症状別に見てみよう!ワンちゃんがかかりやすい病気

症状別に見てみよう!ワンちゃんがかかりやすい病気

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愛犬にはいつも健康でいてほしいものですが、ワンちゃんは言葉で体調不良を訴えることができません。
さらに野性本能から「弱み」を見せないと言われています。
痛みや苦しさを感じていても自分を守るために我慢をするため、病気になっていても飼い主さんが気づくのが遅くなってしまうケースも。

そのため飼い主さんによる健康管理が必要です。
病気の早期発見や予防のため、日々の観察や定期的な健康チェックで病気の兆候を見逃さないようにしましょう。

そこで今回は、症状別にワンちゃんがかかりやすい病気をまとめました。
飼い主さんが知識を持つことで気付けることがあるかもしれません。
病気の早期発見、早期治療に役立てられるよう知識を身に付けておくといいかもしれません。

ですが、ここで紹介する病気は代表的なもののごく一部です。
気になる症状が見られる場合には、動物病院で受診してくださいね。

 

症状1. 脱毛する

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考えられる病気

・アレルギー:アトピー、ノミアレルギー、食物アレルギーなど
・細菌、真菌感染症:皮膚に常在する細菌や真菌が増殖し皮膚炎や毛包炎を引き起こす
・ホルモンバランスの異常:甲状腺機能低下症、副腎疾患、成長ホルモン障害など
・寄生虫:疥癬や毛包虫などから起こる皮膚疾患

 
動物病院を受診し、治療や治療薬を処方してもらいましょう。
原因にもよりますが、シャンプーやブラッシングなどの被毛ケアで常に皮膚を清潔にしたり、フードを変えたりすることなどで改善することがあります。

 

症状2. ごはんを食べない

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考えられる病気

・消化器系臓器の疾患:食道や胃の炎症、膵炎、肝臓疾患、腹膜炎など
・口腔内疾患:虫歯、口内炎、歯周病など
・ケンネルコフ:犬の風邪
・消化器系以外の内臓疾患:子宮蓄膿症など

 
天候や環境的なストレス等によって一時的に食欲が落ちるケースもありますが、普段しっかりごはんを食べている子が食欲ない場合には、病気を原因としている可能性も考えられます。
一食だけであれば様子を見てもいいかもしれませんが、二食、三食と続いたり、他にも気になる症状が出ているようであれば、動物病院を受診しましょう。

中にはいつもの食事に飽きて食べ渋る子もいますが、病気かどうかの判断がつかない場合でも念のため受診することをおすすめします。

 

症状3. 嘔吐

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考えられる病気

・消化器系臓器の疾患:食道や胃の炎症、膵炎、肝臓疾患、腹膜炎など
・食中毒:主にチョコレート、ネギ類、カフェイン、ぶどう、ユリ科の植物などを食べると起こる
・消化器以外の病気:糖尿病、腎不全など
・感染症:犬パルボウイルスなどのウイルス感染

 
四足歩行のワンちゃんは、食道から胃にかけてが地面に対して水平です。
そういった体の構造により、私たち人間が重量に逆らって吐くよりも簡単に、嘔吐しやすいと言われています。

そのため、一度だけ吐いた後いつも通り元気で食欲もあるようであれば、問題視する飼い主さんは少ないでしょう。
しかし吐いた内容物や頻度がいつもと異なるようであれば、早期の治療が必要となケースもあることを覚えておきましょう。

繰り返し嘔吐してしまうと脱水症状を引き起こすことも。
早めの受診をおすすめします。

 

症状4. 咳をする

A dog is laying on a bed with a blanket over its head. The dog is panting and he is in a relaxed state
 

考えられる病気

・ケンネルコフ:犬の風邪
・気管虚脱:気管が潰れて息がしにくくなる疾患
・喘息:乾いたような咳が何日も続く
・肺炎:細菌やウイルス感染症、嚥下困難などによる肺の炎症
・心臓病:心臓弁や心筋の疾患

 
ワンちゃんが水を飲んだ後や吠えた後に軽く咳したり、短時間に数回程度であれば、生理的な反応であると言えるでしょう。

ですが長く咳がとまらなかったり、息苦しさを感じている様子が見られるなら、迅速な治療が必要です。
とくにシニア犬は軽くむせるだけで肺炎を引き起こしてしまうこともあります。
ワンちゃんの咳が一度でも聞こえたら、その後の様子をしっかり見てあげてください。

 

症状5. 目をこする

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考えられる病気

・結膜炎:細菌やウイルス、寄生虫の感染、異物混入やまつ毛が当たるといった物理的刺激による結膜の炎症
・角膜炎:物理的な刺激、細菌感染、乾燥、アレルギーなどが原因で目を覆っている角膜に炎症が発症した状態

 
ワンちゃんが執拗に前足や後ろ足で目を掻いたり、カーペットや壁に目を押し付けているようであれば、まずは動物病院を受診しましょう。
目を掻いたり擦ることによって眼球を傷つけ悪化してしまうため、早めの対処が必要です。

受診まで時間がかかる場合、できればエリザベスカラーを装着すると目の保護に繋がります。
もしくは撫でたりマッサージしてあげることで、目への意識を散らして過ごすようにしましょう。

 

症状6. 歩き方が変

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考えられる病気

・膝蓋骨脱臼:膝の骨が外れる病気
・股関節形成不全:股関節の臼蓋 (寛骨臼)の形成が不十分で起こる病気
・関節炎:関節の炎症
・前庭疾患:平衡感覚をつかさどる前庭に異常が起こり、神経症状があらわれる病気

 
立ち上がれない、まっすぐに歩けない、片足を浮かしているといった様子が見られる場合、まずは怪我をしていないか優しく触れて確認しましょう。
特に外傷がないようであれば、動物病院での治療が必要です。
無理に歩かせず、室内を滑りにくい床材にしたり、カーペットを敷いたりして足に負担をかけないようにしましょう。

 

症状7. かゆがる

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考えられる病気

・アレルギー性皮膚炎:ノミや食べ物などのアレルゲンに反応して起こる
・真菌感染症:マラセチア皮膚炎、膿皮症など、細菌の繁殖で起こる疾患
・寄生虫による皮膚感染症:小型のダニ(ニキビダニ)によって引き起こされる犬疥癬症(いぬかいせんしょう)、毛包虫症皮膚感染症など

 
軽く搔いているだけであれば問題ありませんが、同じところを何度も掻いたり、長期的におなじところを気にしているようであれば動物病院を受診しましょう。
原因にもよりますが、投薬、塗布薬、シャンプーなどで治療します。
日頃から皮膚を清潔にするため、定期的なシャンプーやブラッシングを心がけましょう。

 

症状8. 呼吸が荒い

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考えられる病気

・熱中症:汗をかけず呼吸により熱を放散するため呼吸が荒くなる
・呼吸器疾患:気管支炎、肺炎、管虚脱、気管支虚脱など
・心臓病:僧帽弁閉鎖不全症、肺水腫、心筋症など
・低血糖:血液中のブドウ糖が減少して起こる症状

 
運動や興奮した後にハアハアとパンティングをするのは体温調節のための正常なものです。
ですが長い間荒い呼吸が続く場合には、獣医師の治療が必要です。

とくに熱中症は重症化すると命の危険を伴うので、涼しいところへ移動させる、水を飲ませる、体を冷やすなどの応急処置後、直ちに動物病院へ連れて行きましょう。
また、低血糖も油断すると重症化するため、緊急性の高い病気であることを覚えておきましょう。

 

まとめ

ワンちゃんが示すさまざまな症状には病気が潜んでいる可能性があります。
そのため、今回紹介したような症状を見つけたら、早期の対処が求められます。
愛犬の異変を感じたら、獣医師の診断と治療、アドバイスを求め、適切な処置をしましょう。

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