最近、顔を舐めてくる愛犬の口が臭いかも!?なんて思ったことはありませんか?人間と同じように、口臭は体調不良のサインである可能性も。
動物だから……と見逃しがちな犬の口臭の原因とその対策について、改めて考えてみましょう。
犬の口臭の原因は、主に下記の3つの可能性が高いです。
とくに「食事」と「口内環境の悪化」が原因の口臭は、臭いが発生するまでの仕組みが非常に似ています。
口臭はその名の通り、口の中に原因がある場合がほとんどです。人間でも朝起きたときや緊張したときなどに口臭がキツくなることがありますが、これは口内の唾液分泌量が少なくなってしまっているからです。
唾液は口の中を潤すだけではなく、食べカスなどのゴミや雑菌を洗い流してくれる役割を担っています。
唾液が減って食べカスなどが口内にとどまってしまうと、口の中の細菌がそれらを分解することで口臭の原因となるガスが発生してしまうのです。
犬の食事になんといっても欠かせないのが、ドッグフードです。すべて同じように見えるドッグフードですが、その原材料や形状は実に様々です。
保存・管理がしやすいドライフードは多くの愛犬家が使用していますが、水分量が少ないわりに油分が多いので、口臭の原因になる可能性が非常に高いです。
油分が多い食事は口内の酸化を促してしまうので、口臭が気になる場合はなるべく避けるようにしてみましょう。
また犬は、腸などの内臓が肉食動物に非常に近い構造になっていて、野菜や穀類などを消化・吸収するのが苦手です。
野菜や穀類の含有量が多いドッグフードを与えている場合は、消化不良を起こしている可能性も考えられます。
消化不良は腸内環境の悪化を引き起こし、口臭や排泄物の悪臭の原因になります。
気になる場合は、肉などの動物性タンパク質が多く含まれているドッグフードに切り替えてみましょう。原材料一覧や成分表のひとつ目の項目は主原料を示しているので、ここに肉類が記載されているものを選ぶようにすると安心です。
与えている「食事」がとくに問題がなさそうな場合は、歯などの「口内環境」に注意を向けてみましょう。
犬も人間同様、歯の隙間に詰まった食べカスなどを放っておくと、歯石ができてしまいます。
歯石は歯肉炎や歯周病を引き起こすことで、キツい口臭の原因になります。
とくに小型犬などの顎が小さい犬種は歯と歯の隙間が狭いため食べカスが詰まりやすく、より注意が必要です。
さらに、歯石で歯肉が傷つくと、体内にまで雑菌が侵入して思わぬ病気を引き起こす可能性もあります。歯石になる前の早い段階で対策するようにしましょう。
いまは犬専用の歯ブラシや遊び感覚で歯みがきできるボールなど、様々な用品が発売されています。
歯ブラシを嫌がるワンちゃんには、自宅の嗅ぎ慣れているタオルなどを指に巻いて歯を拭って上げるだけでも効果的です。
遊びの延長など、ふれあいのついでに1日1回の歯のチェックとケアを心がけてあげましょう。
すでに歯石ができてしまった場合は、かかりつけの獣医さんに歯石除去をお願いすることをおすすめします。
自宅でも専用の器具を使用して歯石を除去することは可能ですが、歯肉を傷つけるなどのトラブルを招く可能性があります。
なるべく歯石ができないように予防ケアを心がけるようにして、できてしまった場合は動物のプロに相談することも大切です。
さて、ここまで「食事」や「口内環境の悪化」による口臭の原因と対策を考えてきましたが、どちらにも当てはまらない、すでに対策済みなのに臭う、という場合は「内臓の病気」の可能性が高いです。
消化・吸収で負担のかかりやすい胃や腸などの病気の可能性が高いですが、そのほかにも腎臓や肝臓などの臓器に異常をきたしている場合もあります。
ほかに何か症状がないか確認して、早めに獣医さんに診察してもらうようにしましょう。
胃腸の動きが悪いなど、軽度の不調の場合は、犬用のヨーグルトなどを与えることで、腸内環境が整備されて改善することがあります。
人間用のヨーグルトは、糖分をはじめとした犬に向かない成分が含まれているので、なるべく与えないようにしましょう。
前述したように、穀類や野菜の含有量が多いドッグフードが原因で消化不良を起こしている可能性もあるので、様々な視点からワンちゃんの健康を観察するクセをつけることが重要です。
口臭の原因は様々ですが、愛犬の健康チェックと予防ケアをしていれば防げる悩みでもあります。
大切な家族のために、毎日のふれあいの中でこまめにケアしてあげましょう。
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