毎年6月頃から旬をむかえる夏野菜の代表と言えば、きゅうりです。
プランターでも比較的簡単に栽培することができるので、家庭菜園で作っている人も多いのではないでしょうか?
サラダや付け合わせなど様々な料理に使われることも多く、食卓に並ぶこともよくあるかと思います。
そんな時に飼い主さんが食べているきゅうりを愛犬が欲しがることもあるかもしれません。
今回はワンちゃんにきゅうりを与えても良い理由や、与え方などについてご紹介します。
まず結論からお伝えすると、きゅうりにはワンちゃんの体に害を及ぼす成分は入っていないので、ワンちゃんはきゅうりを食べても問題ありません。
シャキシャキとした食感を好んで、たくさん食べたがるワンちゃんもいるかもしれませんが、おやつ程度に与えるほうが良いでしょう。
イメージとして、ほとんどが水分のように感じるきゅうりですが、意外と体に良い効果のある成分も含まれています。
ワンちゃんがきゅうりを食べることで、どのようなメリットがあるのでしょうか?
きゅうり1本(約100gあたり)はおおよそ14kcalと、とても低カロリーな野菜です。
肥満気味でダイエット中のワンちゃんのおやつとしてもおすすめです。
きゅうりは、95%以上が水分だと言われています。
そのため水分補給はもちろん、体温を下げる効果もあり暑い夏にはぴったりです。
きゅうりに含まれるカリウムには、体の中の余分な塩分を排出する働きがあります。
そのため塩分の摂りすぎによるむくみを解消する効果が期待できます。
きゅうりには「ホスホリパーゼ」という酵素が含まれており、脂肪を分解する効果があると言われています。
きゅうりを食べることで脂肪燃焼をして、肥満解消にも効果があるかもしれませんね。
きゅうりにはビタミンKが含まれています。
ビタミンKはカルシウムを骨に沈着させて骨を丈夫にします。
そのほかには、β-カロテンという成分も含まれています。
β-カロテンは体内でビタミンAに変換されます。
変換されたビタミンAには、抗酸化作用・免疫賦活作用があるため、皮膚の状態の改善にも効果があります。
きゅうりには食物繊維も豊富に含まれています。
そのため便秘解消にも力を発揮しますが、食べすぎると便がゆるくなってしまうこともあるので、与える量には注意しましょう。
ワンちゃんにきゅうりを与えることで色々なメリットはありますが、与え方を間違うと体調を崩してしまうこともあるので、適切に与えるようにしましょう。
与えても良いきゅうりの量は下記を参考にしてください。
・小~中型犬…63g程度(約0.5本)
・大型犬…120g程度(約1.2本)
・パピー…25g程度(約0.2本)
・シニア犬…25g程度(約0.2本)
きゅうりでお腹がいっぱいになってしまうと、栄養バランスがくずれる原因になるので、あくまでも与えすぎないように気をつけましょう。
パピーのワンちゃんにもきゅうりを与えても大丈夫ですが、離乳後の生後1カ月をすぎてからにしましょう。
また、パピーのワンちゃんやシニアのワンちゃんは、喉に詰まらせないよう細かく刻んで与えるのをおすすめします。
きゅうりのシャキシャキとした食感を好きなワンちゃんは多いようです。
生のままでで与えることの出来る野菜なので、茹でたり加熱したりせずビタミンCなどの栄養素が減らない様にするのがオススメです。
皮や種の部分も与えても大丈夫ですが、皮の部分には不溶性食物繊維が豊富で消化しにくいので一度に多くの量を食べさせないようにしましょう。
きゅうりにはエネルギー補給としての十分な量のたんぱく質や脂質が含まれていないため、きゅうりだけでは栄養を補うことができません。
与えるときは主食としてではなく、フードのトッピングとして与えたり、手作り食の場合は肉や魚のたんぱく質と炭水化物はきちんと摂取させたうえで、水分補給の役割で少量のきゅうりを利用するようにしましょう。
きゅうりの漬物や、ピクルス、キムチなどの加工食品には塩分や、ワンちゃんにNGな調味料やトウガラシなどが含まれているため、ワンちゃんに与えることはやめましょう。
人間用のサラダに含まれているドレッシングや、マヨネーズなどもあまりおすすめできません。
きゅうりはヘルシーな野菜ですが、やはりどんな食べ物でも与えすぎはよくありません。
与える量以外にも、ワンちゃんにきゅうりを与える際に健康を害さないように注意しなければならないことがあります。
水分や食物繊維が豊富なきゅうりをワンちゃんが食べすぎると、下痢や嘔吐などの症状を起こすことがあります。
ワンちゃんにきゅうりを与えるときは、適正量を守り与えすぎないように注意しましょう。
きゅうりなどのウリ科の野菜には、「ククルビタシン」という苦みのある成分が含まれていることがあります。
とくに、へたの部分に多く含まれていて、この苦い成分を多く口にすると、下痢や嘔吐を引き起こすことがあります。
ククルビタシンは、未熟なきゅうりに多く含まれています。
スーパーマーケット等で売られているきゅうりには、ほとんど含まれていることはありませんが、家庭菜園で育てている栽培中の未熟なきゅうりなどには気をつけなければなりません。
きゅうりアレルギーの人がきゅうりを食べると、30分以内に口や喉が腫れたり、かゆみやくしゃみ、鼻水、嘔吐などの症状が現れます。
アレルギー体質のワンちゃんも何かしらの症状が出る可能性があるため、初めてワンちゃんにきゅうりを与えるときは少量から与え、アレルギー症状が出ていないか注意深く観察しましょう。
持病があるワンちゃんが初めてきゅうりを食べるときは、動物病院で相談してから与えることをおすすめします。
とくに腎臓疾患があるワンちゃんは、きゅうりに含まれるカリウムをスムーズに排出できず高カリウム血症を引き起こす危険性もあるため注意が必要です。
きゅうりは比較的安価で手に入ることや、家庭菜園でも簡単に栽培できることでも人気の野菜です。
シャキシャキした歯ごたえがおいしくて、大好きなワンちゃんも多いかもしれませんが、与え過ぎや与え方には注意をして、ワンちゃんの体にプラスに働くよう飼い主さんが適切に与えてあげるようにしてください。
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