もし食べてしまったら?ティッシュ異食の理由や対処法

もし食べてしまったら?ティッシュ異食の理由や対処法

Naughty golden retriever dog playing white tissue paper at home

 
ワンちゃんはティッシュを箱から引き出したり、噛みちぎって遊んだりといったイタズラをすることがあります。
しかしなかには、そのままティッシュを食べてしまう子もいるのをご存知ですか?

なぜ、ティッシュを食べてしまうワンちゃんがいるのでしょうか。
その理由や健康への影響、食べてしまった時の対処についてまとめました。

 

どうしてティッシュを食べるの?

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まずはどうしてワンちゃんがティッシュを食べてしまうのか、その理由を探りましょう。
ここでは考えられる可能性を4つ紹介します。

 

好奇心

ワンちゃんは祖先から狩猟本能を受け継いでいるため、探索・追跡・破壊といった行動を通じてその好奇心を満たします。
だからこそ、箱から引っ張り出すと次々と出てくるティッシュは好奇心をかき立てられるようです。
とくにパピー期はさまざまなものに興味を示し、飽きるまで何度も繰り返し遊びます。
そんな夢中になって遊んでいる時に咥えたティッシュが口内や舌に貼り付き、意図せず食べてしまうことがあるのです。

 

食べ物だと思い込む

飼い主さんが食事中に口を拭いたり、こぼれた食べ物や飲み物を拭いたティッシュを、その匂いから食べ物だと認識してしまうことがあります。
嗅覚の鋭いワンちゃんにとっては、少しの匂い移りでも敏感に嗅ぎとってしまうのです。

また、ローションティッシュなど柔らかいティッシュは、保湿成分として天然の甘味料を含んでいるものが多く、口にすると甘味が感じられます。
イタズラのために咥えてみたところ甘味を感じ、食べ物だと誤認してしまい、ティッシュを見ると食べようとするケースも少なくありません。

 

退屈・不安・ストレス

飼い主さんに構ってもらえず退屈だったり、長時間の留守番や運動不足で不安やストレスを感じたりしている子は、飼い主さんの関心を引くためにティッシュを使っていたずらをするうちに食べてしまうこともあります。

その姿を見た飼い主さんが驚きのあまり騒いでしまうと、「ティッシュを食べると構ってもらえる」と思ってしまうこともあるため、必要以上に反応せず落ち着いて対処しなくてはいけません。

 

病気や体の異常

ワンちゃんには異嗜(いし)や異食症といわれる、食べ物でないものを食べる行動が見られることがあります。

このような問題行動が生じる原因は、はっきりとは特定されていませんが、長期間継続して食べる場合は異食症が原因と考えられているようです。

このほか栄養失調、寄生虫(回虫やサナダムシ)が原因で消化器官に問題を引き起こしている場合なども原因ではないかと想定されています。

 

空腹

食事量が足りない場合や、食間の時間が長く空腹を感じてしまった時に、お腹を満たそうとして食べてしまうことも。
とくに消化管が未発達なパピーは食べたものを短時間で排泄してしまい、空腹になりやすいので注意が必要です。

 

ティッシュを食べることによる影響は?

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ティッシュの原料はパルプという漂白された木材からつくられており、主成分はセルロースという水に溶けない不溶性の食物繊維です。
少量食べただけであれば、体にそれほど影響を与えることなく排泄物と一緒に体外へ排出されます。
しかし大量のティッシュを食べてしまうと、胃で消化されず食欲不振や便秘といった症状が現れたり、腸閉塞を引き起こす可能性があるのです。
腸閉塞になると、頻繁な嘔吐や腹痛が起こり大変な苦痛が伴うことも。
重症の場合には腸の血液循環が悪くなりショック状態に陥ることも考えられ、治療には手術が必要となりワンちゃんの体に大きな負担をかけてしまいます。
とくに体の小さなパピーや小型犬、消化器官が衰えているシニア犬はティッシュが詰まりやすいため注意が必要です。

愛犬がティッシュを食べた後に普段と異なる様子を見せる場合は、すぐに動物病院を受診してください。
独自の判断で無理やり吐かせるのは危険ですので、絶対にしてはいけません。
無理に行うことで状況がさらに悪くなる恐れがあります。

動物病院での診察時には、いつ頃、どれくらいの枚数を摂取したのか、どのような症状があるのかを明確に伝えることが重要です。

 

ティッシュを食べさせないためには

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愛犬の健康を守るためにも、ティッシュは食べさせないに越したことはありません。
ここでは、ティッシュを食べさせないために飼い主さんができることを紹介します。

 

ワンちゃんが届かないところで保管

まず最も簡単にできる対処はワンちゃんがティッシュに触れることがないように保管すること。
箱のティッシュの保管はもちろん、使用済のティッシュも蓋付きのゴミ箱や、ワンちゃんがアクセスできないようにしたキッチン等に捨てるといった工夫が必要です。

しかしこれでは根本的な対処にはならず、ティッシュが目の前にないから食べないという状況を作っているだけなので、この他の対処法と組み合わせて行うようにしましょう。

 

トレーニングをする

リードを付けたワンちゃんから少し話したところにティッシュを置き、その前を歩かせます。
ティッシュに興味を持ち近寄ろうとしたところで「ダメ」「いけない」のコマンドを出し落ち着かせましょう。
ティッシュに興味を持たずに歩けた時にはたくさん褒めてあげてください。
これを繰り返し行い、ティッシュは咥えてはいけないということを覚えさせましょう。

 

ティッシュをまずいものにする

ワンちゃんがティッシュを「まずいから食べたくない」と思わせるために、市販されているペット用トレーニングスプレーや水で薄めた酢をかけ、味自体をまずくさせておくのも有効です。
ティッシュがまずいと認識されれば、自然と食べなくなるでしょう。

しかし、それでも食べてしまうようであれば、この方法を続けることはおすすめできません。

 

ストレスを軽減させる

飼い主さんとの触れ合う時間が少ない、一人で留守番する時間が多いなどの精神的なストレスが考えられる場合は愛犬と触れ合う時間を増やしましょう。
また、新しいおもちゃや知育玩具などの一人で遊べるおもちゃを与えるのも良いでしょう。

 

まとめ

ティッシュは水溶性ではないので、食べると体内に残ってしまい胃や腸に詰まることも。

万が一食べてしまったときは動物病院を受診することをおすすめします。

愛犬の健康を守るためにも、ティッシュを食べてしまわないように注意し、食べ物と認識させないような工夫も必要です。

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