室内で愛犬と生活していると、どうしても気になるのがワンちゃんのニオイ。
生活する中でニオイが気にならなくても、外出先から部屋に戻って来た時に「あれ?ちょっとにおうかも?」と思ったことはありませんか?
家の中には飼い主さんが感じているよりも、ワンちゃんのニオイが漂っているもの。
とくに、湿気が家にこもる梅雨や、窓を頻繁に開けられない夏・冬の季節にはよりニオイがこもりやすくなります。
部屋にワンちゃんのニオイがこもる原因はいったい何なのでしょうか?
今回はその原因と、ワンちゃんのニオイを軽減して、快適な空間を保つためにできる方法をご紹介します。
毎日綺麗にしていても、動物であるかぎりワンちゃんのニオイがゼロになるということはありません。
人によって体臭の強弱があるように、ワンちゃんもそれぞれニオイは異なります。
だからといってワンちゃんの体臭を気にするあまりに、ワンちゃんを毎日お風呂に入れてはいけません。
ワンちゃんの体をシャンプーするのは3週間に1度ぐらいのペースが最適といわれています。
これは、ワンちゃんの皮膚のターンオーバーがおおよそ3週間に1度と考えられているためです。
ワンちゃんを頻繁に洗うことは、皮膚炎のきっかけとなることもあるので注意が必要です。
この点を大前提とし、おおらかな気持ちでワンちゃんとの生活を楽しみましょう。
ワンちゃん特有のニオイ、いわゆる獣臭の原因のひとつは汗腺が影響しています。
エクリン腺:主に足の裏にある汗腺
アポクリン腺:体全身にある汗腺
ワンちゃんのニオイの元は、アポクリン腺から分泌される汗に、皮脂や汚れが付着したり常在菌がまざりあうことで発生されます。
ワンちゃんの排泄後すぐに片付けられる場合は良いのですが、長時間お留守番させているときなど、排泄物のニオイが部屋の中に充満してしまうことがあります。
また、トイレ以外の場所に排泄してしまった場合もニオイが残りやすくなってしまいます。
お部屋をきれいに掃除しても、ワンちゃんの足の裏に踏みつけたウンチがついてしまったり、被毛に汚れがくっついていたりするので注意しましょう。
犬のおしりの穴周辺内部に分泌液が溜まる、肛門腺と呼ばれるいうところがあります。
通常はウンチをする時に分泌液も同時に排出されるのですが、小型犬や運動不足、腹圧が弱いワンちゃん、去勢をしているワンちゃんなどは、分泌液が自然に排出されずに肛門腺に溜まりやすく、それがニオイの原因となっていることがあります。
肛門腺からでる分泌液は、腐敗した魚介類のような強いニオイを放ちます。
肛門腺しぼり(肛門嚢しぼり)をせず絨毯やワンちゃんのベッドなどに分泌液がつくと室内が臭くなります。
主に垂れ耳のワンちゃんは、体温で耳の中が蒸れてしまい、匂いがこもってしまうことが多いですが、それはごく自然なことなので心配ありません。
しかし、強烈なニオイがする場合は外耳炎などを起こしている可能性があるので、動物病院に相談しましょう。
ワンちゃんの口は無臭ではありません。
毎日歯磨きをしているワンちゃんでも多少はニオイはあります。
ただ歯磨きなどデンタルケアをしていないと、加齢に伴い歯石が溜まり、強い口臭の原因となってしまいます。
またフレンチ・ブルドッグなど顔にシワの多い短頭種のワンちゃんは、口の周りに食べ物のカスなどがついたままだと、雑菌が増えて、ニオイの元となることがあります。
お掃除用品やペット用消臭剤など様々な商品が販売されています。
ここでは、ワンちゃんに対するニオイケアもはもちろん、お部屋に対するニオイケアもご紹介します。
お散歩から戻って来たら、手足を綺麗に洗いましょう。
石鹸などでゴシゴシ洗う必要はなく、ぬるま湯をしぼったタオルや、ワンちゃん用のウェットシートなどで汚れを拭き取ることが大切です。
タオルで全身を拭き、被毛の表面についた汚れを取ることも、全身のケアとしてとても大事なことです。
無駄毛やホコリ、汚れを取り除きます。
この時にグルーミングスプレー やブラッシングスプレーを用いると、ニオイ対策としてはさらに有効です。
人間用の綿棒を使用することは、ワンちゃんの耳を傷つけてしまうおそれがあるため避けた方が良いでしょう。
耳の中をチェックした際に、強いニオイを感じたら、ワンちゃん用のイヤークリーナーをコットンにつけて、優しく拭きとってあげましょう。
歯磨きは毎日行うことが理想です。
しかし、歯ブラシに慣れていなかったり、口の中を触ることができないワンちゃんもいます。
そのようなワンちゃんは、飲み水に入れるだけで口腔ケアができたり、専用のガムをかむことで歯磨きの代わりになるものもあるので、愛犬の好みに合ったものを選択すると良いでしょう。
肛門腺(肛門嚢)の袋は、肛門横の4時と8時の場所を押してあげると、分泌液を外に出してあげることができます。
肛門腺絞りはペットサロンや動物病院でもしてもらえるので、不安であればお願いをするのもいいでしょう。
3週間に1度を目途に、全身を洗いキレイにしてあげましょう。
シャンプーは低刺激で皮膚への負担が少ないものを選ぶと良いでしょう。
ニオイは布製品に付着しやすいもの。
ワンちゃんが普段使っているベッドや毛布などは、定期的にお洗濯するようにしましょう。
ワンちゃんの布製品などを洗濯する際は、合成洗剤ではない洗濯用洗剤に重曹を大さじ1杯ほど入れて洗濯すると、消臭効果が期待できます。
カーペットなど頻繁にお洗濯できないものには、重曹を振りかけてから掃除機で吸い取ると消臭効果が期待できます。
カーテンもできればこまめにお洗濯したいですが、梅雨の時期などなかなかお洗濯できない時は、クエン酸を水で溶いたクエン酸スプレーを吹きかけましょう。
フローリングなどもクエン酸水で拭き取ると、ワンちゃんの肉球からの皮脂やニオイを中和してくれます。
毎日窓を開けて風を通し換気するようにしましょう。
ずっと窓を閉めっぱなしではワンちゃんの様々なニオイが部屋の中にこもってしまいます。
ワンちゃんのお留守番が長く、お部屋の換気をする回数が少なくなってしまう家庭におすすめなのが、脱臭機です。
脱臭機の中でもオゾン発生器は小型でコンパクトなものもあり、場所をとらないので使いやすいです。
ワンちゃんのベッド周りやトイレなど、ニオイがこもりそうな場所に設置すると良いでしょう。
愛犬のニオイは愛おしい!という飼い主さんも多いのではないでしょうか。
しかし、周り人が同じ気持ちであるとは必ずしも言えません。
飼い主さんが責任をもってワンちゃんのニオイケアを行いましょう。
またワンちゃんのニオイは健康のバロメーターでもあります。
ワンちゃんに異変があった際、匂いでも察知できるよう、毎日ケアをしてあげましょう。
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