わざとすることも?トイレを失敗する理由とは

わざとすることも?トイレを失敗する理由とは

Cute puppy lying on carpet near wet spot

 
パピーの頃からトイレのしつけを行って、順調にトイレを覚えていたワンちゃんが、急に失敗をするようになることがあります。
今まできちんとできていたのになぜ失敗してしまったのか、飼い主さんは頭を抱えてしまいますよね。

じつはトイレを失敗するのには、ワンちゃんの心理状態も含め、さまざまな理由が考えられます。
今回はワンちゃんがトイレを失敗する理由とその解決策についてお伝えします。

 

トイレを失敗する理由

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トイレのしつけは、ワンちゃんと飼い主さんが快適に生活するためにとても重要です。
ですが、しっかりトイレトレーニングを完了したワンちゃんが、突然失敗をするようになるのはどうしてなのでしょうか。
考えられる理由をいくつか挙げてみましょう。

 

体調不良・病気

ワンちゃんが何かしらの病気にかかっていて、トイレのコントロールができなくなってしまっている可能性も考えられます。
例えば、膀胱炎・結石・ホルモン異常などの疾患により過度な水分摂取をすることで頻尿を引き起こし、トイレが我慢できずに失敗してしまうケースも。

病気が原因でトイレの失敗を繰り返す時は、早急な治療が必要です。
ワンちゃんの体調や様子に普段と違う部分が見られたら、すぐに獣医師の診察を受けましょう。

 

マーキング

たまに違う場所で粗相をしてしまう理由の一つに、マーキングが挙げられます。
マーキングは未去勢の男の子のワンちゃんに多く見られ、自分の匂い付けや縄張りの主張するための行為です。
発情期を迎えた未避妊の女の子のワンちゃんがする時もあります。

 

トイレの場所が気に入らない

トイレの設置場所が気に入らないということも、失敗が増える原因になってしまうことがあります。
排泄時は無防備になるため、開放的な場所では不安に感じてしまいます。
また、本能的に寝る場所とトイレが近いことを嫌がる子も。

 

失敗を叱られたと誤解

ワンちゃんがトイレを失敗した時に飼い主さんに強く叱られると、「排泄すること自体を叱られた」と勘違いしてしまうことがあります。
そのため飼い主さんに見つからないように、隠れて排泄をするようになってしまいます。

 

褒めてもらえない

トイレトレーニング中では成功するとたくさん褒められていたのに、トイレが上手にできるようになりあまり褒めてもらえなくなると、再び失敗が増えてしまうことがあります。

 

かまってほしい

たまたまトイレを失敗した時に飼い主さんが大きな声を出したり慌てたりしたことで、ワンちゃんが飼い主さんにかまってもらってる、喜んでくれているなどと勘違いをして、その後もかまってほしくてわざと失敗することがあります。

 

環境の変化

引っ越しや模様替え、一緒に住んでいた家族との別離といった環境の変化は、精神面での不安を引き起こします。
そのため、自分の匂いで気持ちを落ち着けようと粗相してしまうことも。

 

シニア期の認知症

ワンちゃんが老犬になってきたら、認知機能や嗅覚や視力の衰えから、今までできていたトイレを失敗するようになることもあります。
もしも認知症が原因の場合は、再度のトレーニングで改善することは難しいと言えるでしょう。
必要に応じてオムツなどでサポートすることをおすすめします。

 

トイレを失敗した時の対処法

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ワンちゃんがトイレを失敗してしまう背景には、さまざまな理由があることがわかりました。
そんな時にはどうやって対処すれば良いのか、原因別に方法を考えていきましょう。

 

病院を受診する

愛犬に頻尿や血尿、尿が濁っている、排尿痛など、明らかに体の不調が見られ、それが原因でトイレの失敗を繰り返す時は、なるべく早く動物病院を受診して治療をすすめるのが先決です。

日頃から愛犬の様子や尿の状態をチェックしておきましょう。

 

去勢・避妊手術

男の子は生後半年頃から縄張り意識が強くなってくるため、家の中のあちこちでマーキング行為をしてしまうケースが少なくありません。
また、女の子でも発情期になるとこのような行動が見られる子がいます。
こういったマーキングは、去勢・避妊手術をすればおさまることが多いですが、個体差があるので一概にすべてのワンちゃんに当てはまるとは言い切れません。

 

ワンちゃんへの接し方の見直し

トイレを習得したワンちゃんにとって、今までトイレで排泄をすると褒めてもらっていたのに急に褒められなくなったり、失敗したことを叱られてしまうことで混乱することがあります。
ワンちゃんへの接し方を見直し、今までと変わりない態度で接するように気を付けましょう。

また、失敗した時に飼い主さんが大騒ぎするのもNGです。
とくに失敗した時の飼い主さんの反応を「構ってもらっている」と勘違いし、わざとトイレを失敗しているワンちゃんには、顔色や態度を変えず無視し淡々と処理をするようにしましょう。

 

トイレ周りのチェック

トイレの周りの環境が騒がしい場合など、ワンちゃんが落ち着いてトイレができないことがあります。
そのような時はトイレの設置場所を変えてあげることも対策になります。

また、本来ワンちゃんはきれい好きなので、汚れたトイレシーツをそのままにしていると、そこで排泄するのを嫌がるワンちゃんも多くいます。

シートはこまめに変えるようにし、トイレ周りも定期的に掃除するなど清潔に保つことで、トイレの失敗が減ることもあります。

 

失敗の時の匂いを残さない

ワンちゃんは匂いでトイレを覚えます。
トイレ以外の場所に失敗した時の尿の匂いが残っていることで、繰り返しその場所で粗相をしてしまうことがあります。
トイレを失敗した時の匂いは、残さないようにきれいに掃除しておきましょう。

また、どうしてもその場所の匂いが取れなかったりして、ワンちゃんが繰り返し同じ場所に粗相をする場合には、その場所をトイレにするという方法もあります。

 

トイレトレーニングのNG行為

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トイレトレーニングは、飼い主さんが粘り強く教えていかなくてはいけません。
ワンちゃんの失敗は叱らず、成功した時にたくさん褒めて成功体験を増やしてあげてください。

そんなトイレトレーニングにおいて、してはいけない行為を知っておきましょう。

 

失敗は怒らない

ワンちゃんがトイレを失敗した時に飼い主さんが怒ると、排泄すること自体が悪いことだと、間違って認識してしまうことがあります。

とくにトレーニングの初期には、叱らないことが大原則です。
叱るのではなく上手にできた時に、たくさん褒めてあげるようにしましょう。

 

トイレのサイズが合っていない

ワンちゃんの大きさに対してトイレが小さすぎると、ワンちゃんが窮屈さを感じて別の場所でしてしまうことがあります。
愛犬に適切な大きさのトイレを用意してあげましょう。

 

寝床とトイレが近い

ワンちゃんは基本的にきれい好きなのでケージ内にトイレが設置してあるなど、寝床との距離が近すぎると排泄するのを嫌がる子が多いようです。

ワンちゃんは自分の寝床ではトイレをしないという習性があるので、パピーの頃にはあまり気にしなかった子でも、成犬になって自我が芽生えてケージ内のトイレで排泄をしなくなるというケースも見られます。
そのような場合はトイレの場所を変えることでできるようになることがありますが、場所を変えての再トレーニングが必要です。

 

まとめ

ワンちゃんがトイレをきちんとしてくれると、飼い主さんもワンちゃんもストレスなく生活ができますね。
トイレはワンちゃんの心理状態にも関係する、デリケートな問題でもあります。

愛犬がわざとトイレを失敗しているのか、失敗するのには何かしらほかの問題が隠されていないか、ワンちゃんの様子をよく観察して対処するように心がけましょう。

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