近年、甚大な被害をもたらす災害が各地で発生し、いざという時を想定した備えの必要性が改めて叫ばれています。
いつどこで誰が遭遇するか分からないのが天災。
その時にまず気がかりなのは家族の安全ですが、その一員である愛犬・愛猫の命を守る備えは十分でしょうか。
今回は、そうした災害対策意識に関するアンケート調査の結果をご紹介します。
まず、災害時の愛犬愛猫の安全確保のため、どんな備えをしているか複数回答可で尋ねました。
すると「各種ワクチンの接種」が54%で最も多く、「避妊・去勢手術」が2位の48%、3位は「基本的なしつけの徹底」で43%、4位に「寄生虫の予防・駆除」で37%などとなりました。
以下、「避難グッズの用意」が26%、「ケージやキャリーバックに慣らす訓練」の23%、「マイクロチップの装着」21%、「迷子札の着用」の18%と続いています。
「どれも該当しない」飼い主さんは16%で少数でしたが、上位はおよそ普段から必要な最小限の行動項目で占められており、専用の避難グッズを用意したり、訓練をしたりすることができている飼い主さんは4分の1程度にとどまりました。
災害が起こった場合、愛犬愛猫について最も不安なことは何か尋ねた結果では、「避難所でのペットの受け入れ可否」が40%でトップになりました。
一緒に避難できるのか、安全は確保できるのか、その時を想定して考えた場合、不安に感じる飼い主さんは多いようです。
2位は「ストレスや健康被害」の20%、3位が「排泄場所の確保や排泄物の処理」の13%でした。
普段の暮らしが保てなくなると予想されますから、健康面や排泄の問題も不安視されています。
4位は「迷子」の11%、5位に「他人やほかのペットとのトラブル」の10%、6位「ペットフードや用品の確保」の7%となりました。
災害時の愛犬愛猫との避難には、「同行避難」と「同伴避難」の2つの方法があります。
一般に「同行避難」は飼い主さんがその子を連れて安全な場所まで避難することを、「同伴避難」は避難先で飼い主さんと同じ空間で生活することを指します。
そのため、同伴避難ならば一緒に避難生活が送れますが、同行避難の場合は指定避難所まで連れて行っても、必ずしも飼い主さんと同じ空間で生活できるわけではありません。
この違いを理解しているかどうか尋ねたところ、そもそも言葉を「聞いたことがない」人が45%で最も多く、「聞いたことはあるが、詳しくは知らない」が33%、「知っている」とした飼い主さんは22%でした。
同行避難と同伴避難については、まだまだ正しい認知が十分には広がっていないようです。
続いて、近隣避難所の場所を知っているかどうか尋ねたところ、「はい」が64%で「いいえ」の36%を大きく上回りました。
しかし、近隣避難所の愛犬・愛猫らの受け入れ体制を理解しているかどうか尋ねると、「はい」は22%になり、「いいえ」が78%と約8割を占める結果になっています。
近くの避難所がどこにあるかは把握していても、愛犬愛猫と一緒に避難できるのか、受け入れ体制はどうなっているのかまで調べて備えることができているケースは少ないとみられます。
出所元:ペット保険『PS保険調べ』
今回の調査で明らかとなったように、対策の必要性は理解していても、なかなか行動には移せていないという飼い主さんも多いでしょう。
この機会に非常持出袋を準備したり、避難方法を調べたり、いざという時に慌てないための対策を進めておきたいですね。
参考リンク
PRTIMES
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