熟睡の証拠?愛犬が目を開けて寝る理由とは?

熟睡の証拠?愛犬が目を開けて寝る理由とは

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ワンちゃんがすやすやと眠る姿は、とても可愛くて癒されますね。
でも時々、愛犬が薄目を開けて寝ている場面を目にすることはありませんか?
中には薄目を開けているので、寝ているのか起きているのかわからないことも。
そんなワンちゃんを見て、ちゃんと熟睡できているのか心配になることもあるかもしれませんね。

ワンちゃんが目を開けて眠るのにはどんな理由が隠されているのでしょうか?
今回はワンちゃんが目を開けて眠る謎について解き明かします。

 

目を開けて寝る理由とは?

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薄目や白目で寝ているワンちゃんは、熟睡できているのでしょうか?
また、目を開けて寝る行為には、どんな理由があるのでしょうか?

 

レム睡眠状態にあるから

睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠の2種類があります。
レム睡眠のときは、体はリラックスして熟睡していても脳は活発に動いているそうです。
一方、ノンレム睡眠のときは、大脳も休息していると考えられています。

ワンちゃんが目を少し開け、手足をピクピクさせながら寝ているときはレム睡眠状態。
人間と同じように夢を見ている可能性もあります。
その日の楽しい出来事を夢に見て、夢の中で走っているのかもしれませんね。

 

防衛本能の名残があるから

ワンちゃんが目を開けて寝るのは、野生時代の本能の名残だと言う説も。
ワンちゃん達が野生動物として生きていた頃、無防備になる睡眠時に外敵に襲われる危険から身を守るため、目を開けて眠っていたと言われています。

目を開けて眠ることで、敵に起きているように見せかける効果があったようです。
また、薄目を開けて眠るのは、周囲を警戒しながらいつでも起き上がれるようにする防衛本能が、今でも家庭のワンちゃんに残っているからと言われています。

 

第3の瞼があるから

ワンちゃんには第3の瞼と呼ばれる「瞬膜」があります。
瞬膜はワンちゃんの目頭の内側に隠れているピンク色のヒダのことで、その役割は眼球への水分補給や、ゴミの除去です。

人間や多くの哺乳類には退化した痕跡器官ですが、今でもワンちゃんのほか、鳥類や爬虫類に存在します。

寝ている時に白目が見えるような状態になっている時は、瞬膜が眼球に引き込まれて現れたことを意味します。
起きると瞬膜も通常の位置に戻るので、それほど心配することではありません。

 

ワンちゃんが目を開けて寝ることのリスク

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ワンちゃんが目を開けて寝ているように見えるのには、さまざまな理由があることがわかりました。
ある程度自然な現象ですが、場合によっては健康にリスクを伴うこともありますので、注意が必要です。

 

ドライアイになってしまう

ワンちゃんが頻繁に目を開けて寝ると、目の表面が乾燥しやすくなることがあります。
目が乾燥すると炎症が起きやすくなり、涙が過剰に出る原因にも。

ワンちゃんが目を頻繁にこすったり、目が充血したりしていたら「ドライアイ」の状態であることも考えられます。

 

異物が侵入しやすい

ワンちゃんが目を開けて寝ることで、異物やゴミが目に入るリスクが高まります。
目に異物が入ってしまった時は、結膜炎など目の炎症を引き起こす原因あるので注意が必要です。

 

ほかの健康問題の兆候

ワンちゃんが目を開けて寝ることが続くときは、まれに神経系の異常や筋肉の不調など、目以外の健康問題の兆候として現れている場合があります。

たとえばナルコレプシーという睡眠障害や、てんかん・痙攣などの神経系疾患の異常が原因になっていることも。

 

目を開けて寝るワンちゃんに飼い主ができること

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ワンちゃんが目を開けて寝る行為はある程度は許容範囲と言えますが、度を越してしまうと健康問題が生じます。
飼い主さんはどのように対処してあげれば良いのでしょうか?

 

定期的に目をチェックする

ワンちゃんが目を開けて寝ていたら、起きた時にワンちゃんの目の状態をチェックしてあげましょう。

目に赤みがないか、涙が過剰に出ていないか、目ヤニは出ていないかなど確認してみてください。
とくに目ヤニが多いのは、結膜炎の兆候かもしれないので注意が必要です。
結膜とは上下の瞼の裏側と眼球表面を覆う薄くて透明な粘膜ですが、目が乾燥するとその部分の炎症が起きやすくなってしまいます。

そのほかの注意点としては、ワンちゃんの寝床周りを清潔に保ち、ワンちゃんの目にゴミなどが入らないように気をつけましょう。

 

部屋の湿度を適正に保つ

空気が乾燥しているときに、ワンちゃんが目を開けて寝ているとドライアイになりやすいです。
加湿器などを使用して部屋の湿度を50~60%くらいに保ち、ワンちゃんの目が乾燥するのを予防してあげましょう。

 

目を開けて寝る以外の症状をチェック

ワンちゃんがピクピクしながら寝ていても、起きたときに様子や呼吸が普段と変わりなければ、通常通りのレム睡眠状態なので心配はありません。

しかし起きてからワンちゃんが暴れる、ぶるぶる震える、生あくびを何回もする、泡を吹くなど様子がおかしい時や、痙攣が続くような時は、てんかん発作や脳の異常などの場合も考えられるので、動物病院を受診しましょう。

そのほか、注意したいのはパグなどの短頭種のワンちゃん達です。
彼らは目の構造上、目を開けて寝ることが多い傾向にあるので、他の犬種のワンちゃんよりも目にダメージを負いやすいです。
ドライアイや充血も起こしやすいので気を付けてくださいね。
また、睡眠時だけ目を閉じられなくなる「夜間性兎眼」という病気にもかかりやすいと言われています。
頻繁に目を開けて寝るようなら、様子をまめにチェックしてあげてください。
異常が見受けられるようなら、動物病院で診察をしてもらいましょう。

 

まとめ

ワンちゃんが体を小刻みに動かしながら、ぐっすりと眠っている姿はとても可愛らしいですが、目がずっと開いたままだと目の健康に影響を与えることもあります。

目を開けて眠る癖がある愛犬には、こまめに目の状態を確認して、目の健康を守ってあげましょう。

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