在宅勤務や外出の自粛により、愛犬・愛猫と過ごす時間が長くなったという飼い主さんは多いでしょう。
しかし感染者数の低下に伴い出勤する機会が増え、触れ合える時間がもとに戻りつつあるというのが現状かもしれません。
一定の期間、大好きな飼い主さんとずっと過ごしていたのに、突然ひとりの時間が増えてしまうことは、愛犬・愛猫にとって大きなストレスになり、分離不安症の原因になりえます。
そこで今回は分離不安症への注意点や対処法を、海外の記事をもとにご紹介します。
ワンちゃんやネコちゃんは飼い主さんと離れることで、不安になりストレスを感じる場合があります。
このストレスが原因で、問題となる行動を起こしてしまう状態が「分離不安症」です。
具体的な症状として、遠吠えや無駄吠え、落ち着きがなくなり同じ場所をグルグルと動き回る、必要以上に自分の体を舐める、といったいつもとは異なる行動が挙げられます。
これらは、飼い主さんが出掛ける直前と直後に多く見られますが、外出後しばらくたつと、トイレではない場所で粗相をしてしまったり、家具を破壊したりすることもあるようです。
大前提として、「愛犬・愛猫は、粗相や長時間鳴くなど分離不安の行動をしたくてしているわけではない」ということを飼い主さんは理解しましょう。
行動をやめさせたり改善させようとするために怒ることは、愛犬・愛猫にとって有効ではりません。
たとえ怒ったとしても、愛犬・愛猫たちは数分・数時間前に起こしたそれら行動と怒られたという事実を結びつけて理解できず、余計に不安やストレスを感じてしまう可能性があります。
逆に、飼い主さんが極端にかわいがることでなだめようとしても、愛犬や愛猫は心のバランスをうまくとれず、分離不安の症状が悪化してしまう可能性があるので注意が必要です。
では、飼い主さんは分離不安症のワンちゃん・ネコちゃんにどんなことをしてあげられるのでしょうか。
例をいくつかご紹介します。
飼い主さんが外出する前に運動を一緒に行うことで、留守中のワンちゃんはリラックスした状態を保ちやすくなります。
愛犬・愛猫が十分な運動をとっているのか、日々の暮らしを振り返ってみましょう。
分離不安症は、退屈を感じると悪化するともいわれています。
そのため、おやつを詰めたパズルのおもちゃを用意したり、室内に好きなおやつを隠したりして、愛犬や愛猫が退屈することがないよう、活動するきっかけを用意しておくのも効果的。
飼い主さんがいない状況でも、ストレスを軽減させることができるでしょう。
また、愛犬や愛猫が留守中寂しくならないように、服など飼い主さんの匂いのついたものを、分かりやすい場所に置いてあげるのもオススメです。
テレビやラジオをつけたままにして、飼い主さんが家にいた時に近い環境を用意してあげるのもよいでしょう。
分離不安症は飼い主さんにとっても、愛犬・愛猫にとっても、辛く、乗り越えることが難しいものです。
まして現在のコロナ禍のように、生活環境の大きな変化があると、ワンちゃんやネコちゃんはよりストレスを抱え込みやすくなってしまうでしょう。
しかし、今回ご紹介した工夫など、ちょっとした飼い主さんの行動でストレスを軽減できる可能性は十分にあります。
大切な家族の不安を少しでも取り除けるよう、注意してあげられるとよいですね。
参考リンク
Phys.org
この記事はいかがでしたか?みんなにシェアしていただけると嬉しいです♪
ブッチ・ジャパンによる愛犬・愛猫との毎日を応援するペットのためのコラムページ『PECOLA(ペコラ)』。犬・猫に関する豆知識や、ペットの健康・しつけなどのお悩みに関する情報をご紹介します。