犬に必要なビタミンとは?〈水溶性ビタミン編〉

犬に必要なビタミンとは?〈水溶性ビタミン編〉

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ワンちゃんが健康的に生きていくためには様々な栄養が必要ですが、その中のひとつに“ビタミン”があります。

ビタミンは、人間だけではなく、犬にとっても欠かせない重要な栄養素で、体の働きや体調を整える効果があります。

 
ビタミンを摂取するためのサプリメントをお店で目にしたり、実際に愛犬に与えている飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は、ビタミンの中でもより身近な“水溶性ビタミン”について、詳しくご紹介します。

水溶性と脂溶性の違いと特徴

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ビタミンは、水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンの2つに大きく分けられ、それぞれ代表的なビタミンは次のように分類されます。

水溶性ビタミン 脂溶性ビタミン
ビタミンB群
(チアミン・リボフラビン・ナイアシン・パントテン酸
・ピリドキシン・ビオチン・葉酸・コバラミン)
ビタミンA
ビタミンC ビタミンD
  ビタミンE
  ビタミンK

 
水溶性ビタミンは名前の通り、水に溶けやすい特徴があります。体内に吸収後、過剰に摂取した分は尿から排泄されます。

そのため、水溶性ビタミンが不足しているからといって、一度の食事で多くを水溶性ビタミンを含む食材を与えるのではなく、何度かの食事に分けて与えるといいでしょう。定期的に摂取することが重要です。

愛犬に手作りごはんを与えている場合は、調理方法によって水溶性ビタミンが食材外に流れてしまうというケースもあるので、注意しましょう。

 
対して、脂溶性ビタミンは脂肪に溶けやすいビタミンです。体の外に排泄されにくく、体内に蓄積されやすいことが特徴です。

そのため、一度の食事で与えすぎたり、毎度の食事で過剰摂取になっていないか、管理が必要です。

 

水溶性ビタミンの種類は?

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水溶性ビタミンは、各ビタミンごとに多くの種類がありますが、それぞれ働きは異なります。

ここでは、水溶性ビタミンの種類とそれぞれの働きについてご紹介します。

 
基本的には、総合栄養食を食べていればビタミンのバランスに偏りがでることは少ないですが、手作り食を与えている場合や、愛犬に何か気になる様子がある時はそれぞれの栄養素が不足している可能性を考えてみましょう。

 

■ビタミンB1(チアミン)

ビタミンB1は皮膚や粘膜を健康に保つ働きがあります。

不足すると疲労感や歩行障害、筋力低下などにつながる可能性もあります。

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ビタミンB1(チアミン)が含まれている食品

・豚肉、レバーなどの肉類
・米糠
・豆類 など

 

■ビタミンB2(リボフラビン)

ビタミンB2は皮膚と被毛の健康維持、質の向上を高めるために欠かせない栄養素のひとつです。

糖質、脂質、タンパク質をエネルギーにする効果もあります。ワンちゃんが活発に活動するためにも重要な栄養素です。

不足すると皮膚や被毛が乾燥し、光線過敏症を起こす可能性があります。

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ビタミンB2(リボフラビン)が含まれている食品

・レバー
・卵
・納豆
・乳製品 など

 

■ビタミンB3(ナイアシン)

ビタミンB3はセラミド合成を促進し、皮膚の保湿力を向上させるために働きます。

糖質や脂質、タンパク質をエネルギーに変換する時に必要になる酵素の働きを補助する重要な栄養素です。

このビタミンが不足すると、皮膚炎を起こす可能性があります。

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ビタミンB3(ナイアシン)が含まれている食品

・しいたけやまいたけなどのきのこ類
・牛肉 など

 

■ビタミンB5(パントテン酸)

ビタミンB5は代謝に関わる栄養素のひとつで、炭水化物、脂質、タンパク質などからエネルギーを生成する役割を担います。そのため、皮膚の保湿力向上効果も期待できます。

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ビタミンB5は多くの食品に含まれており、ほとんど欠乏することがない栄養素です。

しかし、なんらかの影響で不足すると皮膚炎などを引き起こす可能性があります。

 

■ビタミンB6(ピリドキシン)

ビタミンB6はアミノ酸の代謝などに関わる栄養素です。皮膚や粘膜の健康維持にも効果が期待できます。
不足すると皮膚や神経、血液の異常を起こす可能性があります。

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ビタミンB6(ピリドキシン)が含まれている食品

・カツオやマグロの魚類
・バナナ など

 

■ビタミンB7(ビオチン)

ビタミンB7は被毛にツヤを出したり皮膚の健康維持、神経系の機能を正常に働かせる効果があります。

皮膚の保湿力を向上させ、脱毛、フケなどを減らす効果も期待できます。

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ビタミンB7(ビオチン)が含まれている食品

・しいたけやまいたけなどのきのこ類
・レバー など

 

■ビタミンB9(葉酸)

ビタミンB9は「葉酸」と呼ばれ、神経組織の発達や胎児期の成長、貧血予防にも効果が期待できます。

妊娠中の母犬が葉酸不足になると、赤ちゃんの健康に影響がでる可能性があります。

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ビタミンB9(葉酸)が含まれている食品

・ほうれん草やブロッコリーの野菜類
・レバー など

 

■ビタミンB12(コバラミン)

ビタミンB12はタンパク質の合成や赤血球の合成などの効果が期待できます。

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ビタミンB12(コバラミン)が含まれている食品

・しじみなどの貝類
・レバー など

 

■ビタミンC(アスコルビン酸)

ビタミンCは抗酸化作用や関節炎などの治療にも効果が期待できます。

ワンちゃんはビタミンCを体内で合成できることが可能ですが、生成が困難な場合は食べ物からの補給が必要になります。

熱に弱い性質があるため、調理方法には注意しましょう。

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ビタミンC(アスコルビン酸)が含まれている食品

・オレンジやいちご
・赤ピーマンやブロッコリー
・レバー など

 

■まとめ

今回は水溶性ビタミンについてご紹介しました。

ビタミンB群やビタミンCなどの水溶性ビタミンは皮膚や被毛や神経系などの働きに良い効果が期待できる栄養素です。

まずは、今回紹介した水溶性ビタミンに分類されるビタミンが、普段の食事でどれだけ摂取できているかを確認してみてください。

不足しているビタミンがあれば、愛犬の食材の好みに合わせて、水溶性ビタミンをバランス良く摂取できるようにしてあげましょう。
 

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