地震や水害などの自然災害が発生した際、ペットと一緒に避難することへの意識は高まってきています。
そのためには、事前に避難時のシミュレーションを行ったり、防災用の持ち出し袋などをあらかじめ準備おくことが大切です。
とくに支援物資においては、ペット用のものが届けられるまでに日数がかかると言われているため、数日分の備えを飼い主さんが用意しておく必要があります。
今回はペットと一緒に暮らす人がどれくらい災害準備をしているのか、ペット飼育経験者を含む1,129名を対象に行われた「ペット飼育者の防災意識調査」の結果をご紹介します。
アンケート回答者の内、ペットと一緒に暮らしたことがある人に「災害などの緊急時にペットを預けた、又は同行避難した経験はありますか」という質問をしたところ「同行避難した経験がある」が全体の3%という回答を得ました。
また、「預けた経験がある」は2%、「両方ある」が1%未満と続き、「どちらも経験がない」が95%を占めました。
この回答から、避難を必要とする災害に直面した方が少ないと推測できますが、避難が必要になった場合には、同行避難を選ぶ方が多いようです。
また、同行避難や預けた経験があると回答した方に避難時に大変だった点を尋ねると、「周りの目がとてもきになった。興奮して落ち着かせるのが大変だったので、すぐに親戚の家に移動した」「猫を飼っていたが、避難時自由がきかない。避難所は拒否され、車の中でいたので猫にとってストレスだったと思います」といった声が聞かれました。
同行避難への意識が高まる一方、避難所の対応はまだ改善すべき点が多いようです。
「緊急事態時、ペットを預けないといけない又は同行避難しないといけないことに対して不安はありましたか」という質問では、「ある」が全体の75%、「ない」が25%という結果が得られました。
それに対し「災害などの緊急時に備えてペットの防災用品を準備していましたか」と質問したところ、「はい」が全体の20%、「いいえ」が80%となっており、不安を感じる人が多い中、実際に防災グッズを準備していた人は少ないことがわかっています。
災害時の備えについては、日常生活では必要性が感じにくいかもしれません。
しかし、万が一災害が起きた時に苦しむのは、ペットと飼い主さんであるということを忘れてはいけません。
ペットの支援物資は優先順位が高くないため、飼い主さんひとりひとりがしっかりと準備をしておくことが大切です。
次に「緊急時にペットの預け先を決めていましたか」という質問では、「はい」という回答が全体の12%で、「いいえ」が88%を占めました。
「はい」と回答した人に預け先を訪ねたところ、「身内」が回答票数88で最多となり、「かかりつけ動物病院」が39、「ペットホテル」が34と続いています。
また「災害時に緊急避難先にペットを同行させることに対してどのように感じますか」という質問には、「賛成」が全体の43%、「反対」が18%、「どちらとも言えない」が39%で、全ての人が同行避難を良しとしているわけではないこともわかりました。
せっかくペットと同行避難をしても、人間とペットとではスペースが区切られていたり、動物に対し恐怖心やアレルギーを持つ方への配慮で室内に入れられない場所が多いようです。
また、地震などの災害では預けることは難しいかもしれませんが、土砂災害警戒区域や洪水浸水想定区域など、一部地域での災害が起こりうる場所に住んでいる場合、エリア外に預け先を決めておくと安心です。
今回の調査から、災害時への不安を感じながらも、その準備をまだできていないという方も多いようです。
災害時用の持ち出し袋にペット用品を加えることはもちろん、緊急時に預け先を確保しておくことが、ペットの安全・ストレスの緩和につながります。
災害や緊急を要する事態が起きてから「もっと早く準備しておけばよかった」と思うことのないよう十分に備えましょう。
参考リンク
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