皆さんは、愛犬の体を作る栄養素が、それぞれどんな働きをしているかご存知ですか?
健康な体を維持するためには、日々の食事からバランスの取れた栄養素を摂り入れることがとても大切です。
今回は、愛犬の体をつくるために必要な三大栄養素の働きについて、詳しくご紹介します。
三大栄養素である「タンパク質」「炭水化物」「脂質」は、主にエネルギー源となる栄養素です。
しかし、その役割はそれぞれに異なります。
ここでは三大栄養素それぞれの役割や働きをご紹介します。
三大栄養素の中でも、肉食獣の特徴を色濃く残した犬にとって欠かすことができない栄養素が、この“タンパク質”です。
・牛肉、鶏肉、豚肉などの肉類
・サーモン、サバなどの魚介類
・卵類
・大豆製品
・乳製品 など
タンパク質は胃や小腸でアミノ酸へ分解され、体の中に吸収されます。
吸収されたあとは被毛、皮膚、筋肉、腱、靭帯、軟骨、爪などの体の組織を作ったり、細胞や免疫機能のもとになります。
これらに使われて余った分が、エネルギー源として使われます。
タンパク質が不足すると、筋肉の衰えや被毛のパサつき、発育不良や貧血、免疫力低下など様々な不調につながります。
ただし、エネルギー源としても使い切れないほど過剰に摂取すると、腎臓に負担をかけることも。
手作り食などの場合は、与えすぎにならないよう注意しましょう。
炭水化物は、主に「糖」と「食物繊維」でできています。
糖は体内ですばやくエネルギーとなり、食物繊維は腸の健康維持に役立ちます。
・とうもろこし
・さつまいも
・小麦粉
・米や大麦などの穀類 など
炭水化物が不足すると、免疫力の低下、筋肉量の減少、痩せすぎなどの不調が起こりやすくなります。
また、過剰に取りすぎると、体は使わなかった分を脂肪として蓄えてしまうため、肥満や生活習慣病などのリスクが高まります。
肥満気味の子は、炭水化物を摂り過ぎていないか改めて確認してみましょう。
脂質は非常に効率の良いエネルギー源で、糖質やタンパク質の2倍以上のエネルギーを供給できます。
・バター、ラード、魚油などの動物性脂肪
・大豆油、小麦胚芽油、亜麻仁油などの植物性脂肪 など
また、犬の体内では作り出せない必須脂肪酸の供給源という大事な役割なども持っています。
必須脂肪酸の中でも、オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸は、細胞や体の組織を生成し機能させる働きや、炎症を軽減する働きがあるため、積極的に摂り入れるようにしましょう。
脂質が不足すると、皮膚の乾燥や免疫力の低下などが起こりやすくなります。
ただし、与えすぎてしまうと、人間と同じように肥満や高コレステロールの原因になるので、注意が必要です。
三大栄養素に加えて、ミネラルやビタミンをバランス良く摂取することも重要です。
タンパク質、炭水化物、脂質、ミネラル、ビタミンをあわせて五大栄養素と言い、これらの栄養に加えて“新鮮な水”が飲める環境を整えましょう。
食事はワンちゃんの健康を大きく左右します。
・エネルギー源の補給
・皮膚や内臓を健康に保つ
・免疫機能を正常に働かせる
・筋肉や被毛をつくる など
これらの働き以外に、食事は愛犬の精神面の健康を保つ重要な役割を担っています。
とくに三大栄養素をバランス良く配合した食事は、ワンちゃんが本来持つ体の機能を十分に働かせ、病気になりにくい体をつくる効果も期待できるのです。
三大栄養素にはそれぞれ役割があり、長期間不足したり、大きな偏りがあると、健康を害する様々なリスクが高まります。
そうならないためにも、必要な栄養素がしっかり含まれている食事を考える必要があります。
ここでは、フードを与える際のポイントをご紹介します。
ワンちゃんの年齢によって、必要なカロリーや栄養素の割合は変わっていきます。
量や水分量、また食べやすさを調整するなど与え方を工夫して、年齢に合った最適な食事を心がけましょう。
こちらもチェック!📝
ワンちゃんの理想の食事は高タンパク質・低炭水化物の食事です。
主要原材料にタンパク質(牛肉、鶏肉、羊肉、豚肉、鴨肉、サバ、サーモンなど)を使用しているものが理想的。
また、同じ原材料のものを与え続けるとアレルギーになりやすいため、できる限り様々な原材料を使ったフードをローテーションして与えるようにしましょう。
ここでは、愛犬に必要な三大栄養素についてご紹介しました。
ワンちゃんの健康な体を作るだけでなく、幸せな時間をつくる食事。
しっかりと選んで、愛犬の心と体の健康を守りたいですね。
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