わたしたちブッチ・スタッフは常に思っていることがありました。
「犬に合った食事とは何か」ということについて、誰にも教えてもらっていない・・・。
人間の食事については「食育」という言葉もあって、小・中・高校ではもちろん、興味があれば、大学や専門学校でさらに専門的に学ぶ機会がたくさんあります。
でも、同じ家族である愛犬の食においてはどうでしょうか。
インターネットや口コミでの評判が良かったから、何となく近くのスーパーで売っていたから等、何も知らないまま愛犬のごはんを選んではいないでしょうか。
みんながそうだから、それが当たり前に思っていたけれど、寿命や病気に直結する一番大きな要素なのに、いつまで無知のままでいいんだろう。
愛犬に合った食事とは?食事もたらす変化とは?
ペットの栄養や食事、そして病気と向き合ってきた獣医師のクアク美智子先生に、ブッチスタッフが直接お話を伺ってきました!
クアク先生が犬猫の〝食〟について考えたきっかけはなんでしょうか?
2015年、愛犬のドット(ダックスフンド)が急性膵炎になりました。
その病気をきっかけに、ペットの食について考えるようになったのが始まりです。
ちょうど同時期にアメリカの獣医師を呼んで動物栄養の研修ができる機会があったので、1期生という形で、動物栄養学について本腰を入れて学ぶようになったんです。
失礼な感想かもしれませんが・・・。
獣医師の方は、大学など学校に通って栄養学ということを学ぶのだと思っていました。
もちろんすべての学校ではありませんが、日本の獣医学科というものは、家畜についての授業が多いんです。
なので、日本では犬や猫などペットを主に診る獣医でも、ペットに対する「動物栄養学」については知識が少ないことも。
患者さんに教えられるレベルに達していないのかなというのが、私が感じた現状です。
そうなんですね。動物病院に行くと療法食等をすすめられる機会も多いので、それは驚きです。
知識が少ないからこそ、フード会社さんが出している症状に特化した商品を勧めやすいというのもあるのかもしれません。
でも、実際に栄養学を学んでいくと目からうろこ!
ドッグフードの実情にびっくりしたんです。
クアク先生がびっくりしたドッグフードの実情というのは、どういったものだったのでしょうか?
ペットの食事に、もっともポピュラーなドライフードというものを与えるようになってから20~30年経ちました。
ですが、動物栄養学を学ぶほど、一般的に良いとされているペットフードの基準自体がずれていて、犬猫の種に合った食事とは言えないと感じます。
肉食である犬猫たちの消化器官は、基本的にペットフードばかり食べるようには作られていません。
だから今、ペットたちを苦しめる病気は、体に合わないペットフードが原因で起こっているものも多いんです。
フードが病気の原因ですか!?知りませんでした……。
では、本来どんな食事を与えるのが好ましいのでしょうか?
肉食である彼らの種に合った食事ということを考えると、私がオススメしているのは〝生食〟や〝手作り食〟です。
生肉(ビーフやターキー、カンガルー等)や、ボイルした小魚を内臓もまるごとあげるんです。
▲ このインタビュー前にも急患対応に追われていたクアク先生、お忙しい中、こちらの質問に真摯にお応えいただきました。
そういった食事をあげると具体的には犬猫たちにどのような変化が現れますか?
体に合った食事をとると、目の輝きが違ってきます。
病気からの回復の早さや、食べっぷり、食べるスピード、すべてが明らかに違います。
歯の汚れの問題も、生食にすると見違えるんですよ。
食事療法で、西洋医学だけでは直せない病気や症状も予防することができます。だから私は、食事がなによりも重要だと思っています。
なるほど。目の輝きというのはきっと、本来のエネルギーが満ちて活き活きとしているということなんでしょうね!
体の構造を理解した上で、その体に合ったフードをメインにする。
教えてもらえれば、分かりやすくシンプルな理由です。
そうですね、当たり前と言えば当たり前のことなんです。
だから昔、愛犬や愛猫に出汁を取った後の出汁がらや、余った肉を湯通ししてあげていたような、あの食事も悪くなかったのかもしれませんね。
ですが、生食や手作りは手間もお金もかかりますよね・・・。
自分たちの食事もコンビニなどで済ませてしまっているのに、犬猫の食事を完全手作りにするのは、考えただけでも続けられるかどうか自信がないです。
そうですよね。そして栄養バランス的にも、カルシウムやリンの量など、気をつけなければならない部分も多く、完璧に続けていくというのはとにかく難しい!
だからこそ、ブッチのように水分量も原材料も生肉に近いフードをメインのフードとして、そこにトッピングで生食や手作り食を加えていくということが、ストレスなく楽しく続けられる良い方法なのではないかと思います。
▲「愛犬にも自分にも続けやすいやり方にすることが大切」とクアク先生
なるほど!ブッチをメインに活用して、トッピングで工夫していくということですね。
それならとても気楽で、続けやすいかもしれません。
やらなければいけないと思ってストレスを溜めてしまっては意味がありません。
せっかくのペットたちとの楽しい時間なので、飼い主さんが無理なく楽しんで続けられるということも、とても重要なことなんです。
ブッチのフードを実際に使っていただいての、率直なご感想をお聞かせいただけますか?
まず何よりも、使いやすいです!
私もこのタイプのフードは初めだったのですが、フィルムに100gごとのガイドも記載してあって、そのガイドに沿って切ればいい。
残った部分は、キャップを付ければ冷蔵庫にしまえる。
切り口が汚れたり不衛生になることもなく、主婦にとってパパッと用意できる点は、重要なポイントですね(^^)
生肉だと、必要な分だけを切り出してあげるというのは難しいので、その点で比べると本当に便利です。
▲「ブッチはキャップを被せて冷蔵庫に縦置きできるところも嬉しいポイント」とのこと
とてもリアルなご感想ありがとうございます!笑 嬉しいです。
あ!すみません。でも本当にそれは思ったのでついつい。
獣医師としての感想だと、原材料が3種類それぞれ違うから、使い分けができるのもいいですよね。
腎臓や肝臓が悪い子だと、赤身肉を避けた食事をかかりつけの獣医師からすすめられることもありますよね。
でも、ブッチならそういう子にはホワイト・レーベルやブルー・レーベルなど、使い分けができます。栄養や健康の面からみてもとても魅力的です。
生食にも近いので、獣医師としてもオススメできる商品ですね。
ありがとうございます!
3レーベルあると飽きにくいので、その点もお客様から好評なんです。
あと、もうひとつ。ブッチの形状は薬をあげる時には本当に便利ですよね。
ドライフードだと器用に薬だけ選り分けちゃう子もいるし、生肉だと薬を埋め込むことができません。
その点、ブッチは薬を簡単に混ぜ込めて、かつ嗜好性も高いので、違和感なく簡単に食べてくれるんです。
ここからは、ブッチをご愛用の皆様からいただいた、愛犬の変化やお悩みについて、クアク先生に詳しく解説していただきます!
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
水分は消化吸収や、体温調整、老廃物を洗い流すなど、身体のさまざまな機能を助けています。
その大切な水分をあまり飲まないという子でも、ブッチのように食事から水分が摂取できるという点はとても魅力的なことです。
また、水分の多い食事は歯も汚れにくく口内環境を健康的な状態に保つという点でも、大切な役割を担っています。
ただ、どうしても気になるという方は常温になるまで、少し出しておいてからあげてもいいと思います。
もともと肉食の彼らは私たち人間より、胃酸も強力で菌には強いという特徴をもっていますから、少しの間なら出しっぱなしにしていても、問題ないと思いますよ。
まず、毛ヅヤが良くなったというのは、配合されているオメガ3脂肪酸の効果が大きいと思います。
そして、良質なたんぱく質がどれだけ取れているかということも、毛ヅヤや毛色に影響します。
また、うんちの匂いが少なくなったのは、消化が良くできているからでしょう。
生食を食べている子のうんちもそれほど臭わないんです。なので、ブッチもそれに近いのかもしれません。
犬は肉食なので、野菜を分解して酵素にするということが苦手です。
なので、野菜から酵素を取るためには、ミキサー等で野菜の細胞を壊して、新鮮なうちにその酵素を取るということ以外、なかなか野菜から酵素を取るということは難しいんです。
そう考えると、ブッチに入っている野菜から酵素を摂取することは難しいですが、コーンやエンドウ豆がほぼそのままの形でうんちに出てきても、食物繊維源としての役割などは期待できると思います。
特に、青魚にはオメガ3脂肪酸が豊富に含まれているので、いいことだらけだと思います。
オメガ3脂肪酸は、先ほどお話しした通り皮膚や被毛の健康維持には欠かせない成分なんですよ。
今回、クアク先生には、現在のドッグフードを取り巻く実情や、犬本来の食事に関すること、そして、ブッチの魅力についてお話しいただきました。
クアク先生の愛犬ドットちゃんも、猫のSULTANくんもブッチは大好物とのこと!
これからもクアク先生には引き続きペットについての疑問をどしどしぶつけていきたいなと思っています。
もしも「こんなことが知りたい!」「こんなことが気になる」というリクエストがあれば、ぜひ教えて下さいね!
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