹介した方法で採尿し、動物病院に持参するとスムーズに検査や診断をしてもらえるでしょう。
健康なうちから、自宅で採尿ができるように練習しておくと良いですね。
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