クサイかも?愛犬の耳のニオイに要注意!

クサイかも?愛犬の耳のニオイに要注意!

AdobeStock_711706181

 

愛犬の耳のニオイが気になったことはありませんか?ワンちゃんは人間のように自分で耳掃除をすることができません。
そもそも、ワンちゃんが自分自身の耳のニオイを気にすることはありません。
なので、飼い主さんがワンちゃんの耳のニオイの変化に気付いてあげなければならないのです。

今回はそんなワンちゃんの耳のニオイについて、臭くなる原因やその対処法について解説します。

 

愛犬の耳が臭い!原因は?

brent-olson-sEHB5D50L7s-unsplash

立ち耳やたれ耳など、ワンちゃんの耳に犬種・個体による見た目の違いがあるように、耳の中の毛の量やニオイにも個体差があります。
よって、ニオイの発生は飼い主さんが気が付くしかありません。

明らかにワンちゃんの耳が臭いとき、どのような原因が考えられるのでしょうか?

 

体臭や汚れ

もともと体臭のきついワンちゃんや、お手入れが不十分で耳の中に汚れが付着している場合、耳が臭くなることがあります。
しかし、このニオイは不快に感じるようなものではないですし、比較的心配する症状ではありません。

しかし、耳の中の汚れがあまりに多くなってしまうと病気につながる恐れがあるので、放置することのないようにしましょう。

 

蒸れによるもの

トイ・プードルやゴールデン・レトリバーなどのたれ耳のワンちゃんは、耳の中が蒸れやすいため、独特の臭いがすることがあります。

ほかに症状がない場合はとくに気にすることはありませんが、シャンプーのときなど、耳に水が入らないように気をつけましょう。

 

病気によるもの

細菌に感染し耳の病気にかかることで、耳垢や耳のニオイがきつくなることがあります。
この場合は治療などの処置が必要です。
獣医師に相談し、適切な処置を行いましょう。

 

ワンちゃんの耳が臭い場合に注意すべき病気

nick-fewings-l70jiJKLEmA-unsplash

耳の穴は外耳、中耳、内耳の部分にわかれています。
耳の穴の入り口から鼓膜までの部分を外耳。
鼓膜の奥にあり、振動を耳の奥へ伝える役割を持つ部分が中耳。
さらに深部にあり、聴覚や平衡感覚を担っている神経がある部分を内耳と呼びます。

ワンちゃんの耳が臭くなる原因には、耳の病気が原因の場合もありますが、この病気は主に上記3か所で発生するものです。
ここではワンちゃんの耳が臭くなる原因の病気について解説します。
知識が身についていれば、早い段階で対応することができますので、しっかり把握しておきましょう。

 

外耳炎

ワンちゃんの代表的な耳の病気が外耳炎です。
これは外耳に炎症が起こり、「耳道」という耳の間から鼓膜までの間に炎症が起こる病気です。

外耳炎の原因には細菌や真菌などの繁殖や、耳ダニなどの寄生虫によるものがあります。
そのほかアトピーやアレルギーなどの過敏症や、異物の混入などが原因になることもあります。

マラセチア性の外耳炎の場合は、耳垢が黒や茶色のべっとりした耳垢が増えて、納豆のような悪臭が出るのが特徴です。
マラセチアはワンちゃんの耳に常在しているカビのこと。
過剰に発生することで激しい痒みのある炎症を引き起こします。

また耳ダニ性の外耳炎は、「ミミヒセンダニ」という小さなダニが耳に寄生することで発症します。
発症するとワンちゃんは非常に強い痒みにおそわれ、吸血した耳ダニの糞が黒い耳垢として現れるようになります。
この黒い糞は、水で濡らしたティッシュに置くと血液の赤い色に変化するため、見分ける際の参考にしてください。

 

中耳炎

ワンちゃんの中耳に炎症が起こるのが、中耳炎です。
中耳の場所は、鼓膜とその奥の「鼓室」という空間のことを指します。

中耳炎の原因の多くが細菌感染によるもので、外耳炎から鼓膜を通って中耳炎に進行することが多いです。
そのため、外耳炎の治療を十分にしていなかった場合や、通常の治療方では治りにくい外耳炎から発症することが主な原因になります。
また、一部のワンちゃんは鼻腔の炎症が耳管を通じて中耳に広がることもあります。

中耳炎の特徴となる症状は、痛みを伴うという点です。
いつもは飼い主さんに耳をさわらせてくれる愛犬が、耳を触った時痛がって鳴く、触ろうとすると怒って抵抗するということがあったら、中耳炎を疑いましょう。

 

内耳炎

内耳とは、中耳よりもさらに奥にあり、バランスをつかさどる三半規管などがある大切な場所。
この内耳に炎症が起こるのが内耳炎です。

内耳炎は、慢性化した中耳炎が悪化してなることが多いです。
内耳炎になると、頭が斜めに傾いてしまったり、旋回、歩行困難、黒目が揺れる、平衡感覚がなくなるといった神経症状を発症します。
また、顔面の神経が麻痺したり、耳が聞こえにくくなる可能性も。
重症化すると目に影響が出ることもあり、瞳孔の左右の大きさが違ってきたり、普通は目頭にしまわれている「第三眼瞼」という場所が突出したりすることもあります。

重度の症状や感染が見られる場合は、入院も必要になる場合もあるので、獣医師にしっかり相談しましょう。

 

耳のニオイの対策方法

kyle-smith-SIZ66vF4FKA-unsplash (2)

ワンちゃんの耳が臭いのは、前項で説明したように異常が発生している可能性が高いです。
改善するためには、それらの原因を取り除いてあげる必要があります。
ここでは、ワンちゃんの耳のニオイや異常に対する対策方法について紹介します。

 

日々のチェック

ワンちゃんの通常の耳垢は薄い黄色っぽい色をしており、ねばつきやニオイはほとんどありません。
また基本的にワンちゃんの耳垢は奥の方に溜まることはなく、外耳道まで自然に出ていくという自浄作用があります。
そのため、それほど頻繁に耳掃除をする必要もありません。

しかし、愛犬の異常を早期発見するために、普段から耳垢の色や嫌なニオイがないか、腫れている箇所はないかなどのチェックが必要です。

 

清潔に保つ

愛犬の耳をチェックして、見える範囲に付着している耳垢は、水や市販の洗浄液で湿らせたコットンを使ってやさしく拭き取ってあげましょう。
コットンに水を含ませすぎると、水が耳に流れ込んでしまうため気をつけてあげてください。
また、ふき取るのは耳の表面に見える耳垢だけ!
奥の方まで拭く必要はありません。
とくに注意してほしいことは、人間用の綿棒の使用です。
先が細いものなどを使用すると、耳垢を逆に奥に押し込んだり外耳道を傷つける可能性があるのでやめましょう。

耳洗浄液のイヤークリーナーと呼ばれる製品には菌の繁殖を防ぐ成分や乾きやすい成分が含まれているので、ぜひためしてみてください。

以前は、イヤークリーナーを耳に注ぎ入れて耳の根元を揉むというような方法が推奨されていましたが、この方法はかえって汚れを耳の奥に詰まらせる危険性があると言われています。
よって、現在は病院でもほとんど行われていません。
イヤークリーナーは必ず拭き取り用として使用するようにしてください。

健康なワンちゃんでも、耳は皮脂が出やすく少しのニオイがありますが、2週間に1度くらいの頻度で耳のお手入れをするだけでスッキリしますよ!

 

耳トラブルに気づいたら

上記のような耳チェックや、お手入れをしている時に異常が見つかったら、早めに動物病院を受診するようにしてください。

とくに耳垢の状態は、耳の健康のサインになります。
黒く乾燥した耳垢・悪臭を放つ湿った黄色い耳垢・茶色いワックス状の耳垢・黄色の油状の耳垢などは耳の病気の可能性があります。

耳に病気が発見されたときは、感染源に応じて抗生剤や抗真菌薬などの薬が処方されることが多いので、病院の指示に従って治療することで耳のニオイも改善されるでしょう。

 

まとめ

毎日のスキンシップのときに、愛犬の耳の状態を確認して普段のニオイを覚えておくと、異常が発生した際飼い主さんがいち早く気が付くことができます。
ワンちゃんの外耳炎は比較的身近な病気ですが、放置すると中耳炎、内耳炎と症状が重くなってしまうものです。
ワンちゃんの耳の状態を定期的にチェックしながら、早期発見、早期治療につなげられるよう心がけましょう。

この記事が気に入ったら
いいね !しよう

この記事はいかがでしたか?みんなにシェアしていただけると嬉しいです♪

ブッチ・ジャパンによる愛犬・愛猫との毎日を応援するペットのためのコラムページ『PECOLA(ペコラ)』。犬・猫に関する豆知識や、ペットの健康・しつけなどのお悩みに関する情報をご紹介します。

上へ戻る